令和2年成人式in甲子園球場

2020年1月15日[カテゴリ:コラム

令和2年西宮市成人式が、初めて甲子園球場で行われました。
多くのマスコミが取り上げてくれたので、ご存じの方も多いかと思います。


球場はメンテナンス中です。

「甲子園球場があるまち西宮市。」

まずは、甲子園球場の関係者の皆様のご協力に対して、心から感謝申し上げます。

と言いますのも、

阪神淡路大震災以降の成人式は、兵庫県のご協力を頂きながら、市内で確保できる最も収容人数が多い施設として、鳴尾浜にあります県立総合体育館をお借りして開催ができていました。


総合体育館での式典開会前の舞台
来賓席から写真を撮るとこのような舞台でした。

もし仮に、対象となる新成人が全員参加した場合、会場には入りきれませんでした。入場制限をせざるを得なかったこともあります。
過去には、西宮市青少年問題協議会において「成人式のあり方について」検討されたことがあります。この時は、小学校や中学校区、行政区単位など、地域に分散した成人式の開催も検討されていましたが、答申において、時期尚早との結論が示され、一か所での開催の中で、より地域とのつながりが意識できるよう工夫が提案されました。その答申の中では、すでに甲子園球場での開催も模索していた様子が伺えます。その時は、次のように記されていました。

(答申より抜粋)
「本市では、1 会場で新成人対象者全員を収容できる施設はなく、考えるなら甲子園球場の銀傘の下しかない。しかし、1~2月はグランドメンテナンスの重要な時期で、グランドを使用することは困難である。また、観客席も正装した参加者が座るには相当清掃が必要となる。エレベーターも設置されていないので車椅子への対応ができない、茶席や模擬店、着付け直しコーナーなど従来行ってきたことが可能なのか等、球場側との調整も難しいようである。

そしてこのたび、観客席の使用に関する課題については解消され、甲子園球場の多大なご協力のもと、グラウンドメンテナンスの期間中にもかかわらず、実現の運びとなりました。

西宮という地域との関わりという意味でも、最高の舞台ではなかろうかと思います。
協議会において、地域ごとの開催について、率直に時期尚早との結論を出してもらってよかったと本当に思います。

準備にあたられた方々にとっては、

・1月の屋外なので当然寒い。
・新成人の席は銀傘の下とはいえ、雨が降った時には、風と共に雨が振り込み、濡れてしまう可能性がある。
・階段の昇降だけでも、晴れ着が汚れるのではないか。

などなど、不安材料も多く、大変気を遣ったことと思いますが、最高の天気のもとで、例年より気温も高く感じられ、屋外で開催されたことの問題は感じられませんでした。

寒さに配慮して、式典自体は約30分で組まれていました。30分で終えるため、例年は教育長からのお祝いのご挨拶があるのですが、今年は割愛されました。
昔は、来賓の名前を紹介する時間があり、この時間が長かったのですが、3年前からすでに廃止しています。

市長、市議会議長による式辞、祝辞、教育長、市議会副議長の紹介の後、阪神タイガース矢野監督からもオーロラビジョンを通じてメッセージが届けられました。「何事にも一生懸命に取り組んでほしい。」


新しい巨大オーロラビジョンもフル活用

サプライズでした。本当にありがたいことです。

ここまでの流れは、一見「例年通り」みたいな感じですが、すべてが当たり前ではなく、少しずつ変遷を遂げて、先人が積み重ねてきたことのおかげで、今回の成人式があることを実感します。

成人の日。
成人式の由来等の説明については、様々なWEBサイトで説明されていますが、
「国民の祝日に関する法律」第2条では、「成人の日:一月の第二月曜日、大人になったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。」と規定されています。

1999(平成 11)年までは、まさに今日、「1月15日」が成人の日でした。そして、今年成人式を迎える新成人が生まれた年度から、1月の第二月曜に変更されました。つまり、新「成人の日」も、新成人と同じく二十歳を迎えたわけです。

メインは当然、新成人代表の言葉です。こちらも、例年は男女1名ずつが誓いの言葉を述べていたのですが、今年は5名に分けて、これまでの感謝、これからの希望、誓いが述べられました。

新成人代表の言葉


熱心なマスコミの方々

私たち大人の席はマスコミの方々の席の後ろだったため、舞台はほとんど見えませんでしたが、たくさんのマスコミの方々が、熱心にカメラで撮影しながら、必死でパソコンでメモを取る姿を拝見することもできました。そして、多くの新聞やテレビ番組で取り上げて頂き、西宮市の成人式が全国に伝わったのではないかと思います。ありがたいことです。

式典は、新成人代表の言葉で終了。

西宮市青少年問題協議会の答申からこのような文書を見つけました。
文部省通達「成人の日」の行事について
参加率の向上を目指して、昭和31年にこのような通達が出されたそうです。この通達に基づいて、各市、いろいろな工夫がされているのだと思います。今年は、甲子園歴史館に当日配布された招待券をもっていくと、「甲子園の土キーホルダー」がもらえるという催しも用意されていました。

そして、


甲子園球場での応援といえばジェット風船

式典終了後、少し間をおいて、タイガース戦の7回裏の攻撃前にかかるラッキー7の曲に続いてのジェット風船飛ばしが行われました。阪神甲子園球場とららぽーと甲子園のご協賛を頂いたそうです。この時間にも工夫がみられ、新成人がお互いへのエールとお祝いを兼ねた感じで、大盛り上がりでした。風船が舞っているシーンはfacebookに動画を投稿しています。

球場の外にもたくさんの新成人が集まっていました。

式典終了後の受付周辺の様子

新成人の皆様、ご家族の皆様、改めまして、誠におめでとうざございます。
新成人の皆様が、この思い出と誓いと共に、今後、次の時代を担う大人として、ご活躍なされますことを心から祈念申し上げます。

追伸。
私の娘も、無事成人式を迎えました。2000年生まれで当時は「ミレニアムベビー」と呼ばれました。
小学校、中学校では、甲子園球場で連合体育大会を経験させて頂き、人生の節目である成人式も甲子園球場で開催して頂きました。
西宮市に育ててもらったことを実感しています。これまでお世話になりました先生方をはじめ、ご支援頂いた方々に心から感謝申し上げます。

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