医療と介護施設の対策の状況に関する情報提供を

2020年3月10日[カテゴリ:コラム, 危機管理

危機事案に対して、市長をはじめ、西宮市役所職員は連日頑張っていると思います。
しかし、情報開示の姿勢については不満があります。

以前のコラムでも書きました。

特に、医療機関や介護施設の情報は重要です。
市民の皆さんが、安心して受診できない、利用できない環境となることは避けなければなりません。

まずは、各医療機関の外来で、待合室での感染防止対策など、どのような院内感染防止対策が講じられているのかをとりまとめて、市が情報提供すべきだと思います。

介護施設においても同様です。
①咳をしている利用者や職員への対応、②検温体制、③消毒の実施頻度など、どのような感染防止対策が講じられているのか、施設ごとに取りまとめて市が情報提供できないものなのか検討すべきです。

市のホームページには、「市民の皆様へ」と題して、以下の通りありました。

=======市のホームページより抜粋========

「新型コロナウイルスの感染が国内でも広がりを見せていますが、感染した方や関係者及びそのご家族等に対する誤った情報や不確かな情報に基づいた不当な差別やいじめ、SNSでの誹謗中傷等の人権侵害はあってはなりません。
新型コロナウイルス感染症に関連する正しい情報に基づき、人権意識をもって冷静に行動していただくようお願いします。」

=======ここまでが抜粋内容========

連日掲載している通り、行政が正しい情報を隠すから、憶測が横行し、あってはならない人権侵害も起こる、間違った風評被害が起こるのだと思っています。これは市長の姿勢、考え方に関わることでもあり重たい責任です。
現状は、選挙の時に「オープン西宮」をキャッチフレーズに掲げた市長の取るべき態度とは思えません。
市民の気持ちを大切にする気持ちがあったのであれば、市民の不安に寄り添った情報提供をしてもらいたいところです。

以下、市内で5人目の感染された方に関して市から発表された情報です。

感染した方に全く非はありません。
行政が積極的に情報開示していれば感染しなかったかもしれない「被害者」とも言えます。

以下の内容では、「どこの介護施設なのか」という疑問どころか、市内の施設なのか市外の施設なのかすら分かりません。

「どこの介護施設も施設内感染の防止対策が講じられていないのか?」という不安を与えてしまいます。
だからこそ、各介護施設の施設内感染防止対策の内容を広報するべき
だと思います。

=======西宮市から送られてきた文書(3月10日(火)19時)のコピー========

新型コロナウイルス感染症の患者の発生について(5例目)

西宮市内で5例目の新型コロナウイルス感染症の患者の発生が確認されましたので、ご報告します。引き続き、濃厚接触者の把握を含めた積極的疫学調査を行ってまいります。

(1)年 代 : 40歳代
(2)性 別 : 男性
(3)職 業 : 介護士
(4)居住地 : 西宮市内
(5)経過・症状
3月5日 介護施設へ出勤
3月6日 発熱38度台及び全身倦怠感、関節筋肉痛、下痢等
    A医療機関受診
3月7日 36度台に解熱、その他症状消失
    出勤
3月8日 38度台の発熱
3月9日 引き続き38度台の発熱の他、咳、吐き気、頭痛、全身倦怠感が出現
    B医療機関へ救急搬送で受診
    CT検査ですりガラス陰影
    検体採取
3月10日 PCR検査陽性確定
    感染症指定医療機関に入院
(6)濃厚接触者の有無 : 濃厚接触者について調査中
(7)その他: 出勤は自家用車を使用。発症後、公共交通機関利用なし。渡航歴なし。

※ 患者・ご家族等の人権尊重・個人情報保護にご理解とご配慮をお願いいたします。

以 上

========ここまでが報告のコピー==========

軽症なのか重症なのかもわからず、私たちには、不安しか残りません。

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