出産・子育て応援交付金についてー令和5年3月議会一般質問

2023年3月10日[カテゴリ:子育て・教育, 質問

 出産・子育て応援交付金については、以前のコラムで掲載し、私のYouTubeチャンネルでも取り上げましたが、本年2月より、妊婦、子育て家庭への伴走型相談支援と経済的支援を一体的に実施する出産・子育て応援交付金事業が始まりました。
 
 制度の概要につきましては、こちらのコラム(←クリックするとコラム「産前産後の切れ目のない支援に向けて」が開きます。)をご覧ください。

 市民からの情報提供により、特に出産後に受けていただく3回目の面談に対応する担い手の確保に課題があることが判明しました。そこで、今任期最後となる令和5年3月議会の一般質問で取り上げて、今後の対応について議論しました。

===本会議場での発言の概要===

令和5年3月議会一般質問

1.産後のサポートについて
ア)伴走型相談支援と経済的支援

 本年2月より、妊婦、子育て家庭への伴走型相談支援と経済的支援を一体的に実施する出産・子育て応援交付金事業が始まりました。
 この事業では、経済的支援の対象となる3回目の面談として、出生届出後から乳児家庭全戸訪問、こちらは4か月までに実施されることになっておりますが、この訪問までの間に面談することになっております。

 しかし、本市では、特にこの産後の相談支援については、これまでと変わらず、全ての母子が対象となる相談は4か月健診の時まで受けられないという環境のもとで事業が始まりました。
 本市での現在の4か月健診の受診率は、お手元の資料の表1に示しましたが、98%を超えております。
 このときの面談が経済的支援の対象となることで、100%に近づく可能性はございます。しかし、(経済的な負担を伴う)産後ケア事業や育児支援ヘルパー派遣などの支援を最初に利用される時期としては、出生後2か月までの母子が多いと伺っております。

 そして、乳児に対する虐待の防止や産後鬱の傾向がある方を早期にケアするためにも、この事業の実施を契機に、これまでよりも早期に面談を受ける機会を設ける体制を構築すべきでした。
 本市でそれが実現できなかった原因は、国の予算が決まってから実施までの期間が短かったこともあり、面談を一手に引き受けられる担い手、委託先がなかったことにあったと伺っております。

■質問1
 相談に対する助言等の質を担保しつつ、担い手を確保することが急務であることから、相談支援を担える専門職の確保を急ぎ、質を担保するための研修も併せて委託し、実施できる体制を整備すべきと考えますが、市の今後の対応をお尋ねいたします。

■市の回答
 本市では、令和5年2月から、伴走型相談支援(以下「相談支援」)を実施していますが、この相談支援では、妊産婦に対して3回の面談を実施することとなっております。
 このうち妊娠届出時の出産後の面談については、全ての妊産婦に対して経済的支援と一体的に実施することとしており、妊娠8か月頃の面談については、希望者や支援が必要な方に対して実施することとしております。

 また、相談支援の方法としては、妊娠届出時と妊娠8か月頃の面談については市の保健師が面談を行い、出産後の面談については、希望者に対して市の保健師や助産師が行う訪問のほかに、当面の間、4か月児健康診査の機会に保健師が面談を行うこととしております。
 
 このように、現在は、保健師と助産師により相談支援を実施しているところですが、年間で約3,500件が想定される相談支援をより充実したものとしていくためには、市といたしましても、専門的な相談支援の担い手を拡充していく必要があると考えております。

 国では、面談の実施者として、保健師や助産師等の専門職以外にも、身近で気軽に相談できる地域の子育てひろば等で勤務する一定の研修を受けた子育て支援員や子育てコンシェルジュによる訪問も推奨されています。

 このことから、本市における出産後の面談については、地域の子育てひろばや子育てコンシェルジュなどによる訪問について検討を進めているところです。
 子育てコンシェルジュなどが訪問することにより、相談支援の担い手を増やすとともに、産後3か月頃の訪問による面談を実施すること、また、保健師や助産師の専門性に加えて、子育て家庭が必要とするサービスや子育てサークルなどの紹介を行うといった相談支援の充実につなげていきたいと考えております。

===ここまでが本会場での発言の概要===

次のコラムに続きます。

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