選挙と風

2017年2月13日[カテゴリ:コラム, 選挙

突然、先月1月に、
友人が、自民党の推薦を得て、
大阪府の柏原市長選挙に立候補する予定なので手伝って欲しいとの連絡が入りました。
告示まで2週間余りの決断ということでした。

その準備中に、
小池都知事の活躍が取り沙汰される東京において、
注目された千代田区長選挙は、自民党の惨敗との報道がありました。
地方政治においては、
政党の力は無力であることが露呈した結果でした。
千代田区の課題や政策的な争点は、マスコミ報道では一切伝わってこず、
都政に新しい風を吹き込もうとしている小池都知事と
旧態依然とした印象を植え付けられた自民党都連との戦いになってしまっては、
当然の結果と言えます。

自民党は、何のために、新人を立てる必要があったのか、
都民にどのような(政策の)選択肢を提示したかったのか、
それが有権者に伝わらないような、
有権者の視点を置き去りにした選挙戦をすると
マスコミの影響を受けた「風」には勝てないことを改めて感じました。

さて、柏原の話に戻りますが、
その友人は、私の1つ年下なのですが、
25歳の時に柏原市議会議員選挙に初当選して、
2期6年間、市議として活動しました。
もう14年前になりますが、
「選挙に行こう!」というキャンペーン活動をした時からのお付き合いで、
行政改革をはじめとして、様々な政策について、一緒に勉強もしてきました。
家族ぐるみでお世話にもなっています。

彼は、6年の市議活動の後に
10年前の大阪府議選に挑戦したのですが、残念な結果となり、
行政関連のコンサルティング事業を手掛ける民間企業に入って出直すことになりました。
西宮で、私が三セク問題に取り組んでいた時には、
先進事例などの情報を提供していただき、貴重なアドバイスもいただきました。

今回は、あまりに急な話で、
私もすでに公務や視察、新年行事など地元での仕事が詰まっていましたので、
合間を縫ってほんの僅かでしたが、準備のお手伝いにも行ってきました。

彼は、短期間の準備の中で
柏原の市民に対して、政策的な選択肢、政治的な選択肢を提示しようと活動していました。
柏原市では、維新の市長や市議のスキャンダルが相次いだみたいですが、
「今なら自民党推薦で出馬したら当選できる」などという甘い考えで立候補したのではないことも間近で感じてきました。

人口減少が進み、多数の企業が閉鎖するなど、
都会にありながら自然環境に恵まれ、
街としてのポテンシャルが高いにも拘らず、疲弊してしまっているまちで、
自分が育ったまちの再生のために、
全国を回って携わった地域活性化事業での経験や
経営にも携わったベンチャー企業での精神を活かし
柏原の再生を図りたいと訴えていました。

しかし、
「改革」を訴える「維新」の政治への期待は、大阪ではまだ根強いのか、
自民党の推薦を得ても、たった1週間の選挙戦では、
具体的な政策を有権者に浸透させることができず、破れてしまいました。

柏原でのお手伝いを通じて、
柏原のまちをかなり細かいところまで見せてもらい、
今は人口が増加している西宮市も
決して他人ごとではないと感じてきました。
少子高齢化、人口減少、産業衰退、都市計画の形骸化…
西宮の今のままのイメージ先行の政策推進では、
いずれツケが回ってくる日が来ることを危惧しています。

今後も、
西宮市民のために、政策を提示し、実現して参りたいと思います。

記事一覧