議長声明について

2018年1月26日[カテゴリ:コラム

多くの新聞でも取り上げられましたが、
世間を騒がせているこのたびの市長の言動について、
1月10日(水)開催の議会運営委員会で委員の皆さんに相談した結果、
閉会中でもあることから、
緊急で議会の総意として「議長声明」を出すことに決まり、
1月12日(金)に発表しました。

このような事態は、異例のことです。
声明文は、以下のとおりです。

■議長声明

「市長の言動について」

このたび報道された市長の言動について、
西宮市議会は多くの市民から寄せられた怒りや嘆きの声を受け止めている。

これまで幾度も繰り返されてきた市長の不適切な言動に対して、
西宮市議会としては、
そのたびに決議や議長声明等をもって、
他者への敬意に欠ける姿勢の是正を促してきた。
にもかかわらず、
このたびも市長の不適切な言動が全国的に取り上げられ、
再び本市の名誉と品位を著しく傷つけたことは誠に遺憾である。

また今回は、
公人としての自覚に欠けるというこれまでの指摘を超えて、
脅迫罪にも問われかねない暴言であり、
「文教住宅都市」の市長として恥ずべき言動であった。
今後、暴言を浴びせた方に対して
誠意をもって対応すべきであることは言うまでもない。

議会運営委員会においてなされた謝罪は、
これまでとは異なる対応ではあったが、
これまで幾度も繰り返されてきた不適切な言動の影響もあり、
もはや、信頼を回復することは困難な状況にある。
これ以上その職にとどまることは、
本市の未来にまでも損失をもたらす恐れすらあることから、
改めて5月の任期満了を待たず辞職する考えはないか問いたい。

これ以上、
市政に混乱を招かないためにも自身の責任のもとで対応を判断し、
もしその考えがないのであれば、せめて、あらゆる自身の言動を控え、
これ以上、西宮市及び市民の名誉を棄損しないよう慎まれたい。
以上、西宮市議会を代表しての声明とする。

平成30年1月12日
西宮市議会議長 田中 正剛

■声明発表までの議会での動き

1月4日以降、
様々な新年を祝う会合にお招きいただいて
祝辞を述べる機会を頂きました。
新年早々の騒動については、
お祝いの会ですので、あまり険悪な雰囲気になってはいけないと
触れることはしませんでした。

以下、
「・」は市長の言動に対する対応に関連する動きで、
( )内は、新年から1週間にあった議長公務を紹介しておきます。

1月4日(木)
(10時~ 西宮市仕事始め式にて祝辞)
・昼過ぎに今回の暴言に関する情報が入る。
・夕方の新聞記者の取材に対して、
「事実を確認し、議会運営委員会に議会としての対応を相談する」と回答。

1月5日(金)
・9時半から急遽行われた記者会見の報告を10時半過ぎに市長室長より受け、
「悪いことをしたと思っているのならば、先にでも謝るべきである。」と指摘する。
・14時に市長と面談し、
「議会運営委員会で時間を頂けるのであれば、騒動について謝罪したい」との意思を確認する。
(15時半~ 西宮商工会議所他3団体による新年賀詞交換会にて乾杯の発声)
(18時~ 芦原協議会新年互礼会にて乾杯の発声)

連休に突入
(1月6日(土)11時~ 鳴尾連合自治会新年互礼会にて祝辞)
(1月7日(日)9時半~ 西宮市消防出初式にて祝辞)
(1月8日(月・祝)12時半~西宮市成人式にて祝辞)

1月9日(火)
・午前中に所属会派である政新会の幹事長と面談。
・13時半~副議長及び議会運営委員会正副委員長の4役で市長の言動に関する対応を協議する。

1月10日(水)
・各会派幹事長と面談。
・10時~会派会議
14時~議会運営委員会(市長の謝罪後の協議の結果、議長声明を出すことに決定)
 今後の議会の対応については、以降の議会運営委員会で引き続き検討することが確認された。
・議長声明案作成

1月11日(木)
・議長声明の内容について、各派幹事長に確認を取る。
(18時~ 甲子園口東連合自治会他地区団体主催新年互礼会)

1月12日(金)
・11時~ 正副議長で市長を訪問し、議長声明の内容を伝える。
・16時半~ 議長声明に関する記者会見を開く。

という1週間を過ごしておりました。

平成30年度予算の審議等を行う3月議会を2月20日に控えていることもあり、
市民生活への影響も懸念されます。

1月25日開催の議会運営員会では、
各議員にも寄せられている「市民からのご意見」に基づいて

「辞職勧告決議」
「市長等の退職手当支給条例」の改正による退職手当の減額もしくは不支給
「新年度予算に関する施政方針演説の取り扱い」

について、議論がありました。

今後、議会運営委員会において、
さらに対応を協議することとなっています。

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