幼児期の食育ー西宮市幼児教育・保育ビジョンの完成を受けて

2022年10月30日[カテゴリ:幼児期教育, 質問

 以前に本会議で議論(←クリックするとコラム「幼児教育の役割」が開きます。)をしていた「西宮市幼児教育・保育ビジョン」が令和4年3月に完成しました。


幼児教育保育ビジョン(はじめに)
幼児教育保育ビジョン(目次/ビジョンが目指すもの)
幼児教育保育ビジョン(とことん遊ぼう)
幼児教育保育ビジョン(ビジョンの実現に向けて)

 しかし、ビジョンの実現に向けて、市がどのような政策を推進していくのか、どのように進めていくのかが具体化されていません。せっかく市民や幼児教育に携わる方々も交えて、そうした方々の思いも込めて策定されたものですので、「冊子を作って終わり。」にならないよう、令和4年6月議会一般質問において、「西宮市幼児教育・保育ビジョン」について取り上げて議論することにしました。

 そこでまず、このビジョンでは触れられていなかったものの、幼児期の教育の中でも非常に重要と思われる幼児期の「食育」について取り上げて議論しました。

====本会議場での議論の概要====

令和4年6月議会一般質問

2. 幼児教育・保育ビジョンについて
ア)幼児期の食育
■質問の背景(田中まさたけ)

 日本では、社会情勢が大きく変化し、子育ての環境が激変してきた一方で、行政の取組みが変化に対応できていないとこれまで感じてまいりました。
 そして私は、これからの日本を支える人を育む土台を築く上で最も重要な役割を果たす「幼児教育」の充実を求め、「幼児教育振興アクションプログラム」を作成し、全市的に取り組むことを提言し続けてまいりました。

 そしてこのたび、公立と私立、また、幼稚園や保育所など施設の種別を超えて、子供の幼児教育・保育に携わる方々に参画していただいて、西宮市幼児教育・保育ビジョン(以下「ビジョン」と呼びます)が策定されましたことに心から敬意を表しますとともに、今後の動向、そして市及び市内の施設での取組みを注目しております。

 このたび策定されましたビジョンの中では、「遊びと親子関係」、この2点に焦点が当てられておりまして、生きていく上での基礎となる「食」については触れられておりません。とことん遊ぶためには、栄養のバランスが取れた規則正しい食事が欠かせないと考えております。
 そして、資料5に掲載しましたが、「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の1番目、「健康な心と体」の項目の具体的な内容の一つに、「様々な機会を通して食べ物への興味や関心を持つこと」が示されております。

 そこで、まずは本市での幼児期の食育についてお尋ねします。

 今回完成しましたビジョンを推進していく上では、よく食べること、規則正しく食べることを身につけることは大前提となっていると私は捉えています。そして先日、みそ作りの実践や和食を中心とした給食を提供するなどの食育を30年以上にわたって実践されている保育園の事例を知る機会を頂きました。
 その映像に登場した保育園に通う園児の中には、アトピーやアレルギーの改善も見られる子供もいるとのことでした。

 また、「全国国公立幼稚園・こども園長会特別事業委員会」の報告書によりますと、自然に触れる機会にもなる大豆の栽培から、日本の伝統的な発酵食品である「みそ作り」までを体験できる幼稚園の事例も紹介されておりました。

 資料7及び8に掲載しましたが、現在、食育については、「西宮市食育・食の安全安心推進計画」に従って実施されており、今回のビジョンの完成を機に、改めて乳幼児期の食育の取組みを全市的に目に見える形で推進していくことを提言したいと思います。

■質問1
 市内の全ての幼稚園、保育所、認定こども園に対して、自然と触れる機会として野菜の栽培や農体験、収穫した食材を使った調理体験などを実施していただくための支援をすべきと考えますが、市の見解をお尋ね致します。

■市長の回答
 まず、幼児教育・保育ビジョンについての御質問の直接的なお答えの前に、私からその大きな思いをお話ししたいと思います。

 これは、乳幼児期における教育・保育、国の幼稚園教育要領や保育所保育指針がございまして、そして、それぞれの園で特色を持って行われているということですが、西宮市なりのさらに質の高い教育・保育を実現していく上で、西宮市として大切なもの、その中で大きな二つの柱、議員も言及いただきました。

 その一つが、「みつけて・ためして、とことん遊ぼう」ということであります。遊びというのが大きなポイントでありまして、単に遊ぶということでなくて、遊ぶということは、まさに好奇心があって、そして、その子供たちがやろうと思うことを失敗しながらまさに意思の赴くままに、一方で危なくならないようにしっかりと見守りながら育てていこうという、こういうことであります。
 それはまさに、心や体を動かして夢中になって遊ぶ、そして、その充足感があることで、粘り強さや挑戦する気持ち、社会性など、いわゆる非認知能力が育まれていく、成長していく、生涯にわたる人間形成の基礎を培う、そういうようなことで申し上げております。

 そういう中で、今回、食育を取り上げて頂きました。これも重要でありますし、そして、実際に自然に触れる、みそ作りの体験、これはまさにそういう意味では、ある意味でのここに書かれている好奇心、遊びというようなところに通じるものでございまして、本当に大切なことでございます。

 こうした中で、未来を担う子供たちが西宮ならではでよりよく育っていくように、よい環境を提供していく、こうしたことを目指してつくってまいりました。

 あとは所管のほうからお答えさせていただきます。

■市の回答
 市内全ての幼稚園、保育所などで、子供たちが自ら栽培し、収穫した食材を使って調理体験などを実践するための支援についてお答え致します。
 乳幼児期において食に興味・関心を持ち、楽しんで食べることを子供たちに伝えていくことは非常に重要な取組みであると考えております。こうしたことから、各園におきましても、田植や野菜の栽培から収穫し、調理体験や試食を行うなど、様々な取組みを実施しているところですが、今後は、こうした取組みを好事例として市から情報提供するなど、様々な体験・実践を通した食育の取組みを推進してまいります。

■意見・要望(田中まさたけ)
 前向きで、意欲的な御答弁を頂いたと思っております。期待しておりますので、しっかりと進めていただきたいと思います。

====ここまでが本会議場での議論の概要====

 幼児期の子供たちが、「自然と触れる機会として野菜の栽培や農体験、収穫した食材を使った調理体験などを実施していただくための支援」として、各施設で実施して頂いている事業費に対して補助金を支給することにより事業の促進や事業の充実を図ってもらえることを想定していたのですが、今回の市の回答は、「情報提供など」にとどまりました。この市からの回答を受け、今後の動向をさらに見ていきたいと思っています。

 そして私は最近、周辺の方々からの情報提供により、昨今の子供に関する課題の要因に「食」が大きく関与しているように感じています。今後、「食」について、さらに情報収集、調査研究を進めてまいりたいと思います。

===ここからは、フェイスブックでの投稿===

■10月6日投稿

先週の土曜日、知人にお誘い頂き、大阪市女性起業家情報交流会主催の講演会で、坪内知佳さんの講演を拝聴しました。
昨日からテレビ放映が始まりましたドラマ『ファーストペンギン!」の主人公のモデルになった方のお話でした。
起業の動機や信念、水産資源の枯渇、海の環境問題について、大変分かりやすく講演をされましたので、あっという間に1時間が過ぎました。

天然の魚をもっと手軽に食べられる国に戻るのかは分かりませんが、私たちにまだできることが残されているのか、もう少し考えたいと思います。

■10月11日投稿

9日(日)に、尼崎スポーツの森で開催されました2022近畿フィギュアスケート選手権大会に出席しました。
今年は兵庫県スケート連盟が主管となりましたので、私はその連盟の会長として、表彰式の賞状のプレゼンターをさせて頂きました。

今大会は、8日(土)~10日(月)の間、朝6時から始まり、遅い日は晩の10時過ぎまで競技が行われました。
スポンサーの皆様と、ジャッジの方々や大会運営を担う連盟のボランティアなど、多くの方々の支えのもとで大会は成り立っています。
また、今大会には、国際大会でもご活躍の三原舞衣選手も出場され、ニュースでも取り上げて頂きましたが見事優勝されました。
西日本大会への出場権を勝ち取った選手の皆さんには、年末に開催されます全日本選手権を始め、全国大会を目指して頑張ってもらいたいと思います。

■10月16日投稿

15日(土)は、快晴のもと、地域の安寧と住民の弥栄を祈念して執り行われました大市八幡神社の禮祭、神輿巡幸に参加しました。
お神輿の担ぎ手は、学生の時に神戸元町で一度だけ経験したことがありましたが、予想以上に重く、肩がすごく痛かったという記憶だけが残っていました。
それから約25年ぶりにお神輿を担ぎましたが、記憶のとおりきつく、25年間の体の劣化を実感することになりました。晩はしばらく足がつっていました。

地域の発展のために実施されている伝統行事には、元気なうちにできる限り参加しておきたいと思っています。

記事一覧