臨時議会と会派復帰

2022年11月13日[カテゴリ:コラム, 活動報告

 11月9日(水)に臨時議会が開かれ、今年度7回目の補正予算が可決しました。
 市の取組みが、年に4回の定例会を待つことなく、こうしてこまめに予算化されて審議、可決されて執行されることはいいことだと思っています。
 コロナの対応にとどまらず、その他の取り組みについても、予算の編成権を持つ市が迅速に対応されることを期待しています。

 いずれは、年間で4回に区切って開かれている市議会を1年間の通年会期にして、より迅速に課題に対応できる環境を整えることも検討する必要があると思います。
 いわゆる通年議会と呼ばれますが、10年前の地方自治法の改正によって導入することが可能となった制度で、他の自治体ではすでに採用されている市議会もあります。
 
 さて、本題の11月臨時議会で審査しました補正予算(第7号)を掲載する前に、9月の定例市議会におきまして、4回目(←クリックするとコラム「半年間の学校給食費徴収免除」が開きます)に引き続いて、5回目の補正となる令和4年度補正予算も可決していましたので、遅くなりましたが掲載します。

◼令和4年度補正予算(第5号)

・補正予算額:21億9,565万9千円増
・補正後一般会計総額:2,038億710万1千円

新型コロナウイルス感染症患者に係る医療扶助費等の増額
・補正額:10億9,826万7千円(財源は、国:6億8532万7千円、市:4億1294万円)

市の説明の抜粋
 新型コロナウイルス感染症患者に係る検査・入院の医療扶助費について、当初予算編成時には第6波及び第7波の感染状況は想定していなかったため、今後これらに係る費用が不足することが見込まれます。
 現在の感染状況を踏まえ、実績に基づいた今後の見込みを算定し、必要経費を増額補正します。

ということで、今年度の経費の見込みは以下の通りと試算されています。

・検査医療費:8億2,357万円
・入院医療費:7億1,846万円
・手数料:1,533万円

新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種事業(オミクロン株対応ワクチン接種)
・補正額 :10億9,739万2千円(全額国の負担)
・補正後の事業費予算総額:41億72万6千円

 次に、9月の定例市議会閉会後の10月12日に市長の専決により対応された6回目の補正予算の内容を掲載します。
 専決処分で執行された補正予算については、その後直近に開かれる議会で報告し、承認を受けることが地方自治法で定められており、11月9日開催の臨時議会で報告、承認されました。

◼令和4年度補正予算(第6号)

電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金支給事業
・事業費総額:30億633万6千円(財源:国の負担(電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金))
・補正後一般会計総額:2,068億1,343万7千円

事業の概要
(支給対象)
(1)令和4年度分の市民税均等割が非課税である世帯
(2)令和4年1月以降の家計急変世帯
※基準日は令和4年9月30日

(支給額)
1世帯あたり一律 5万円

(支給対象件数)
(1)非課税世帯:約5万3000件(世帯)
(2)家計急変世帯:約1000件(世帯)

(スケジュール)
11月~ 確認書発送(11月初旬)、給付開始(最速で11月末~)
申請期限…R5年1月末、給付決定期限…R5年2月末、給付(支払い)期限…R5年3月末

 国の政策ではありますが、現金を配り続ける政策には限界があるでしょうし、もちろんないよりは良いかもしれませんが、抜本的な課題の解決につながっているとは思えません。
 民間事業者と協働して雇用の確保や処遇改善を強化するなど、低所得となる根本原因を解消する政策が急務と感じます。 

 次に、11月9日開催の臨時議会で可決しました7回目の令和4年度補正予算につきましては、教育こども常任委員会で審査しました内容を中心に掲載致します。

◼令和4年度補正予算(第7号)

・補正予算額:5億5,496万6千円増
・補正後一般会計総額:2,073億6,840万3千円

児童福祉施設等における食材費・光熱費等高騰対策支援事業
・事業費:5,749万2千円

市の説明の抜粋
(支援対象[施設数])
【通所施設】
・私立保育所[32施設]
・幼保連携型認定こども園[26施設]
・地域型保育事業者[58施設]
・留守家庭児童育成センター・民設放課後児童クラブ[104施設]
・認可外保育施設[97施設]
【入所施設】
・母子生活支援施設[1施設]

(給付基準額)
【通所施設】
R4.10月1日時点の入所者数等0~9人:18,000円、以降10人ごとに36,000円加算
【入所施設】
R4.10月1日時点の入所世帯数等0~9世帯:50,000円、10世帯~19世帯:150,000円、20~29世帯:250,000円

 ↑私立幼稚園や幼稚園型認定こども園については、市の予算には計上されていません。
 このことについては、委員会質疑の中では、兵庫県が私立幼稚園と幼稚園型認定こども園を対象にした同様の支援を実施する予定であることから、市の事業の対象からは外していると説明されました。
 私立幼稚園の認定こども園化を促う政策を実施し始めた市の対応としては、せめて幼稚園型認定こども園に移行した施設については対象に加えるべきであったと感じています。

 現在の西宮市の政策には、理念が見えないことが多いです。

児童扶養手当受給者等の低所得の子育て世帯に対する生活支援特別給付金の支給事業
・事業費:3億693万円(財源:「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金)」)

事業の概要
(給付対象)
(1)令和4年10月31日時点において西宮市に住民登録がある令和4年度実施中の国制度の低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金の受給世帯
※DV等で他市から住民票を西宮市に移転させずに居住している世帯等を含む
【ひとり親世帯】
①令和4年4月分の児童扶養手当受給者等(コロナ影響による家計急変者等を含む)
【その他世帯】
② ①以外の令和4年4月分の児童手当又は特別児童扶養手当受給者で令和4年度分の住民税均等割額が非課税の子育て世帯等(コロナ影響による家計急変者等を含む)
(2)令和4年10月分又は11月分の児童扶養手当受給者 ※(1)の受給者を除く
※ (1)(2)とも、給付金申請手続きは原則不要。ただし、 (1)のうち、他市における国制度の給付金受給者は申請が必要です。
(給付額)
 1世帯当たり一律5万円
(給付対象見込み数)
 6,100世帯
(給付予定日)
令和5年1月下旬以降順次

 その他、今回の補正予算が可決したことにより、子ども食堂等における食材費・光熱費等高騰対策支援事業(201万8千円)、介護施設等・障害福祉サービス事業所等・救護施設物価高騰対策支援給付金事業(1億8,732万6千円)が実施されます。

 以上が、臨時議会の内容となります。

◼会派復帰

 先月のコラム(←クリックするとコラム「議員定数に関する議論と会派の解散」が開きます。)で報告しました通り、先月18日、半年前に結成した会派「政蘭会」を解散しました。
 その後に開かれました11月9日の臨時議会は、初めて無所属議員として本会議と常任委員会に臨み、議案を審査しました。
 
 私は、以前のコラム(←クリックするとコラム「会派を退会しました」が開きます。)で、「前回の選挙で訴えたことに対してご支持を頂いたこと、そして、自民党の公認候補としてご支持を頂いていることを忘れることなく、その責任を果たせるよう、残る任期の間、全力で西宮の政治に向き合いたい」と掲載しました。

 これまでの間、多方面の方々に相談させて頂き、政新会所属の自民党公認の各議員とも懇談させて頂きました。その結果、政新会に復帰することを所属議員に承認して頂き、再び11月11日付けで政新会の所属議員として活動することになりました。

 いただいたアドバイスやご意見を踏まえて、自分自身で考え抜いた末の行動です。
 
 残る任期はわずかですが、初志を忘れず頑張ってまいります。 

===フェイスブック===

■11月11日投稿

10日(木)は、3年ぶりに甲子園球場で開催されました中学校連合体育大会を見学しました。
半世紀以上続いている西宮市伝統の学校行事となっています。
3年前は、3年生だった息子は参加することができました。3枚目の写真はその時に保護者席から撮影したものです。
その後、オリンピックの影響で会場の確保ができずに2年連続で中止となっていました。
西宮市立中学校の1年生から3年生が経験できる行事ですが、過去に3年間中断したことがあり、一度もこの連合体育大会を経験できずに卒業した学年の生徒がいて、その問題を本会議で議論したことがあります。当時は、大会の存続すら危ぶまれていました。
https://masatake.jp/3118
今回は恒例の各校の吹奏楽部による演奏は自粛されていましたが、現在の3年生が一度だけでもこの大会を経験することができたことは本当によかったと思います。
大会運営に携わる関係者に感謝しています。

なお、本日付けで西宮市議会内の会派である政新会に復帰することになりました。
自民党の地方議員として、これからも「子供たちに誇れる西宮をつくるために」全力で活動しなければならないと思っています。

■10月20日投稿

10月18日(火)付で私が所属しておりました会派「政蘭会」を解散致しました。
各メンバーの政治的なスタンスと今後の政治活動を尊重した結果です。
私は、以前にホームページのコラムでもお知らせした通り、予算に対する態度の違いから、以前に所属していた会派を退会しました。
その後、退会理由は異なりますが同時期に退会した議員と結成した会派でしたので、これで、今年の3月2日の時点に状態が戻ったことになります。
その時のコラムはこちらになります
https://masatake.jp/9961

会派を結成した結果、否決とはなりましたが新年度予算に対して修正案を提出することができ、その後も、議会運営委員会に出席して、議会改革についてもいくつか問題提起もできたと思っています。
提案を実現するまでには至りませんでしたが、あの時、こんなことを考えていた議員、会派があったということを西宮の後世の議員に残せたことは意義があったと思いたいです。
議員定数を削減する条例案についても提出者を募り、その結果、現時点で結論を出すには時期尚早と判断し、提出を見送りました。

この間、私たちの提案に対して、無視することなく、真摯に対応して頂いた議員さんには本当に感謝をしています。
しかし、市民にとっては結果が全て。
議会改革は少しずつ進みそうですが、これまで20年間、それ以上かもしれませんが、実現しなかった市の政策に対する「抵抗」はすさまじいです。
無所属になって、改めて「政策を実現する政治」について見つめ直すことにします。
短い期間でしたが、新しい会派の幹事長を経験させて頂いて、失敗をすることにより学びも得たと、自分を納得させています。
40歳代も後半になって得た学びによって自分の性格を変えることができるのかいささか不安ですが、残された任期は半年余り。
初志を忘れず、今やるべきことに集中していきたいと思っています。
先週、市政報告チラシを配布しながら撮影した写真を添えます。
1枚目は、夕暮れの香櫨園浜です。
2枚目は、建て替えに伴って安井小学校に新設される校舎と体育館を結ぶ渡り廊下です。いよいよ姿を現しました。

 

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