西宮市議会3月議会閉会ー新型コロナウイルス対策関連の補正予算も可決

2020年3月24日[カテゴリ:コラム, 商工政策, 子育て・教育, 議会状況

昨日23日(月)、西宮市議会3月定例議会が閉会しました。

先日のコラムに掲載しました「西宮市障害を理由とする差別の解消及び誰もが暮らしやすいまちづくりの推進に関する条例案」他条例案17年、過去最大規模となった「令和2年度予算案」14件、その他「令和元年度補正予算案」7件など、全ての議案を可決しました。

■令和2年度予算(1億円未満四捨五入)
一般会計1931億円(昨年度比90億円増加)
特別会計886億円(昨年度比10億円増加)
企業会計474億円(昨年度比微減)
合計3291億円(昨年度比100億円増加)

幼児教育・保育無償化の影響、第二庁舎(危機管理センター)の整備進捗などにより過去最大の予算となり、これまで積み重ねてきた貯金を取り崩しながら対応することとなります。特別会計の増加は、主に高齢化による影響です。今後、公共施設・インフラの老朽化対策による事業費の増加、高齢化による扶助費の増加、災害対策の増加、そして、新型コロナウイルスの影響により、財政状況が大きく悪化する可能性が高いと感じています。新型コロナウイルス対策は想定外でしたが、その他については、ずっと備えが必要であると訴えてきましたが、まだ十分とは言えない状況で新型コロナウイルスが襲ってきました。

今は、目先の感染症対策が最優先ではありますが、将来を見据えた政策提言がますます重要になると感じています。6月議会での議論に向けて調査、準備を進めていきたいと思っています。

新型コロナウイルス対策関連の補正予算

■令和元年度予算の補正の内容
令和2年3月10日、新型コロナウイルス感染症対策本部において、「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策-第2弾-」が決定されたことによる対応として、保育所など児童福祉施設等における感染拡大防止対策に係る経費として1億1780万円が増額されました。財源は全額国の負担です。
(内訳)
公立保育所:1150万円
民間保育所等:9950万円
その他680万円

(事業内容)
児童福祉施設等が令和2年1月16日から令和2年3月31日までに購入した新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために必要な物品の購入にかかる経費
1施設あたり50万円を上限として補助

(対象となる物品)
子ども用マスクや消毒用エタノール、体温計、空気清浄機、液体石鹸、うがい薬等。

(対象施設・事業数)
公立保育所23、民間保育所30、認定子ども園18、地域型保育所56、認可外保育施設90、病児保育施設5、子育てひろば9、子育てコンシュルジュ3、ヘルパー派遣事業1、母子生活支援施設1、計236施設

■令和2年度予算の補正(来月から執行)
一般会計合計5487万円(1万未満四捨五入)を増額する。
(内訳)
勤労者福祉事業経費 24万円
中小企業融資あっせん事業経費5473万円
(債務負担行為の追加補正)
西宮市中小企業融資利子補給金(令和3年度~5年度 3958万円)

〇事業内容
市内の中小企業・小規模事業者や市内で働く方に対する支援策を拡充する。
①市制度融資の拡充による資金繰り支援(令和2年度予算額5327万円)
中小企業・小規模事業者の資金繰りを支援するため、既存の制度融資の一部に利子補給、信用保証料補助を行う
②金融相談の体制強化(令和2年度予算額146万円)
商工課の専門家(金融アドバイザー)を増員し、相談体制を強化する。
③労働相談の拡充(令和2年度予算額24万円)
労働相談の実施日を倍増する。

(追記)

市制度融資の拡充による資金繰り支援(令和2年度予算額5327万円)について詳細を掲載します。

融資制度が2種類に分かれています。
■資金名
①小規模事業資金
・融資限度額:300万円
・資金種別:運転資金・設備資金
・返済期間:7年以内
・貸付利率:1.4%
・利子補給:【新規】3年間利子補給
・信用保証料:市が全額負担

・想定件数:約300件

②短期事業資金融資制度
・融資限度額:1000万円
・資金種別:運転資金
・返済期間:1年以内
・貸付利率:1.6%
・利子補給:【新規】全額利子補給
・信用保証料:【新規】市が全額負担

・想定件数:約50件

■対象事業者
いずれも、西宮市中小企業融資制度の対象要件を満たす事業者で、新型コロナウイルス感染症の流行により影響を受け、最近1ヶ月間の売上高等が前年同期に比べて5%以上減少している事業者

■取扱期間
令和2年4月1日申込受付分から令和2年6月30日融資実行分まで(ただし、令和2年2月25日申込受付分まで遡って適用する)

(追記終わり)

市からの報告

3月23日(月)の市の会議において、感染拡大抑制のために保育所登園を自粛される方に対して支援がなされることが決定しました。第31回対策本部会議資料(抜粋)をご参照ください。

また、わかりにくい経済対策制度について、改めて分かりやすくまとめて示すことも決定しています。
この点はこちらのコラム(←クリックするとご覧いただけます。)もご参照ください。

現状を鑑みると、お花見に関しても、宴会は禁止にせざるを得ないと思います。

その際には、市内の○○公園では注意されて、▲▲公園は注意されずに済む。という不公平な状況を作らない工夫が必要と思います。

夙川では、もともと警備員を配置する予定にしていたはずですので、監視は可能かと思います。
市内の公園については、花火や歩きたばこ等の監視員さんにも手伝っていただいて、手分けして、監視しなければならないと思います。

=====市からの報告(3月23日(月)19時)のコピー=======

1.第31回新型コロナウイルス感染症対策本部会議
・本日(3/23)行った検査1件は陰性であった。
・本日16 時時点での相談件数は、健康医療相談は47件、一般電話相談は49件、融資等相談は34件であった。
・感染予防のため、保育所への登園を自粛いただいた場合の保育料及び給食費について、日割り計算による減免を行うこととなった。
・経済産業省で様々な支援策をまとめたものがある。具体的な支援策や支払い猶予などあるので、各局の既存制度も含め、利用できる支援策をわかりやすくまとめて示すこととする。
・本日の新聞記事で「コロナ対策30兆円規模」との記事があった。市民への現金や商品券の支給のことも書かれていたので、それに備えた体制が必要である。
・(株)ピカソ美化学研究所より寄付された消毒液(ハンドジェルタイプ80mℓ)は、福祉事業所や保育施設、学校施設などへの配布を完了した。
・これから花見シーズンを迎えるが、市内の公園で何らかの規制をする必要か検討している。
・しばらく対策本部会議を、毎日17 時から開催する予定。

2.本市ですでに発生した感染者について(3/23 18:00時点)
・患者数6名(内訳:入院中2名、退院3名、死亡1名)

第31回対策本部会議資料(抜粋)
↑クリックするとご覧いただけます。

=====ここまでが、3月23日(月)19時時点の報告のコピー======

続いて、3月22日の報告です。
PCR検査は0件、日曜日ということもあり、健康、一般ともに電話相談の件数も減少しました。

======市からの報告(3月22日(日)18時)=======

1.第30回 新型コロナウイルス感染症対策本部会議
・本日(3/22)行った検査は0件であった。
・本日5時時点での相談件数は、健康医療相談は17件、一般電話相談は17件であった。
・学校の再開、春休み期間の校庭開放、図書館の開館、花見の取扱いについて検討を行った。

=====ここまでが、3月22日(日)18時時点の報告======

3月23日、兵庫県は、新型コロナウイルスに感染し、入院が必要な方の入院先を調整する「入院コーディネートセンター」をようやく設置しました。いよいよ、爆発的な感染が懸念される中で、公立病院を経営する西宮市も、市民の安心のために、県と協力して医療体制の強化に備える必要があると思います。

引き続き、刻一刻と変化する動向を注視してまいります。

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