西宮浜義務教育学校の課題ースクールバスの導入

2023年10月23日[カテゴリ:学校教育, 質問

 前回のコラムの続きです。

 令和5年9月議会一般質問では、西宮浜義務教育学校への通学の利便性向上についても議論しました。

===本会議場での議論の概要===

令和5年9月議会一般質問

2.西宮浜義務教育学校について
イ)通学に対する支援です。
■質問の背景(田中まさたけ)

 表3に示しましたが、校区外からの新規入学者数は年々減少しています。
 その要因としまして、校区外からの毎日の登下校が、特に小学校1年生の子供には体力的に負担が大きく、保護者にとっては経済的にも負担が大きくなっていることが考えられます。実際に通学を断念した保護者などからも、通学手段がないという指摘を受けたことがございます。

■質問2
 校区外からの通学の負担を軽減するために、民間事業者に委託をして、通学専用のバスを導入する必要があると考えますが、教育委員会の見解をお尋ねいたします。

■質問2に対する市教育委員会の回答
 通学専用のバスの導入についての御質問ですが、市内全域から就学できる通学区域特認校制度を利用して、西宮浜義務教育学校へ通っている児童生徒数は、初年度となる令和2年度の21人から、4年目の令和5年度は59人へと増えている状況にあります。
 他地域から通う子供たちは、現在、公共交通機関か自家用車で通学しています。西宮浜へと向かう路線バスについては、西宮浜産業団地を経て学校前に到着するため通勤利用客も多く、積み残しなどの不安から、実際に通わせている保護者よりスクールバスの要望も寄せられているところです。
 教育委員会としましては、まだまだ同校を御存じでない保護者に対して、本市では居住する校区の小・中学校と阪神間で唯一の公立の小中一貫校とを選べるということや、特色ある学校運営を行っているというメリットについて、より丁寧な周知に努めていきたいと考えています。

 スクールバスの導入につきましては、多額の経費が必要となることや、深刻な運転士不足などの課題に加え、現在の同路線バスの朝夕の時間帯には、1時間当たり7本が運行されているという状況も踏まえて、整理する必要があると考えています。
 今後、どういった対応が取れるのか、路線バス事業者からの聞き取りも行いながら、導入の可能性を探りたいと考えています。

■再質問(田中まさたけ)
 今日は課題として、校区外からの通学の問題を取り上げました。
 私はやみくもにこのスクールバスを通せと言いたいわけでは当然ございません。特認校として、公教育を実践する学校に市内の方ができるだけ公平に通うことができる環境にしなければならないと思って、今回もその一例として問いました。
 そこで、先ほど頂いたご答弁に対しまして確認をしておきたいのですが、これまで3年間、特認校として保護者に対して説明会を開催されてきたと思いますけれども、
説明会にお越しいただいた方のうち何%の方が入学されたのか
、まずお尋ねします。
 併せまして、その説明会に来られて入学されなかった方々に、その原因を調査しているのでしょうか。しているのであれば、通学に関することがどうだったのか、この2点をお尋ねしたいと思います。

■再質問に対する市教育委員会の回答
 令和5年度入学の学校説明会及び就学説明会に参加されたのは、実世帯数で52世帯でした。
 そのうち6世帯が入学されていることから、説明会参加数における入学者の割合は約12%となっています。なお、説明会には参加されなかったものの、新たに5世帯が入学されており、合わせて11世帯が入学されております。

 また、説明会には参加したものの、入学しなかった理由につきましては、本年度実施のアンケート調査では、迷っている31名のうち22名が公共交通機関への不安や通学時間を挙げていることから、通学アクセスについての不安が一定数あるものと認識しております。

■意見・要望(田中まさたけ)
 高い割合の方が通学の交通環境を課題に挙げているということでございます。こういう状況に対して、当初答弁の中では導入の可能性を探りたいと考えていると、若干のんびりした回答ではないかと私は感じました。

 これは市長が公約で小中一貫校の設置を掲げられて実現されたわけですが、この学校を設置するというのはあくまで手段であって、設置する目的があったはずです。そうした中で、設置したら終わりということでは困ります。
 西宮浜小学校と中学校を小・中一貫校としたこの目的の実現のためには、通学のこの課題というのは入口の課題ではないかと私は思います。
 ですので、このスクールバスの導入も含めて、この課題について重点的に必要な予算を確保していただきたいと思います。

 それと、子供が市内全体で減少している中、子供を取り合うようなことになっても困ると思っております。ですので、子供の学校のために市外から西宮浜に引っ越そうと思ってもらえるくらいの魅力があるのが理想だと思っておりますし、それが地域のためにもなると思っております。
 ですので、重ね重ねになりますが、分かりやすい魅力、インパクトのある取組みをぜひとも検討していただきたいと思います。

 あと1点、旧小学校と中学校の敷地の間に南北に市道が通っております。そちらを歩行者専用にしていただいて、往来の安全性を高めると同時に、できたら中庭のような空間にできれば、より異年齢交流も進むかと思いますし、小中一貫校の実感を得られるのではないかと思っております。

 ただ、そのためには地域の方々の理解が欠かせないとは思いますので、これは地道に協議をしていただきたいと要望しておきたいと思います。
 この義務教育学校のますますの発展を期待して、この質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。

===ここまでが本会議場での議論の概要===

 これからも西宮浜義務教育学校の魅力の向上に向けて、また、西宮市総合教育センターの付属校として先進的な教育研究が行われる学校となり、カリキュラム等教育内容が市内の学校へ広がっていくような取り組みが展開されるよう、提言を重ねてまいりたいと考えております。

■目標
市内公立学校における基礎学力・体力の向上のための取組みの充実

■講じるべき手段
文教住宅都市の魅力を高める小中一貫校の設置
小中一貫校での教育研究のあり方と公立学校の魅力の明確化

フェイスブックでの投稿

■10月16日投稿

12日(木)は、教育こども常任委員会を開催し、①市立学校施設包括管理業務委託、②苦楽園小中学校長寿命化改修事業の方針について、市より2件の報告を受け、意見を述べました。
①については、最近、こうした手法が流行っていて、西宮市は令和7年度から導入したいそうです。
しかし、現段階では目的がはっきりしておらず、なぜ今さらこんなことをするのかもまともに説明できず、とりあえず他の自治体でも流行っているから導入してみるといった感じでした。
流行り廃りで導入するようでは、いらないお金がかかるだけで、質の向上は期待できません。目的を明確にしてから取り組むべきと指摘しました。

②については、隣接する小・中学校を一括で、しかも設計と工事を同じ事業者が担うデザインビルトという事業手法で行う方針が示されました。
こちらの学校は建て替えではなくて、長寿命化するだけですが、約50億円かかると見込んでいます。

数年前に耐震化をして痛々しい感じの校舎ですが、さらに鞭を打って働かすことになります。
公共施設の長寿命化も流行っています。こちらも目的を明確にして取り組まないと、将来にツケを回す行為にとどまってしまいます。
どちらも文教住宅都市・西宮の教育環境に関わることですので、今後も内容を注視します。

■10月22日投稿

8日(日)は、小学校の建て替え工事の影響で4年ぶりになりましたが、スポーツクラブ21安井主催の第54回安井地区運動会が開催されました。

地域の大人のコミュニケーションの場であることに加えて、小学校では行われていないかけっこなどの個人戦や、町別対抗の綱引きやリレーなどの団体戦など、学校の運動会とは種目の趣向が異なるので、子供たちにとっても学校の運動会とは違う経験ができる機会です。

子供は、スポーツクラブ21のチームのユニフォームを来て参加する子供も多いのですが、サッカー部の子の足の速さが男女共に目立ちました。サッカーをすると脚力が鍛えられて速くなるのか、元々速い子がサッカーを始めるのかは分かりませんが、子供の体力向上について考える機会にもなりました。

町によってやり方は違うそうですが、私が自治会に入っている町では、応援に来てくれる自治会員の希望者にも、町の役員さんがお昼のお弁当を用意してくださいます。今年は私もいただきました。
その他、町別対抗の参加者の確保、各競技の参加賞の手配、当日の用具の管理、準備書の作成等々、たくさんの地域の方が関わって、準備が進められています。それを統括する役員さんは本当に大変だと思います。当日、スムーズに進行されるのを見ていて、本当に頭が下がる思いでした。
あいにく当日は、天気予報どおり朝からくもりで、午後から小雨が降り始めましたが、途中で中止することなく、全プログラムが行われました。

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