西宮市の住宅政策ー西宮市議会第2回定例会終了

2023年7月18日[カテゴリ:コラム, 公共施設マネジメント, 都市計画

 今年も、梅雨の終わりの時期に、全国各地で大雨による水害が発生し大きな被害が発生しました。
 この場をお借りして、災害で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。

 ハード面での対策を講じてもそれを上回ってくる自然の力を痛感するとともに、毎年この時期に日本のどこかで水害が発生することを覚悟しなければならなくなり、気候変動が起こっていることを実感せざるを得ません。

 西宮市においては、兵庫県による武庫川の河川改修や、市による雨水流出抑制対策を含めて排水能力を徐々に強化してきた効果が表れていると感じることが多いですが、これをまたさらに大きな自然の力が上回ってくることは覚悟しておかなくてはなりません。引き続き、決して十分とは言えない、避難計画や避難所の環境整備、備蓄品の確保訓練などソフト面での対策を強化しなけらばならないと考えています。

 さて、掲載が遅れましたが、6月16日から始まりました西宮市議会第2回定例会は先日7月5日に閉会しました。
 これまで6月の議会では、初当選以来20年間、一般質問ができない議長と副議長に就任していた2年と、平成19年、20年を除いて一般質問をする時間をいただいてきましたが、今議会ではその機会はありませんでした。

 今議会で可決した議案について、一部ではありますが、掲載しておきたいと思います。

西宮市議会第2回定例会

⚫西宮市営住宅条例の一部を改正する条例
 市民から西宮北口駅の近くに整備された市営住宅と同じ建物の両度町の特定家賃住宅(特公賃)の空き部屋が多数発生している状況が放置されていて、せっかくの住宅を無駄にしてもったいないとのご指摘を受け、調査を開始していた矢先に、空き部屋解消に向けた対策を講じるための条例改正案が提出されました。

両度町市営住宅前の県道の植栽帯

【両度町特定公共賃貸住宅の現状】
・所在地:西宮市両度町3番3号
・間取り・専有面積:3LDK 64.64㎡
・家賃:11万9,000円
・敷金/仲介手数料:0円

 令和5年5月31日現在、管理戸数39戸のうち入居戸数が19戸となっており、半数近くが長期間空いていました。公共施設マネジメントが適切に行われているとはいえず、貴重な市の資産を市民やまちのために有効に活用しなければなりません。
  

両度町市営住宅北側の市道の植栽帯
 
なお、同じ建物の中に、低廉な家賃で提供される市営住宅が併存していますが、市営住宅部分はほぼ満室と聞いています。
 市営住宅は、低所得者向けの住宅ですので、基準(政令月収15万8000円)以上の収入がある方には入居資格がありませんが、特定公共賃貸住宅は中堅所得層向けの住宅となっていますので、この基準は、政令月収15万8000円~48万7000円の方と高く設定されています。
 2年前に、市外の方からの申込みを可能にする条例改正が行われましたが、効果はそれほど上がらなかったようです。
 そこで今回は、18歳未満のお子様がいる子育て世帯に限定して、家賃を83,300円に減免することで空き室の解消を図ることになりました。
 しかし、この減免が受けられるのは最長6年間となりますので、それ以降は子育て中であっても元の家賃に戻ります。効果を見守りたいと思います。

西宮市付属機関条例の一部を改正する条例

江上町市営住宅

 江上町にある市営住宅の建て替えが予定されており、民間事業者のノウハウや発想を発揮していただくことで低廉かつ良質な整備を期待する「PFI手法」を活用して事業が行われる予定です。そのPFI事業者の選定について審議を行う委員会を設置するための条例改正です。
 なお、同じ安井小学校区にある城ヶ堀町市営住宅の解体工事も間もなく始まりますが、こちらは従来型の事業手法で行われます。

 現在西宮市では、「教育環境保全のための住宅開発抑制に関する指導要綱」に基づいて、学校の教室が不足している小学校区では、民間事業者に開発抑制の協力を求めています。

江上町市営住宅は隣接する旧保健所の跡地に整備予定

 江上町住宅がある安井小学校区は制限が上から3番目に厳しい「特別監視地区」に指定されていて、子育て世帯の受け入れには制限を受けます。地域コミュニティの観点からも、若い世代も入居できる集合住宅にできるよう、小学校の児童推計も勘案して、時間をかけてじっくりと計画するべきです。

 最近、まちなかで市政報告チラシのポスティングをしていると、戸建て住宅の建替えが進み、10軒前後が入った新築の小規模集合住宅に変わっているケースが目立ちます。

民間新築集合住宅

 子供の減少に歯止めがかからず、人口減少が始まった西宮市は、民間の住宅の動向にも注視して、北部地域、南部地域それごれの地域性を勘案した住宅政策や土地政策、地域コミュニティ政策など住民の入れ替わりに対応した政策について、強化する必要があると感じています。

⚫その他
・公立保育所に配備される管理用タブレットについて
・物価高騰対策等が含まれる補正予算(第3号)について
・甲武中学校長寿命化改修工事の工事請負締結の件について

など、私が所属している教育こども常任委員会で審査しました内容につきましては、後日のコラムで掲載したいと思います。

フェイスブックでの投稿より

■6月23日投稿

昨日22日(木)より、西宮市議会では一般質問が始まりました。
他の議員さんの質問に対する市の答弁を聞くことによっても、市政の動きをある程度把握することができます。
また、毎回、定例の議会が始まる前に、会派ごとに議案勉強会が行われます。

先週14日(水)にその勉強会が行われ、そこでの説明を聞いて、さらに議会で審査するまでに詳細を調査するのですが、今回は、市営住宅と市道認定の基準、公園での子供の怪我に対する補償についてをピックアップして詳細に説明を受けました。

勉強会の後、自民党本部で開催された「Children Firstのこども行政のあり方勉強会」に、オンラインで参加致しました。子供に関する政策の動向を学べるとともに、地方の声も拾っていただけるありがたい勉強会です。

晩には、西宮市体育協会の理事会に出席しました。

国政での法案審査等についてお問い合わせを受ける機会が多く、お問い合わせに回答するための調査もあわせて、現在は、主に情報のインプットが多くなっています。

今後、もっと具体的な情報発信にも努めてまいります。

■6月28日投稿

昨日27日(火)に、西宮市議会の今定例会で予定されてすべての一般質問が終了しました。

4日間の一般質問の議論の中で、特に、私道のアスファルト舗装の要件の見直し、市立中央体育館・武道館の再整備、コミュニティ・スクールの効果、中学校の卒業式日程の見直し、市内産業の振興について、興味深く聞かせていただきました。

晩には、市内の5つのライオンズクラブの幹事が集まる会議及び懇親会に出席し、5クラブによる共同奉仕について確認しました。
入会してから20年が経過しますが、懇親会では、先輩から昔のことをたくさん聞かせてもらい、改めて勉強させてもらいました。

そして今朝は、JR甲子園口駅でやまだ賢司衆議院議員の駅立ちに参加しました。チラシの受け取りは決していいとは感じませんでしたが、有権者からは私に対しましても、自民党に対する期待のご意見、叱咤激励を多数いただきました。

有権者とのコミュニケーションを図るのに朝の駅立ちはとても有効です。昔、会派のチラシを作成して配布していたことを思い出し、自分の市政報告チラシの配布のみならず、国政についてもより多くの有権者に情報をお届けできるよう、自民党の活動にも積極的に参加したいと思っています。

記事一覧