令和元年12月定例議会が閉会-公共施設使用料の改定等

2019年12月19日[カテゴリ:公共施設マネジメント

11月29日に開会しました12月定例議会が、昨日、閉会しました。

今定例議会で行いました一般質問の詳細につきましては、追々掲載してまいります。

継続審査となっていました、公共施設の使用料の改定に関する条例案17件は、いずれも賛成多数で可決されました。
また、昨年提案しておりました中学校学校体育館へのエアコン設置のための設計費が計上された補正予算も可決しました。

公共施設の使用料改定に関する条例改正議案について、会派のメンバーの許しを得て、討論で発言致しましたので、発言の内容をお知らせいたします。

==========本会議での発言===========

ただいま上程中の、継続審査となっておりました議案第35号ほか16件につきまして、今回は、賛成の立場から意見を申し上げます。

前回の定例会での、政新会からの指摘、意見に対しまして、約2か月間という短い間でしたが、一定、対応して頂いたと理解しております。具体的に、整理すべき事項として、3点を挙げておりましたので、項目ごとに意見・要望を申し上げます。

①受益者負担割合に大きく影響する「維持管理コストの妥当性」の検証と対策の明示についてです。
前定例会後に、近隣他市に調査をかけ、1㎡当たりの維持管理コストについても比較して頂きました。今回は、回答のあった市が少なく、比較対象が少ないという状況でしたので、今後、さらに比較する自治体の数を増やして比較、分析して頂き、維持管理コストの適正化を図っていただけますよう要望致します。

②施設の受付業務における現金の取扱いについてです。
施設使用料の還付金及び前渡資金の取り扱いについて全庁的にチェックをされました。今後、現金を窓口で取り扱う全ての公共施設の事務について、受付体制、現金の管理方法を点検し、必要に応じて不正や盗難の未然防止策を講じて頂けますよう要望致します。なお、不正が発覚した他の自治体では、料金精算機を導入しているケースも見受けられます。今後は、キャッシュレス対応も念頭に入れて、対応を検討して頂きたいと思います。

③減免の考え方及び政策的配慮の取り扱いも統一すべきという指摘についてです。
減免につきましては、政策局から、「減免対象の団体の活動状況などを定期的に確認する方法などの統一的なルール化を図り、減免の考え方についても整理をする」という方針が示されました。減免を設定すること自体を、私たちは否定するものではありません。それは、施設には設置目的があり、より多くの市民に利用して頂くために設置しているものであり、利用料を稼ぐことを第一義としていないからです。次の料金改定までには、全庁的なルールに基づいて設定し、稼働率の向上も念頭に置き、施設間で公平なものとなるよう整理して頂きたいと思います。要望致します。

そして、政策的な料金設定につきましても、「配慮する視点の明確化に向けて整理する」との方針が示されました。今後、次の料金改定までには、具現化して頂きたいと思います。その際には、稼働率の低い施設の使用料自体を低額にすることによって、稼働率の向上にどの程度寄与しているのか、効果についても検証し、同一目的の施設間での受益者負担率の公平性も考慮して整理して頂けますよう要望致します。

以上、賛成討論と致します。

======ここまでが本会議場での発言=======

なお、今回の条例改正で改定される施設と時期は、以下のとおりです。

・名塩和紙学習館(令和2年4月~、無料に改定)
・公民館(令和2年9月~、平均改定率138%)
・鳴尾文化ホール(令和2年10月~、平均改定率125%)
・山東自然の家(令和2年7月~)
・市民交流センター(令和2年7月~)
・広田山荘(令和2年7月~、136%、減免により実質値下げ)
・地区市民館(令和2年7月~、平均改定率136%)
・船坂里山学校(令和2年7月~、平均改定率144%)
・芦乃湯会館貸室部分(令和2年7月~、平均改定率122%)
・若竹生活文化会館(令和2年9月~、平均改定率145%)
・男女共同参画センター(令和2年7月~、平均改定率149%)
・大学交流センター(令和2年7月~、平均改定率107%)
・勤労会館(令和2年7月~、平均改定率116%)
・勤労青少年ホーム(令和2年7月~、平均改定率106%)
・勤労者体育館(令和2年7月~、平均改定率150%)
・市民会館(令和3年4月~、平均改定率124%)
・フレンテホール(令和3年4月~、平均改定率112%)
・プレラホール(令和3年4月~、平均改定率105%)
・甲東ホール(令和2年10月~、平均改定率107%)
・山口ホール(改定なし)
・市民ギャラリー(令和2年10月~、平均改定率110%)
・北口ギャラリー(令和2年10月~、平均改定率106%)
・体育館・野球場・グラウンド(令和2年7月、平均改定率126%)
・テニスコート・プール(改定なし)

平均改定率で100%を超えるものは、基本的に値上げですが、
これまで冷暖房使用料を別途徴収していた施設は、使用料に含まれることになり、
実質値下げとなる施設もあります(地区市民館など)。

引き続き、
公共施設の使用料指針のみではなく、
施設の修繕、維持管理体制の見直し、
稼働率が著しく低い公共施設の対応、
西宮市公共施設等総合管理計画の実行性及び老朽化対策
(↑クリックするとご覧いただけます。)
について、注視し、議論したいと考えています。

公共施設に対するご意見もお待ちしております。

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