政策・目標

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 先人が残してくれた、このすばらしいまち西宮を次世代へ引き継いでいくためには、「行政や議会の果たすべき役割」や「住民との協働の実効性」を追求しながら、高度経済成長期に進められた政策を、少子化を前提とした高齢社会に対応できる政策へと改革を進めなければならないと考えています。

 これまで20年間、市民との対話により頂いたご意見をもとに政策を考え、市に対して提案した結果、実現した施策、動き始めた政策は数多くあります。
しかし、まだまだ課題は山積しています。これまで重ねてきた「提言」を「実現」させる必要があります。そして、常に市民からのニーズを汲み取りながら、重点的に取り組むべき政策目標を掲げ、実現に向けて「行動」したいと考えております。完全に達成するには時間がかかるものも含まれますが、豊かな社会を残すために、私たちの世代だからこそ今から地道に取り組む必要があると考えています。
 
 すべては未来に誇れる西宮をつくるために。

令和5年4月

◼子育て・教育環境の向上

~これからの日本を支える「人」を育成する・文教住宅都市を目指して~

 子育て世代が急増し、保育所の待機児童や学校の教室不足等の対応に追われてきました。一方で、市内の中学生以下の子供の総数は平成19年度以降減少し続けており、公立学校や幼稚園、保育所も統廃合を検討しなければならない条項になってきました。また、不登校児童生徒が急増しており、これまでの行政の枠組みだけでは対応できない状況に陥っています。
 目先の問題の解消に取り組みながら、学校や保育施設・家庭・地域が一丸となって質の高い子育て・教育環境をつくり、「子育てしたいまち」として魅力を高め、少子化を始めとする課題を乗り越える必要があると考えています。
 子育て世代の一人として、子育ての経験に基づいて、就学前の幼児教育から義務教育・高校教育まで、これからの日本を支える「人」を育成する文教住宅都市を目指して、「健全に子が育つ」環境の創造を目指します。

    ●幼児教育の推進・効果の明確化
    ●幼稚園・保育所等における担い手不足や官民格差等の課題の解消
    ●待機児童対策・少子化対策に結びつく制度の構築
    ●産前産後の母子に対する訪問型を中心としたケアの充実
    ●子どもの居場所・遊び場づくりと異世代・異年齢交流環境づくり
    ●不登校児童生徒の居場所づくり
    ●公立学校の学習環境の向上/子供の基礎学力・体力向上のための取り組みの推進
    ●スポーツ推進による健全育成政策の充実/学校体育施設の計画的な環境改善と利活用の推進
    ●幼稚園・保育所・学校の効率的な維持管理・再整備による施設の安全性・快適性の向上
    ●登下校時の子供の防犯・通学路の安全対策の推進

◼高齢者に優しい安心・安全なまちづくり

~少子化・高齢化・人口減少社会に対応できる政策へと転換し、人と街ともに「健康都市」を目指して~

 高齢化が進み、人口減少社会を迎えた昨今、住民が住み慣れたまちで安心して安心して暮らせるまちづくりを進めるためには、これまでの高度経済成長を前提とした様々な政策・制度を見直し、再構築していく必要があります。時間がかかるからこそ、大至急着手しなければなりません。
 皆様の声を聴き、「現場主義・行動する政治」を貫き、市に対して新たな制度や発想の転換を提案し、安全に、そして健康に暮らせる「健康都市」を目指します。

    ●介護予防事業の推進と実効性の向上
    ●地域包括ケア体制(医療・介護・生活支援等の充実)の実現による地域で安心して暮らせるまちの実現
    ●スポーツ環境・政策の充実による「健康都市」の実現
    ●市の医療政策の確立/西宮市立中央病院の抜本的改革の推進
    ●歩行者の安全確保・自転車交通の安全対策・市内公共交通の利便性の向上など●総合的かつ計画的な交通政策の推進による市内の移動環境の向上
    ●官民協働による公園や公道への防犯カメラの設置の推進
    ●道路・橋梁・上下水道のアセットマネジメント(適正管理と計画修繕)による災害に強いまちの実現
    ●風水害対策等身近な生活での危機管理対策の推進

◼経済対策重視の財政構造改革

~持続可能なサービスの提供と次世代へ「ツケ」を残さない市政を目指して~

 20年前に大胆な財政改革を提案した結果、財政は確実に健全化してきましたが、今後、さらに社会環境の変化に対応して上記の政策を実現するためには多額の財源を確保する必要があります。

 少子高齢化を理由にした単なる負担増は絶対に避けなければなりません。

 まずは、市役所が直接担うべき事業を精査し、民にできることは民に委ね、民間と協働しながら効率的に効果を高めていく必要もあります。その上で、市が進めるべき経済対策を重視した税収確保政策が必要と考えています。そのためには、市役所での聖域なき改革は急務です。
 しかし、「場当たり的に目先の対応に終始する行政運営、事業のやりっ放し、政策・ビジョンなき事業の推進、改革をしない聖域の放置」、これらの「お役所仕事」は堅持されています。この「負の遺産」が、これまでに多くのツケを残してきました。そしてあとになって、そのツケを払わされるのはいつの時代も私たち市民です。
 「負の遺産」を清算しながら次世代にツケを残さない市政、持続可能なまちを目指します。

    ●既存の市内企業の支援(人手不足対策、処遇改善、書類の簡素化など)による雇用の確保、所得増加による税財源の確保
    ●市内の保育所や幼稚園等子育て支援施設で働く方々や市内の介護関連施設で働く方々の処遇改善による担い手の確保
    ●財政構造改革の推進/民間との協働による一層の内部経費の抑制と市役所サービスの質の向上
    ●公共施設マネジメントの推進/財源が裏付けされた施設再整備計画の策定による箱モノ行政の適正化
    ●環境政策の費用対効果の検証及び実効性向上による持続可能な脱炭素社会づくり

◼議会改革・機能の向上

~市民に信頼され、市民のために機能する議会を目指して~

 議会が行政のチェック機能を果たすだけでよければ、議員の数はまだまだ多すぎます。そして、地方分権が進むなか、西宮市が住みたい街として選ばれ続けるためには、個々の議員の質向上のみならず、「議会」としての機能向上を図る必要があります。また、「政策実現ができる議会」「市民の役に立つ議会」でなければ、議会・議員の存在意義はないと考えています。
 そこで、政策推進を市長・市役所に頼る「行政依存」から脱却し、住民を代表する「議会」として住民の声を聴き、議員間討議と条例の議員提案など権限をフル活用して「政策を遂行できる議会」を目指します。

    ●議員定数の削減
    ●防犯まちづくりなど政策的な条例の立案による政策推進
    ●議会活動及び経費の透明性の向上・広報の充実
    ●「市民と対話する議会」の推進