2021年2月14日[カテゴリ:コラム, 医療・福祉, 商工政策]
兵庫県が緊急事態宣言の対象地域に入ってから、昨日で1ヶ月が経過しました。
西宮市の新型コロナウイルス感染症の状況は、2月7日(日)~2月13日(土)の1週間で50名(そのうち市外在住の方は7名)の方の感染が確認され、先週1月31日(日)~2月6日(土)の1週間が64名(そのうち市外在住の方は7名)、その前の1週間は99名でしたので減少傾向が続いています。
西宮市ではPCR検査数も減少し、市の第一報が「調査中」となっている方もいまだ多くて正確な数字は分かりませんが、無症状で感染が確認される方の人数も減少しています。そのような中で、高齢者の陽性者数の割合が依然高い状態が続いており、兵庫県内の病床使用率を鑑みると、もうしばらくの間、警戒を続けざるを得ません。
また、昨日は三陸沖で再び大きな地震が発生しました。南海トラフ地震が警戒される中で、発災から10年が経過した東日本大震災の余震に対する警戒もまだ続けなければならないことを痛感するとともに、自然災害はコロナ禍を待ってくれないことを改めて肝に銘じなければならないと感じます。
そのような中、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短要請に要する費用と、間もなく摂取が始まるワクチンの対応に要する費用の補正予算が、先月末に決定したとの報告がありました。
遅くなりましたが、以下に掲載します。
令和2年度補正予算(第11号)
⚫地域商業活性化対策事業経費:1億9760万5000円増額
・県との協調による新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金の支給に係る県への委託費
⚫予防接種事業経費:2億2149万2000円増額
・新型コロナウイルス感染症ワクチン接種にかかる経費
合計:4億1909万7000円増額
(財源の内訳)
市の負担(財政基金繰入金):2億2382万円
国の負担:1億9527万7000円
【債務負担行為】
(令和3年度以降の予算で対応するもののうち、準備が必要なため先に負担の上限を決定しておく)
⚫新型コロナウイルスワクチン接種電話相談等業務(令和3年度):5億9945万7000円
(国の負担:4億898万2000円、市の負担:1億9047万5000円)
⚫仮設接種会場借上料(令和3年度):5940万円
(全額国の負担)
新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金支給事業(新規)
上述しました令和2年度補正予算のうち、↓以下が地域商業活性化対策事業経費(1億9760万5000円増)の詳細になります。
県と県下の市町は協調して、要請に応じた飲食店等に対して協力金を支給することとし、本市でも必要となる事業費について、令和2年度予算を増額補正して対応します。
1.協力金支給対象者
①県独自要請(1月12日、13日)
○通常午後9時以降も営業している接待を伴う飲食店又は酒類の提供を行う飲食店等を運営している
○営業時間を午前5時から午後9時までに短縮している
○時短営業の開始日が令和3年1月12日もしくは13日で終了日が同年2月7日
②緊急事態宣言に基づく要請(1月14日~2月7日)
○通常午後8時以降も営業している食品衛生法上の飲食店営業許可、又は喫茶店営業許可を受けている飲食店を運営している
○営業時間を午前5時から午後8時まで(酒類の提供は午前11 時から午後7時まで)に短縮している
○令和3年1月14日~2月7日の全ての期間において時短営業をしている
①②の共通事項として、業種別ガイドライン等に基づく感染防止の取組を行い、「感染防止対策宣言ポスター」を掲示していることも条件。
※感染防止対策宣言ポスターについては、こちらのコラム(←クリックするとコラムが開きます。)で少しだけ掲載しています。
2.支給額
①県独自要請分 1店舗あたり4万円×時短日数(最大8万円)
②緊急事態宣言に基づく要請分 1店舗あたり6万円×時短日数(最大150万円)
3.市が負担する費用
①県独自要請:1000万5000円
②緊急事態宣言:1億8760万円
合計(①+②):1億9760万5000円
※西宮市対象事業者数1,876件に対する協力金のうち80%を国が負担し、残り20%のうち3分の1相当を市が負担。よって、この事業に要する西宮市での予算総額は29億6408万円となります。
4.実施方法
申請受付・給付事務は、県に委託して一括して実施(市と県が委託契約を締結)
5.事業スケジュール(予定)
新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種事業(新規)
上述しました令和2年度補正予算のうち、↓以下が予防接種事業経費(2億2149万2000円増)の詳細になります。
本事業において、市の役割は、国、県、医療機関などの関係機関との各種調整や接種体制の確保、専用コールセンターの設置等により、市民へのワクチン接種を円滑かつ適切に進めることとなっています。
ついては、本事業の必要見込額を補正予算計上するものです。
1.概要
(1)ワクチン接種体制確保事業
国から示されるスケジュール等をもとに、接種クーポン券の発送や専用コールセンターの設置など、ワクチン接種が円滑に進めていけるよう、接種体制の確保を行う。
(2)ワクチン接種実施事業
令和3年2月下旬開始予定の医療従事者の先行接種以降、高齢者・基礎疾患のある者等、国から示されるスケジュールに沿って円滑な接種が行えるよう、接種に係る費用や必要な物品等の購入等を行う。
2.スケジュール(令和3年1月21日現在の国が示している予定をもとに作成)
1月:接種クーポン券の印刷準備 (既決予算執行分)、健康管理システム等の改修 (既決予算執行分)
2月:コールセンターの設置等に向けた調整
3月:コールセンターの開設、接種クーポン券等の発送(65歳以上の高齢者)
3.事業費
2億2149万2000千円
(内訳)
【体制確保事業】9053万5000円
・予診票、案内文、封筒などの印刷代:1391万円
・接種クーポン券等郵送料:2016万円
・電話相談等(コールセンター)、封入業務委託料 :5605万円
【接種実施事業】1億3095万7000円
・医療器具消耗品一式:2080万8000円
・委託料:1億673万2000円(医療従事者及び高齢者接種経費、事務センター委託料、医師会・国保連事務委託料)
(財源)
国の負担:1億9527万7000円
・体制確保事業に係る経費は全額国の負担(上限あり)
・接種1回あたり2,070 円×1.1=2,277円、R2年度接種見込回数を46,000回として予算を計上
新型コロナウイルスワクチン接種体制確保について
2月1日に、新型コロナウイルスワクチン接種の準備状況について、市より連絡がありました。
①2月1日付で健康福祉局理事(局長級)、保健所副所長(部長級)を新たに任命し、配下に、これまで新型コロナウイスル感染症対策室内のワクチン接種担当として従事していた課長級職員1名、係長級職員3名に一般職員3名を加えて、計7名の体制で新型コロナワクチン接種課を新設。
②あわせて、全庁にまたがる横断的な取り組みに対応するため、副市長をリーダーとする全庁的なプロジェクトチームを設置予定。
2.接種場所の確保状況
各医療機関での接種や、特設する接種会場での集団接種を行う予定。市域内での配置を考慮し、接種会場の候補施設として、体育館、公民館など一定規模以上の公共施設を17か所確保。
3.予算の状況
上述の予算により、3月上旬にはコールセンターを立ち上げ、3月中旬以降に高齢者向けに接種券を郵送、接種会場の整備を進める予定。
密集状態を回避するためにも、高齢者の方々の移動の負担を軽減するためにも、選挙の投票所同様(選挙の投票所は119ヶ所あります)、できるだけ多くの会場で接種が可能となるような体制が必要と考えていますが、そのためには医療関係者の皆さんのご協力が不可欠となります。
また、ワクチンの安全性や効果についても、更に十分な情報提供が行われるよう求めたいと思います。