子供たちの家庭での学習を支援することを目的として、「まなみや」が市のホームページ内に開設され、4月20日に動画が配信されました。
このときに西宮市が作成した動画は、「家庭学習の進め方ガイド」というごく初歩的な内容であったため、双方向のやり取り可能なオンライン授業を求める声が多い中では、非常に不評でした。
しかし、私は以前に、4月22日のコラム(←クリックするとご覧いただけます)で、「今後の発展に期待したい」と書きました。とにかく今は、動き始めることが重要であると考えていました。
それからおよそ3週間、先週8日に「まなみや」をバージョンアップするとの連絡が教育委員会よりありました。
その文書はこちらです。
↑クリックするとPDFファイルをご覧いただけます。
学校の先生方が作成されたそうですが、授業説明動画(小1~中3向けの全69本)が、今週11日(月)より市のホームページに掲載されています。
そのページはこちら。
↑クリックするとご覧いただけます。
「授業説明動画」の部分です。
今後も、随時内容を増やしていくと掲載されていますので、期待したいと思います。
一層の発展を期待して
実際に小学校6年生の「算数」を見てみました。
どのようにして作成したのか分からないのですが、大変手の込んだ動画に見えます。
しかし、この動画を見ながら教科書の内容を理解できる子供は、結構勉強が得意な子供なのかもしれません。
ですので、
実際の教室の黒板やモニターを利用して、先生が実際にいつもの「間」で授業をする様子を録画したものを見た方が頭に入ってきやすく、もう少し手軽かつ早く作成ができ、各学校の持ち回りで分担すれば、より多くの内容の動画を作成できるのではないかと思いました。
そして、録画した内容をDVDに収録しておけば、せっかく7年くらい前に各教室にテレビモニターも設置したわけですから、学習指導要領が大幅に変わらない限り、臨時休業の対応以外にも、例えば、自習の時などに流すなどして活用することもできるのではないかと思います。
また、DVDがあれば、不登校になった子供の学習支援にも活用できると思います。
もちろん、生の授業がいいに決まっていますが、それがかなわないときに活用できるようにした方が、せっかく作成するのであればいいのではないかと思います。
さらなる工夫も期待したいと思います。
もう一つ。
市が作成した動画以外にも、教科書を発行している会社が作成している動画等も紹介されています。
リンクボタンがホームページ上に羅列してあるだけですので、どのタイミングで、どの動画を参考にすると効果的なのかも、市が作成した動画の中(「家庭学習の進め方ガイド」など)で示してあげると、子供たちにとってさらに見やすくなるのではないかと感じました。
市に対する質問と市の公式な回答
子供たちの家庭での学習支援については、私は4月30日に、西宮市議会災害対策支援本部を通じて、今後の市の方針を質問し、5月8日に市から回答が届きましたのでここで掲載致します。
=====質問(4月30日)に対する市の回答(5月8日現在)=====
4月28日に示された「新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休業の継続(5月7日~5月31日)について」に記載のある課題の配布や通学可能日の設定に加えて、臨時休業の延長によって、市立学校に在籍する子供たちの学業や生活に対するケアについて、さらに具体的かつ迅速な対応が必要と考えます。以下の点についてお尋ね致します。
■学業に対する支援
【質問1】
先日配信されたWEBによる学習支援「まなみや」については、用意して頂いたことに感謝致しております。今後、さらにWEBを活用した学習コンテンツを強化していくべきと考えますが、その予定はあるのか具体的に教えてください。
【市の回答】
「まなみや」には、児童生徒が保護者の支援を得ながら自分で学習ができるよう「家庭学習の進め方ガイド」を掲載しています。現在、新たに小学校の国語・算数、中学校の数学・英語の学習場面におけるポイントを具体的に説明する動画を作成しているところです。臨時休業の延長に伴い、各学校より学習課題が示されるタイミングに合わせて、順次公開する予定です。
↑元々その予定だったのであれば、「まなみや」を開設したときにこの予定を掲載しておくべきだったと思います。
【質問2】
子供たちに対する「まなみや」の存在のお知らせの仕方が各学校で異なっている様子であり、存在を未だ知らない保護者もいらっしゃると思われます。各学校から保護者への連絡はどのように行ったのか教えてください。
【市の回答】
各学校より、ホームページを通じて保護者へ連絡しています。具体的には、各学校のホームページに「まなみや」へリンクするバナーを設けており、簡単に視聴することができます。また、市政ニュース(4 月25 日号)や、西宮市公式ツイッター、ラインなども活用し、周知を図っています。
【質問3】
WEBのコンテンツを利用できない家庭への支援は具体的にどのように実施しているのかお尋ねします。
【市の回答】
「まなみや」の「家庭学習の進め方ガイド」は、動画編と紙面編で構成しており、インターネット環境の整っていない家庭には印刷して配付できるようにしています。(各学校に通知済)
=====ここまでが質問と教育委員会からの回答=====
質問3の対応がデジタル化できれば、オンライン授業の実現も遠い先の話ではありません。
学校の再開が期待されるような状態になってきましたが、やはり不安が残されます。
学校再開後も家庭学習を希望する子供や不登校の子供、今後襲来が懸念されている第2波のことも考慮すると、オンライン対応の実現に向けても、準備のピッチを上げる必要があると考えています。
引き続き、発信を続けます。