液体ミルクー災害時に使える備蓄量を増やすよう指摘

2024年4月21日[カテゴリ:質問, 防災対策

 前回のコラムの続きです。

 食料や生活に必要な用品等災害時に必要と考えられるものは、各ご家庭で備えをお願いしていますが、市も、避難所となる学校や防災公園に、災害用の食料や生活用品を一定量備蓄をしています。
 詳細は、こちらをご確認ください。

 西宮市では、住民の年齢層の分布についても地域によって異なります。つまり、地域によって、備蓄しておくべき物やその数量も異なってきます。

 住民主体の地区防災計画の策定が進んでいない状況の中ではありますが、各地域で行われている避難訓練や地区防災計画の策定を通じて、市が備えている備蓄品について住民さんにも知っていただいた上で、欠けているものはないかということも検討していただきたいと考えています。

 様々な備蓄品がある中でほんの一例とはなりますが、赤ちゃんがいるご家庭が避難することを考えたとき、たとえ水に困らなかったとしても、避難所において粉ミルクを調乳するのは大変で、乳児がいる御家庭が被災した際に、液体ミルクが大変助かったという声が多かったと伺いました。

 しかし、液体ミルクについては課題もまだ多く残されていて、まだ普及していないこともあり、災害用の備蓄は決して十分とは言えない状況にあると伺っています。
 また、赤ちゃんがミルクを飲む期間は1年~1年半程度ですから、家庭で災害用に液体ミルクを備蓄しておくのは少しハードルが高いのではないかと推察されます。

 上記の備蓄品の一覧によりますと液体ミルクは240缶備蓄されていて、これは、10人の赤ちゃんが3日間しか飲めない量だそうです。西宮市では年間約3500人の赤ちゃんが生まれていることを鑑みると、さらに増やしておくべきなのは明らかです。
 賞味期限が1年~1年半のものがあるそうで、この点も災害時の備蓄品としては費用面でもネックになると考えられますが、各地で行われている避難訓練の際に赤ちゃんがいる世帯に配布しながら回転させれば、子育て世代の訓練への参加率も多少は上がるのではないかとも思いますし、子育て支援にも使えるのではないかとも思います。
 
 そこで今回は、時間の都合上、液体ミルクの備蓄に絞り、地区防災計画に関する質問に関連して取り上げて議論しました。

====本会議場での議論の概要====

令和6年3月議会代表質問

3.防災対策について
(ア)地区防災計画の策定
■質問の背景(田中まさたけ)

 この項目で、液体ミルクの備蓄についてもお尋ねをしておきたいと思います。

 今回の能登での地震では、生活用水の確保に困っておられた様子が報道されておりました。一方で、本市におきましては、これまで発災直後でも速やかに水の確保ができるように、応急給水設備付きの受水槽であったり、緊急貯水槽などの整備が計画的に進められてまいりました。

 しかし、避難所において粉ミルクを調乳するのは大変で、他の自治体ではありましたが、乳児がいる御家庭が被災した際に、液体ミルクは大変助かったという声が多かったそうです。

 また、非常食等の備蓄は原則として各御家庭でお願いをしておりますが、乳児が飲むミルクであったり、あと離乳食については、家庭で使用する期間が短いということから、個人で備蓄しておくことが難しいのではないかと推察しております。

■質問(田中まさたけ)
 今後、早急に液体ミルクの備蓄量を増やしておくべきと考えますが、市の見解をお尋ねいたします。

■市の回答
 市では、各御家庭の備蓄に加えて、発災後3日目以降には、国などからの救援物資が供給されることを前提として、想定避難所、生活者数から算出した乳児用の粉ミルクや液体ミルクなどを備蓄しております。
 乳児用のミルクの備蓄につきましては、アレルギーがある乳児などの課題があることから、アレルギー対応の粉ミルクと飲料水のペットボトルを主体とし、液体ミルクを補完的に備蓄しております。
 しかしながら、議員御指摘のとおり、液体ミルクにつきましては、粉ミルクと比較して、すぐに使えるなどのメリットがあることから、アレルギーへの対処方法などを考慮しながら、液体ミルクの備蓄拡充について検討してまいります。

====ここまでが本会議場での議論の概要====

 液体ミルクの備蓄拡充については、前向きな回答をいただきました。
 今後の市の対応をさらに注視してまいります。

フェイスブックでの投稿より

■4月17日投稿

8日(月)、午後に行われた市立西宮高等学校の入学式に初めて出席させていただきました。息子の同級生も何人かご入学されたそうです。
新しく教育長に就任された藤岡教育長は出席されていませんでした。
10日(水)は、市内の市立小学校で入学式が行われました。安井小学校の入学式に、令和になって初めて出席させていただきました。
11日(木)は、市内の市立中学校で入学式が行われました。こちらも大社中学校の入学式に令和となって初めて出席させていただきました。体育館に設置されたエアコンも稼働していたように感じました。
小学校、中学校ともに5年ぶりに入学式に出席することができましたが、コロナ前とは式の進行や席の配置に変化があり、雰囲気も変わったように感じます。来賓の控室や紹介もなくなり、簡素化されました。
高校も小学校も中学校も、校長先生の式辞、新入生代表の言葉は大変印象的でした。

新入生並びに保護者の皆様、改めまして、ご入学おめでとうございます。

記事一覧