縦割り行政ー防犯カメラの設置方針

2019年10月9日[カテゴリ:安心・安全, 質問

防犯カメラ。

防犯カメラによる犯人特定の効果は
もはや、疑う余地はないと思います。

しかし、
西宮市内の公共施設では、
防犯カメラを積極的に設置している施設と
そうでない施設があり、
防犯カメラを設置する市で統一された考え方、基準みたいなものは存在しておらず
どの施設に何台設置しているのかを問い合わせても
一元的に把握している部署がなく、
各施設ごとに問い合わせなければ分からないような状態
でした。

縦割り行政と呼ばれる状態です。
先日のコラムでも書きました。
↑こちらをクリックすると確認できます。

鍵をかけた原付が、勤労会館の駐輪場で盗まれた。
防犯カメラも設置されておらず、
犯人が特定できず、発見に至っていない、
子どもの安心・安全のためにも、
防犯カメラを設置してもらえないものか!
というご意見を頂きました。

その施設に防犯カメラを付けるように要望するだけなら、
誰でもできます。

その施設に防犯カメラを付けるという結果と共に、
市全体の公共施設における防犯カメラの維持なども念頭に入れて
統一した基準で設置を進め、設置費と維持費をねん出するという「政策」が必要
であり、
その政策を策定するよう提案するのが、
市議会議員としての役割の一つであると考えています。

設置費や維持費の試算すら時間を要する様子でしたので、
令和元年6月議会の一般質問では、
統一した基準で設置し、一元的に情報を把握する体制までを提案しました。

======ここからが本会議場での議論の概要=======
4.公共施設等における防犯対策について
■質問の背景・政策提案・主張
本年4月に、
勤労会館の駐輪場におきまして
原付の盗難に遭ったとの情報が市民より寄せられました。
勤労会館には防犯カメラが設置されておらず、
事件から3ヶ月が経過した現在も、
原付も犯人も見つかっておりません。

鍵をかけている原付が
誰にも気づかれることなく盗難されるほど人目につかない場所では、
子供の誘拐をはじめ、
人が被害を受けるような犯罪が起こる可能性もあり、
防犯対策が必要であると考えます。
また、
その他の公共施設等の防犯対策についても、
統一された市の方針のもとで
必要箇所には防犯カメラを設置するべきと考えます。
 
■質問1
勤労会館、勤労青少年ホームの防犯対策として、
人目につきにくい駐車場・駐輪場には
防犯カメラを設置するべきと考えますが、対策をお尋ねいたします。

■質問1に対する回答
現在、勤労会館、勤労青少年ホームの駐車場・駐輪場においては、
防犯カメラを設置しておりません。
しかしながら、
今回のバイク盗難事故を踏まえ、
カメラを設置することは、
防犯対策の向上と盗難事件や駐車場内の事故などの抑止効果が期待できることから、
駐車場、駐輪場へのカメラの設置について検討
してまいります。
 
■質問2
調査した結果、産業文化局が管理している施設では、
防犯カメラが設置されている施設とされていない施設がありますが、
統一した方針を定めて防犯対策を講じるべきと考えますが、
見解をお聞かせください。

■質問1に対する回答
産業文化局が所管する主な施設34カ所を調査したところ、
合計133台の防犯カメラが設置されていました。
1施設当たりの設置台数が多かったのは、
スポーツ施設と食肉センターです。
スポーツ施設では、施設規模が大きく、
管理面積が広いことから、効率的に管理できるよう、
利用者の多い場所にカメラを設置し、
事務所のモニターで適宜状況を確認できる状況を整えております。

また、食肉センターでは、
施設の効率的な管理に加えて、食品衛生上の観点から、
利用者の入退室管理も含めて防犯カメラによる管理体制を整備しております。
 
一方で、勤労会館、勤労青少年ホームなど
防犯カメラがほとんど設置されていない施設もあり、
産業文化局内でも施設の管理方法は異なっております。
今後、全庁的な整理を行った上で、
カメラの設置についての考え方を取りまとめてまいります。

======ここまでが本会議場での議論の概要=======

大変、前向きの回答を得ることができました。
ありがたいことです。

ひとまず、
勤労会館の防犯対策を講じることは当然のこととして、
市内の全ての公共施設の防犯カメラの設置についても
全庁的な整理がなされることになります。

これで情報の一元化が期待できます。

次の段階は、
防犯カメラの設置費及び維持費の試算し、
スケールメリットを活かした効率的な設置及び管理手法を調査し、
政策提案しなければならないと考えています。

また、
西宮市でも、防犯灯の管理やミマモルメの環境整備を始め
様々な防犯の取組みが展開されています。
さらに、
進化するIT技術を活用した防犯体制を構築するには、
一定の恒常的な財源もさらに必要となります。
ですので、
財源や人員を確保するために、
防犯に関する「市の政策」を示す必要があるとずっと訴えてきました。

このことは、10年以上前になりますが、
政策の策定について提案していますが、
まだ市に受け入れられていません。
防犯カメラの管理と合わせて、取り組みたいと思います。
こちらのコラム(一般質問)もご覧いただけましたら幸いです。
↑こちらをクリックしてください。

■最終目標
犯罪が起こらないまち

■講じるべき手段の一つ
防犯カメラの効果的かつ効率的な設置と活用
「(仮称)西宮市防犯政策・計画」の策定

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