市立中央病院の経営改革については、私が初めての市議会議員選挙に出馬した際に掲げた重点政策目標でした。
しかし、なかなか経営が改善せず、この18年間、様々な機会を通じて政策提案をして参りました。
中央病院の移転建替えが議論された時には、病院問題特別委員会の委員長も2年間務めました。
一般質問で提案してきた公営企業法の全部適用が実現し、病院事業管理者にも就任してもらいました。
しかし、うまく機能せず、経営状況が大きく改善されたとは言えない状況にあります。
そのような中、中央病院がコロナ病床を確保したことにより、国からの補助金が大幅に増額され、経営が改善されたという報告が、健康福祉常任委員会でありました。
私は、第6波に対する備えという観点から、コロナ対応時の職員の超過勤務の状況を確認しました。
以下に、市からの説明の抜粋と私の質疑を掲載いたします。
====常任委員会での議論の概要====
令和3年11月19日健康福祉常任委員会より
配布された資料はこちらです。
■中央病院からの説明
第2四半期(7月~9月)における県下の新型コロナウイルス感染者数の動向につきましては、7月下旬から再び増加に転じ、8月下旬には4回目の緊急事態宣言が発出され、1日あたり感染者数も1,000人を超えるなど、非常に厳しい状況となりました。
中央病院におきましても、新型コロナ感染者専用病床を20床確保し、対応に当たりましたけども、7月下旬以降は同病床の稼働率が100%を超える日が続いたことから、9月10日にはさらに5床増やして対応してまいりました。こうした状況から、病床稼働率向上に向けた取組みは十分に実施できず、第2四半期の一般病棟の稼働率は66.6%となりまして、目標の80%には届きませんでした。
一方で、医業収益ですけども、新型コロナ入院患者数の増加等によりまして前年度を上回る約11億7,600万円となり、純損益につきましても、県から空床補償を受けたことによりましてプラス約2億5,900万円となり、いずれも目標値を上回りました。
〇第2四半期の主な取組み
(1)新型コロナ対応に向けた新たな取組み
専用病床を25床まで拡大し、対応に当たるとともに、県からの重点医療機関体制整備事業補助金(空床補償)につきましては、記載のとおり(第1四半期分(4-6 月)3億5429万円は入金済。第2四半期分(7-9 月)4億4176万2千円は申請中)行っております。
(2)病床稼働率向上等に向けた取組み
①薬剤管理指導など各指導件数等の算定件数の向上を図るために、薬剤部等の職員によるワーキングチームを立ち上げまして、現在検討を行っております。
②一般病床の効率的な病棟運用を進めるために、自宅への退院が困難な患者の受入先となる後方連携病院を訪問し、連携強化にも努めております。
③感染拡大の影響により現在中断しております市民健康講座につきまして、ウェブでの配信を始めました。
④電話再診を継続しております。
~中略~
〇課題への対応と今後の方針
(1)新型コロナ対応に向けた取組み
①専用病床の確保
新型コロナ感染拡大の状況と一般病棟の効率的な運用を踏まえながら、適切な病床数の確保に努めてまいりたい。先ほどの課題(現在、第6波に備えて、この6月から一般病床を107床に縮小して、コロナ専用病床を25床確保しておりますが、コロナの患者がゼロにかかわらず一般病床のほうは稼働率が100%を超える日が多くなるほど影響が生じているということで、病床運用の見極めというのは非常に病院として課題)に対する対応でございます。
②当院での新型コロナワクチンの接種の実施
市民への2回目の接種が12月初旬で終了となりますけども、3回目のワクチン接種につきましても、市の方針に基づきまして随時対応していきたいと考えております。
③その他の継続実施
・新規の入院患者全員に対するPCR検査
・専用病床確保に伴う空床補償など、感染症対策経費にかかる国の交付金制度の活用
(2)病床稼働率の向上等に向けた取組み
①診療所等との連携強化
10月から診療所訪問を再開し、患者の紹介を呼びかけております。また、引き続き後方連携病院の訪問にも取り組んでおります。
②診療科タスクフォースの実施
8月から9月にかけて、一般病棟の病床稼働率の低下を受けまして、事業管理者が各診療科の長に対し稼働率向上に向けた対応策の提案と至急実施を指示しております。また、11月初めには、診療科ごとにヒアリングを行いまして、進捗状況の確認と取組の徹底を指示しております。
③各指導件数等の向上を目指すワーキングチーム
引き続き検討を進めてまいります。
④電話再診
引き続き取り組んでおります。
⑤広報
引き続き取り組んでおります。
■質問(田中まさたけ)
今回は、経営状況が少し改善したと理解しておりますが、上半期、第一、二四半期ですが、職員の皆さんの超過勤務の状況は、今把握されているデータはお持ちでしょうか。
■中央病院の回答
職員の超過勤務の状況でございますが、昨年度と比較しますと、この第2四半期、病院全体としては昨年度に比べて多くなっています。特に病棟での超過勤務については、昨年度、例えば4階病棟で言いますと、この第2四半期は1ヶ月あたりの1人あたり平均の超過勤務時間が10時間弱だったのが、今年度については17時間程度になっており、倍まではいきませんが、多くなっているといった状況でございます。
■意見・要望(田中まさたけ)
今後、備えをする中で、スタッフの皆さん方の備えの一環として、しっかりと超過勤務の多い方は特に、今の間に少し体調を整えていただきまして、第6波が来ないことを祈っていますが、来たときの対応がしっかりできるように備えていただきたいと要望しておきたいと思います。
====常任委員会での議論の概要====
市立中央病院でのコロナ対応に関する掲載につきましては、いったん以上とします。