防災マップを活用した防災訓練ー令和元年6月議会一般質問

2019年9月2日[カテゴリ:質問, 防災対策

9月1日は防災の日。
由来は、関東大震災が発生した日です。
そして、
9月1日を含む1週間は防災週間となっています。
あまり浸透していないように感じます。

昨今の暑さでは、
防災週間に合わせた地域の訓練開催は厳しいと思われます。
市議会では、9月2日に情報伝達訓練が実施されました。

日頃の訓練は、
できるだけ多くの方に参加して頂けるよう
季節のいい時期に
地域の方々のご協力を頂いて開催されています。

その内容が、マンネリ化、形骸化しては、
ただでさえ少ない参加者がさらに減少してしまい、
ご協力頂く地域の方々のモチベーションも下がってしまう恐れもあります。

ですので行政は、
常に工夫をしながら、防災意識の向上に取り組む必要があります。

令和元年6月議会の一般質問で防災対策について議論しましたので
議論の内容をご紹介します。

======ここからが、本会議場での議論の概要=======
2.災害に対する備えについて
ア)防災対策
■田中の考え
本市では、平成26年10月に、
市内を三つのエリアに分けた行動マニュアル中心の西宮市防災マップが作成され、
全戸に配布されました。


(実物はこちら)

本年5月には全面リニューアルをされまして、
冊子のものから、
今度はこうした防災マップが全面リニューアルで配布をされました。


(最新の防災マップ)
 
防災マップにつきましては、
津波浸水予想図がひとり歩きする傾向がございまして、
不動産評価にも影響しているそうです。
 
また、ハード面での対策につきましては、
兵庫県が津波防災インフラ整備計画を策定し、
令和5年度までに防潮堤の沈下対策などが講じられることになっていますが、
それらの効果については、
正確には啓発されていないように感じます。

これは、
市民の防災意識に大きくかかわる問題であると考えます。
 
■質問
地域での防災訓練の際などに、
参加者には防災マップを持参していただいてから訓練をし、
同時に、防災マップの正しい理解を促す取り組みを実施するべき
と考えますが、
市の見解をお尋ねいたします。

■回答
地域で行う防災訓練には、
市が自主防災組織や消防団、学校などの協力をいただき開催する小学校区防災訓練や、
地域の自主防災会等が主催する訓練
がございます。

市が開催する小学校区防災訓練では、
地震が発生したという想定で防災スピーカーを鳴動させ、
その地域にお住まいの方々には、
避難経路の確認等を行いながら
学校への避難訓練を行っていただいております。

学校では、倒壊家屋からの人命救助や簡易担架を使っての搬送、
煙トンネルなどの体験コーナーを設けるほか、
防災士コーナーでは、
備蓄品についての説明や
普段からの備えについての講話等を行うなど、
参加者の防災意識の向上に努めているところです。

議員御指摘の市民に防災マップの内容や活用方法を
正しく理解していただくことは大変重要であると考えておりますので、
これまで市政ニュースの1面を使って
防災マップの使い方をわかりやすくお伝えするとともに、
市内の自主防災組織の代表者が集まる自主防災会行事説明会においても、
防災マップの活用について詳しく説明してきたところです。

今後、小学校区防災訓練等においても
防災マップの活用方法を説明するなど、
さらに防災マップの理解・活用が進むよう取り組んでまいります。

■まとめ・要望
私の指摘に対しましては、
前向きな御答弁をいただきました。

防災マップの正確な理解を促す取り組みについてなんですけれども、
壇上でも申し上げましたけれども、
津波浸水予想図がひとり歩きをしている部分もございまして、
不動産評価に影響がかなり出ているということでございます。
(津波浸水予想区域内にある家が売却できないなど)

ですので、
そうした状況も行政としてはしっかりと受けとめていただいて、
住民の皆様は不安を感じておりますので、
そうした不安の解消についても対応を求めておきたいと思います。
御答弁にありましたとおり、
防災訓練を通じた正しい理解を促す、
そうした取り組みにも期待したいと思います。

=======ここまでが、本会議場での議論の概要======

防災マップやマニュアルを作成して、
全戸に配布するところまではやります。
そして、発行した際だけ
市政ニュースに掲載されるようでは、
正しく理解を促すことにはなりません。

自分の身を護るためですから、
日頃から、自己責任のもと目を通して
対応を頭に入れておく必要もあります。

防災マップをご自宅に保管されているか。
日頃から家族で目を通しているか。

地域での防災訓練で、
そうしたことを確認するとともに、
マップの内容の説明をすれば、
一層、防災マップを発行した価値が上がるわけです。

「防災マップを作って配布して終了。」
まさに、作っただけ。やりっ放し。
これを「お役所仕事」と私は呼んでいます。

今回の質問では、
すんなり前向きの回答を得ましたので、
今後の防災訓練に期待したいと思います。

記事一覧