和食の継承-令和4年6月議会一般質問

2022年11月7日[カテゴリ:幼児期教育, 質問

 先日6日(日)の午後から、妻と息子とともに、ユネスコの世界遺産に登録されている高野山に行き、奥之院をお参りしてきました。

 きっかけは、昨年の7月に、中学生の息子のリクエストで、世界遺産の勉強の一環で金剛峯寺をお参りしたことでした。このときは、私が高校生の時に所属していた剣道部の夏合宿でお世話になって以来、およそ30年ぶりの訪問となり、子供とともに、日本の伝統文化を感じる機会となりました。

 いずれも午後からしか時間が取れず、精進料理をいただくことはできませんでしたが、また、時間を作ってお参りしたいと思っています。


 
 さて、今回も、前回コラムに続いて、令和4年6月議会一般質問で議論しました内容を掲載したいと思います。

 和食の継承についてです。

 まだまだ認知度が低いと感じるのですが、平成25年12月に、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコの無形文化遺産に登録され、政府は、日本の伝統的な食文化の保護・継承活動に取り組まれています。

 農林水産省のホームページでは、その和食について以下の特徴が挙げられています。

農林水産省HPより抜粋
(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
 日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具が発達しています。
(2)健康的な食生活を支える栄養バランス
 一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。
(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現
 食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。
(4)正月などの年中行事との密接な関わり
 日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。

 こうした食文化に対する日本人の誇りや食に対する意識を高めるきっかけとして、子育て中の世帯が多い西宮市においても、親子で学べる幼児期の食育に「和食の継承」に関する事業を盛り込むことが有効ではないかと考えました。 
 そこで、令和4年6月議会一般質問で議論しました「幼児期の食育」の議論の中で、具体的な取組みの一つとして、和食の継承に取り組むことを提案しました。

====本会議場での議論の概要====

令和4年6月議会一般質問

2. 幼児教育・保育ビジョンについて
ア)幼児期の食育
(和食の継承)
■質問の背景(田中まさたけ)

 和食の継承についても触れておきたいと思います。
 平成25年12月、和食、日本人の伝統的な食文化が、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。
 農林水産省は、「この登録を機に、多くの日本人が日本の食文化を見詰め直すとともに、次世代に向けた保護・継承の動きにつながることが期待されている」としております。

■質問1(田中まさたけ)
 日本の食文化を見詰め直す機会として、例えば大豆の栽培やみそ造りなど伝統的な体験を通じた取組みを市内の子育て支援施設で普及させてはどうかと考えますが、市の見解をお尋ね致します。

■質問1に対する市の回答
 幼稚園や保育所などでは、子供たちが遊びを通して友達と関わり、自然と触れ合い、食に関する意欲を高められるよう、様々な経験や体験から社会性を育みながら、健やかな成長を支援しています。
 このようなことからも、食育の取組みの一つとしまして、子供が体験を通して普段の食生活を学ぶことは大切であると考えております。

 議員御提案の原材料から食品をつくる体験活動につきましては、子供の興味・関心につながるほか、つくり手への感謝の心を育むきっかけとなり、また、日本の食文化への理解普及にもつながる貴重な取組みの一つと考えております。
 そのため、各園における体験活動を通した食育のあり方につきましては、今後研究してまいります。

■質問2
 幼児期は、親子で食について学べる貴重な期間です。規則正しい食生活、日本に古くから伝わる和食の普及、食に対する理解の促進につながる取組みを西宮市で実践される幼児教育に盛り込むべきと考えますが、市の見解をお尋ね致します。

■質問2に対する市の回答
 規則正しい食生活は、子供の育ちにおいて大変重要であり、保護者への啓発も含め、保育現場でも大切にしているところです。
 本市では、家庭における食育を推進するため、母子保健事業を通して、妊娠期から食に関する講座や栄養士などの相談事業を実施し、親子の健全な食生活の確立に向けた取組みを実施しています。
 
 また、幼稚園や保育所などでは、バランスの取れた朝御飯の重要性について普及啓発に努めるとともに、公立保育所では、和食を中心とした献立で、旬の食材や兵庫県産、国産の食材、行事食を取り入れた給食を実施しております。さらに、食事の提供や栄養管理に関する保育施設等の給食の手引を作成するほか、公立保育所の献立表を私立の保育所などに情報提供するなど、各園の取組みを支援しています。

 給食や食育の取組みを通して、子供やその保護者の食に対する理解を深めるとともに、相談支援などの保護者支援も含め、食に対する理解促進に努めていくなど、西宮市幼児教育・保育ビジョンを推進していく趣旨に沿いながら検討してまいります。

■意見・要望(田中まさたけ)
 体験を通じた食育の推進、日本人の伝統的な食文化、和食の継承について、全ての市内の園において実施・拡充していただけるように、例えば事業補助など、必要な予算措置を要望しておきたいと思います。

====ここまでが本会議場での議論の概要====

 幼児期の食育に関する議論については、今回は以上となります。

 具体的な和食の継承の取組みについて問いました質問1に対しては、市は現時点では「研究する」と実現性の低い回答が返ってきましたが、一方で、質問2の「食に対する理解促進」については、まだまだあいまいですが、「検討する」という前向きの回答を得ることができました。

 今後も引き続いて、文教住宅都市らしい取り組みとして、補助金制度を設けて、幼稚園や保育所、認定こども園のみではなく、地域活動での実践に盛り込んで頂くことも含めて政策を考えていきたいと思っています。
 
 子育て、教育支援の観点、市民の健康の観点からも、乳幼児期の食育活動の活発化、具体化に向けて、今後も様々な機会を通じて情報収集に努めたいと思います。

===フェイスブックより===

■10月17日投稿

スポーツクラブ21安井で、今年の春から新しく活動が始まりました空手道場の子供たちのデビュー戦ということで、昨日16日(日)に行われました「芦屋市スポーツ少年団空手道選手権大会」を観戦させて頂きました。
空手のことはまだ知らないことが多く、昨日も指導者の方からいろいろと教えて頂きました。

私は子供の頃は、ずっと高槻正剣館という剣道の道場に通っていましたので、武道にも思い入れがあります。
高校を卒業して剣道は辞めてしまいましたが、信念を貫くためは、特に礼節が大切であることを、今でも失敗を通じて学ぶことが多いです。まだまだ修行が必要です。
スポーツを通じた子供の健全育成には、これからも重点的に取り組みたいと思います。

■10月24日投稿

先週20日(木)は、甲子園素戔嗚尊神社で執り行われました例大祭に出席しました。
境内の裏には甲子園球場があります。
子供神輿は、今年も残念ながら中止でした。
大人だけで境内で担がせていただき、初めて直会にも出席させて頂きました。
神社周辺の住民の皆様に支えられている活動です。コロナ禍で地域コミュニティの希薄化がより進んでしまったのではないかと心配していますが、私自信も地域のことや歴史を学びながら、地域の伝統や文化、歴史を子供たちに伝える活動に携わっていければと思っています。

■10月25日投稿

21日(金)は、私が顧問を務める団体の懇親バス旅行に参加し、伊勢神宮の外宮と内宮を参拝してきました。
高速道路が渋滞して行程はタイトになりましたが、車中でお隣の席になった方やガイドさんから、たくさんの情報を頂きました。
伊勢神宮を1年の間に2回も参拝するのは初めてですし、賢島も初めて行って来ました。
年末が迫って来ましたが、来年に向けて今年も全力で頑張りたいと思います。

記事一覧