地方議員の数と政党色

2009年4月24日[カテゴリ:議会改革

先日、
全国市議会議長会が発行してる
「全国市議会旬報」に掲載されていた情報を
「政令指定都市が18市に」という見出しの記事で
紹介しました。
今日は、
平成21年4月5日現在、
806の市と区があるなかで、
その市・区議会議員の人数が掲載されていましたので、
ご紹介します。
平成20年12月現在で、
全国に市会議員と区議会議員あわせて、
21,841名いるそうです。
昨年と比べると、324名減少しているとのことです。
市町村合併によるものが多いと思われます。
政令市なども含めて
1市・区あたり27名ということになります。
ついに西宮市は、
48万市民のまちになりましたが、
西宮市議会議員は、現在44名います。
多すぎます。
また、
政党別の増減も
掲載されていました。
    平成19年12月 → 平成20年12月
公明党   2,328名  →   2,321名
共産党   2,046名  →   2,029名
自民党   1,755名  →   1,742名
民主党    946名  →    958名
社民党    370名  →    360名
国民新党    3名  →     3名
新党大地    2名  →     2名
諸派     210名  →    210名
無所属   14,505名  →  14,216名  
となっているそうです。
私は、
無所属の中にカウントされていて
14,216分の1ということになります。
政党別の増減では、
民主党のみ議席を増やしています。
しかし、
地方議会では、
ほとんどが無所属のせいか、
政党色はあまり感じられません。
市町村レベルの政策判断に
政党色があまり必要なかったので、
無所属が多くなっているともいえます。
西宮市議会において、
市長が出した議案に対して、
国会のように
自民党・公明党と
民主党・社民党が
分かれて意思表示をするシーンを見たことがありません。
主張がはっきりしているのは、
共産党のみです。
市長選挙や知事選挙において、
共産党以外の政党があいのりして推薦する
ケースをみてもそう感じます。
また、
西宮市議会では、
単独の政党で会派を構成しているのは、
公明党と共産党のみです。
そして、
政党公認の議員がいない無所属の会派は、
私が所属している会派
「にしのみや未来」のみです。
地方政治において、
政党色を100%出して議論を進めるのは、
いくら地方分権が進められているとはいえ、
地方の政策が、
国会の動きと連動する部分が多いため、
少々無理があるとは思います。
しかし、
市民にとって、
地方政治・行政が分かりにくくなっている
一つの要因になっているとも思います。
そして、
何を基準にして
政治家を選べばいいのか
分かりにくくなっていることにもなり、
最終的には、
選挙を通じた市民の政治参加がしにくい状態となるのだと思います。
政治家が市民のために
政治をするのは当たり前であり、
それだけを訴えられても、
市民は困ります。
その先に、
どのような政策的な考え方を持っているのかを問われることが
これからのまちづくりにとって重要です。
「議員の数」の問題ひとつとっても、
・議員の「数」を減らすのか、
・議員一人あたりの報酬を大幅に減らすのか、
・人数も報酬もどちらも減らすのか、
・逆に、どちらも増やすのか、
という選択肢を示すことが大事なのだと思います。
あとは市民の選択です。
そして私は、
「議員の「数」を減らすべきである」
という方向性を示しています。
報酬を大幅に減らすと、
資産家を除けば、
法律上、会社員をしながら議員をできないので、
他の「事業」などをしながら
議員の職をこなさなければならなくなります。
誰もが議員となる権利も
高度な専門性も
担保できなくなります。
それも市民の選択肢としては
「あり」なのでしょうが、
私は、賛同できません。
長々と書いてしまいましたが、
私も
地方議員の一人として、
考え方や政策の方向性をもっと分かりやすく
伝えるための工夫をしていかないといけないと
改めてこの記事を書きながら感じています。

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