議員定数に関する議論と会派の解散

2022年10月23日[カテゴリ:コラム, 議会改革

危険性をご指摘頂いた公園(2021年8月撮影)

整地対応後の公園(2022年9月撮影)

 市政報告チラシを配布しながら、まちの様子を確認しながら気が付いたことを撮影しています。
写真では分かりにくいですが、砂が減ってしまい、岩が顔を出していたり、穴が深くなっている箇所が至るところにあり、危険性を指摘するご意見を頂いたので、現地調査の後、公園を管理する市に、土を加えて整地して頂きました。
 地方議員の活動は地道ですが、市民の皆様のご理解と情報提供などのご協力を頂きながら、子供たちが思い切り遊べる環境づくりについて、私は重点的に取り組んでいます。

 そのような活動を続けてきた私ですが、市議会の役割や西宮市議会議員の報酬、議会の活性化、人口減少の傾向などを考えた時、議員の数はまだ削減しても機能すると感じてきました。
 そして、私が初当選してからこれまでに、議員定数を変更できる機会は4回ありました。
 いろいろな考え方がある中で、特に削減することについては慎重に考える傾向にあり、毎回議論をしてきましたが、意見がまとまらないことが多く、結果的には、平成23年に3名、平成27年に1名、合計4名の議員定数が削減され、現在に至っています。

 今任期で5回目の機会となり、先日のコラムでも掲載しました通り、今年の5月に、まずは議会基本条例を見直し、任期ごとに必ず議員定数に関する検証を行うことを規定してはどうかと提案していました。
 しかし、様々な理由のもとで他の会派からの賛同が得られず、その結果、「議員定数を変更するべきと考えた議員や会派がその変更をする旨の条例改正案を提出するべき」ということが確認されて、議会基本条例の見直し案は議了となりました。

 議員定数については、別の「西宮市議会議員定数条例」で定められており、議員定数を増減するためには、改正案を提出する必要があります。
 その改正案を提出する前に、市議会の活動状況や民意、市民満足度、市の人口や財政等の状況や他市の状況などを勘案して、議員定数の妥当性について公式の場で議論をしてから、必要に応じて議員定数条例の改正案を提出する方がいいのではないかと考えたのですが、過半数の方に提案が受け入れられなければ仕方がありません。

 そこで、先日閉会しました9月議会において、議員定数を2名削減する条例案の提出に向けて、賛同者を募ることにしました。公開された会議の場での協議ではありませんが、各会派の幹事長と協議をさせて頂いて、中には、会派会議にお招き頂いて説明させてもらい、質問を受ける場を設定して頂いた会派もありました。

 そうした協議や説明の過程で頂いたご意見を総合的に勘案すると、定数について慎重な検討ができていないままに結論だけを出す(否決される)のは拙速であると判断し、9月議会での改正案の提出を見送ることに致しました。

 以下に、公式の協議の場である議会運営委員会での発言を掲載しておきます。
 
 そして、今年の3月に結成しました政蘭会(結成当時は政嵐会)でしたが、議会運営委員会で提案していた「議会基本条例」の見直しに関するその他の提案事項も、一定の結論(いずれも条例の条文を改正するには至りませんでした。)を得たことから、所属委員それぞれの政治的なスタンスや今後の政治活動を尊重し、10月18日をもって解散することに致しました。

 政治は有権者の意思に基づいて立案した政策を実現するためにある・・・・・・・・・と考えています。

 そして、政策を実現するためには、行動を起こさなければ始まらない・・・・・・・・・・・・・・・と感じています。

 引き続き、初志を忘れず頑張ってまいります。

====フェイスブックでの投稿====

■9月21日投稿
今日は、議員定数条例改正案の提出準備と来週からの決算審査の準備のため、ほぼ一日市議会で過ごし、面談や説明をする機会を頂きました。対話の重要性を改めて感じた一日でした。
今日の朝のテレビのめざまし占いは1位、携帯電話の占いも1位。というわけか、市役所の地下の自販機で水を買ったら初めて「あたり』が出ました!
いつものコーヒーを頂きました。

そして、今の市政報告チラシの配布が遅れて、発行も遅らせていた新しいチラシの原稿も印刷屋さんに入稿できて、充実した一日だったと思います。
新しいチラシに掲載する予定の「市立子育て総合センター付属あおぞら幼稚園」の写真を撮影に行ったので掲載します。
きれいな幼稚園ですが、近年大きく定員割れをしています。

■9月26日投稿

25日(日)、お誘い頂いて、JR甲子園口のほんわか商店街で行われました歩行者天国に初めて行ってきました。
第37回になるそうです。
快晴のなか想像以上に多くの方が集まっていて、大変な熱気でした。
主催者の方からは課題も伺いました。
西宮市商店市場連盟の顧問もさせて頂いてますので、このような商店街の催しの現場も見ていきたいと思います。
こうした催しを通じて市内の商店街が地元の住民にどんどん活用されることを願います。
昼食は、JR甲子園口駅の南にあります「花やしき」さんで中華冷麺を頂きました。

■9月29日投稿

本日、西宮市議会では決算分科会が終了しました。
私は、26日と27日に、決算特別委員会教育こども分科会に出席し、令和3年度決算審査を行いました。
西宮市の令和3年度の決算は、一般会計の支出が2049億円、約52億円の黒字でした。
そして、その審査の中で、
・産後育児支援家庭訪問事業(子育てヘルプ)の利用促進
・子育てひろばと子育て支援ルームの拡充
・特区小規模保育所と連携公立幼稚園の効果と今後の方針
・協力私立幼稚園制度の拡充
・保育所等への入所選考におけるAI導入の効果検証
・学校の常駐警備業務の入札適正化
・ミマモルメ(小中学生の登下校時の防犯システム)の負担軽減
・給食物資の調達業務の適正化
・放課後キッズルームの拡充
・中学校部活動の地域移行の促進
について取り上げて、市の担当者と議論しました。
詳しい議論の内容については、私のホームページのコラムに掲載していく予定です。

写真は、旧瓦木幼稚園の園庭に整備されたマザーシップ西宮北口こども園瓦木分園です。近隣住民の皆様のご要望も聞き入れて頂き感謝しています。
開園の予定が半年延びましたが、いよいよ10月1日から開園予定です。

===ここから、議会運営委員会での発言の概要===

■9月16日開催の議会運営委員会
 今定例会におきまして、政蘭会は、西宮市議会議員定数条例の一部を改正する条例案を議員提出議案として提出させていただきたいと考えております。
 提案理由は、議員定数を2人減じまして39人とするためでございます。

 まず、経緯を御説明致します。
 本年5月に開催されました議会運営委員会において「議会基本条例」の見直しの協議をお願いしまして、議員定数につきまして定期的に検証できるように条文を見直すことを提案しておりました。
 結果としましては、8月24日開催の議会運営委員会におきまして、議員定数の定期的な検証については、明確な客観的基準を見出せていない中では検証作業は大変難しい作業であることなど、課題の指摘もございまして、最終的には、「議員定数を変更するべきと考えた議員もしくは会派によって条例の改正案を提出するべき」と受け止めることを確認させていただいた上で、「検証すること」については議了となりました。

 次に、客観的な状況の変化と致しまして、
一つ目が、前回の選挙以降、西宮市の人口が減少のトレンドに入ったと考えられること、
二つ目に、市の財政面におきましては、長引くコロナ禍の影響、そして今後の社会保障経費の増大、施設の老朽化対策による財政負担の増大など、大型の公共施設の建て替え事業を見直さなければならないほどに市の財政状況の悪化が懸念されているという状況、
そして三つ目に、長引くコロナ禍の影響により、議場内や委員会室内での3密の回避をはじめ、様々な対策(経費が掛かる対策)の必要に迫られたという経験、
四つ目、市役所が行政経営改革を進めている中で、「合理的で無駄のない市役所へ」などの基本方針に基づいて改革に取り組まれている状況、

 これらの状況を鑑みますと、市議会も決して聖域ではなく、議会運営のさらなる効率化として議員定数の削減が必要かつ可能であると考えました。
 そして、当然、議員の人数が多いとお考えの市民も一定数いらっしゃる、そうした民意も尊重しなければならないと考えております。

 次に、
 
 減じる定数を2人としました理由につきましては、議員定数についての絶対的な尺度というものはございません。
 そして、西宮市議会独自の尺度も定めてはおりません。そのような中で一定の効率性を示す尺度として、人口40万人以上50万人未満の中核市の議員定数の平均39.7人を下回る人数という考え方で今回は設定致しました。

 以上のとおり、このたびの提案理由であります議員定数を2人減じて39人とする提案につきまして、お一人でも多くの議員の方々に御賛同頂きたいと思っております。御賛同頂ける議員の皆様には、26日の月曜日17時までに私までお知らせ頂けましたら幸いでございます。

 以上、御検討のほど、宜しくお願い申し上げます。

■10月3日開催の議会運営委員会

 政蘭会は、前回の議会運営委員会でお示ししました西宮市議会議員定数条例の一部を改正する条例案につきましては、今定例会での議案の提出を取りやめさせていただきます。

 これまでの間、個別に各会派の幹事長様にも御説明致しまして、協議にも真摯に応じていただきました。

 その過程の中で頂いた御意見等を総合的に勘案しました結果、公式の場で議員定数に関する議論が十分なされないまま今定例会において議員定数を削減する条例案を提出して結論を出す(否決される)ということは拙速であると判断致しました。

 そして、今後の議会運営委員会で協議を予定していただいております議会基本条例の見直しの議論の動向も見ながら検討は続けていくべきと考えております。

 今定例会での提出を前提に真摯に御検討いただきまして協議に応じていただきました会派の皆様には心から感謝を申し上げまして、説明に代えさせていただきます。

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