新年ー仕事始め式

2018年1月9日[カテゴリ:コラム

本年も何卒よろしくお願い致します。

今年は、
西宮市長選挙が実施される
西宮市民にとって重要な年となります。

にもかかわらず、
新年早々、市長の不適切発言があり、
不本意な形で有名となってしまった西宮市ですが、
本来の論点・争点が歪められることのないようにしなければなりません。
地味でも地道に役割を果たせるよう、
今年も頑張ってまいります。

その思わぬ形で注目された
4日の「西宮市仕事始め式」ですが、
私も来賓としてお招き頂いておりました。

市長の訓示の中で、
4月の市長選への不出馬、引退表明がありました。
これは市民にとって、非常に重要なことであるはずです。

しかし、
その前置きに、

「西宮の困難に対して共に立ち向かってくれた幹部職員に、最初に表明すべきであり、
この表明をマスコミや議会中継を通じて聞くことがあってはならないと思っていた。」

とありました。

これについては、
同じく選挙で選ばれて仕事をしている身として、
違和感を持ちました。

私は、
この場で不出馬表明されることも
正式に聞かされていませんでした。
ですので、あらかじめ用意した祝辞も
市長が2期目の選挙に出馬されるのか、されないのか分からないなかで考えていました。

式典に対するお祝いの言葉を述べる場面ではありましたが、
「市長も、市民に選挙で選ばれて仕事をさせてもらったわけです。
ですので、その進退に関する表明は、市民の前、つまり、市議会で最初に行われるべきだったと思う」
との趣旨の苦言を、祝辞の途中で述べました。

西宮市政は、48万市民のためにあり、
だからこそ、市長は市民から選挙で選ばれるわけです。
市役所職員の気持ちを慮るのも長として大事なのかもしれませんが、
会社の人事で推薦されたり、選ばれたわけではないのですから、
有権者を思う気持ちが必要だったのではなかかと思うわけです。

以下、
私が西宮市の幹部職員の皆さんに送りました祝辞です。
昨年の議長祝辞を参考にして、事前に考えていました。
原稿そのままを掲載します。

■祝辞
皆さん、明けましておめでとうございます。
西宮市議会議長の田中正剛でございます。
皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えになられたこと、
心からお慶び申し上げます。
また年末年始、仕事に従事された職員の皆様方、お疲れさまでした。

さて、西宮市は皆様方の懸命な御努力によりまして、
住みたい街として、高い評価を得るまでに発展しております。
しかし、市民の意識やライフスタイルは様々であり、
人口増加に伴って、求められる市民サービスは複雑化・多様化し、
日々寄せられる様々な要望・意見に対応される皆様方は、
御苦労の絶えない毎日を送られている事と存じます。

少子化や高齢化、インフラの老朽化など大きな課題を抱えるなか、
限られた財源で、そうした多様化する課題に対応するためには、
一層の仕事の効率化や効果の検証が重要となってまいります。
そして、仕事の効率性や効果を高めていくためには、
皆さんの豊富な経験と知恵が求められます。

また同時に、憲法に定められている通り、
皆様は、住民の意思に基づいてまちづくりを進める使命を負っておられます。
今年は、その住民の意思を問う中で、
最も重要となる市長選挙があるわけです。
どうか、皆さんには、普段の仕事に加えて、
選挙の動向も念頭においていただいて、
民意に基づいた市政運営を効率的に効果的に
進めることができるよう備えていただきたいと思います。

そして、私たち議員も、普段、市民から寄せられる
多様なご意見・ご要望を施策に反映させるとともに、
市の進める施策・事業をチェックしていくという責務を担っております。
地方分権が進められた中で、
私たちの役割もますます重大となっていることを自覚するとともに、
皆さんが実施しておられる様々なアンケート調査や
パブリックコメントなどで出されているご意見にも
真摯に耳を傾けながら、民意を反映するべく、
議会におけるチェック機能や政策形成機能を
高めなければならないと考えております。

職員の皆様には、
何かと御負担をお掛けすることになりますが、
未来に誇れる西宮を創っていくために、
地方自治の本旨に則り、議論を十分に重ね、
まちづくりを進めてまいりたいと考えておりますので、
一層のご協力をお願いいたします。

結びになりますが、
今年一年が、皆様にとって素晴らしい充実した年となりますよう、
心から祈念申し上げまして、新年の御挨拶といたします。

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