新生児訪問指導の活用ー子育て応援給付金支給の対象として

2023年3月15日[カテゴリ:子育て・教育, 質問

 前回コラムの続きです。

 以前のコラム(←クリックするとコラム「産前産後の切れ目のない支援に向けて」が開きます。)でも掲載しましたが、本年2月から始まりました「出産・子育て応援給付金」につきましては、昨年末に国において予算が成立して、市の予算計上から事業の実施までに3ヶ月もないというハードスケジュールを強いられることになりましたので、特に、出生届出後〜生後4か月になるまでの間に実施されることが想定された3回目の面談においては、相談を受けて的確な助言ができる担い手を確保するのが難しかったこと理解できます。

 十分な事業費も必要ですが、専門職がいなければ質の高いサービスを提供することはできないことをもう少し国でも検討していただきたかったところです。
 だからとって、制度を運用する自治体が、経済的支援だけを先行させて、本来の目的であるはずの「相談の質の向上」に向けた努力を怠るようなことがあってはなりません。

 ですので、全員一律で4ヶ月健診よりも前に、専門職の方がご家庭を訪問できる体制の構築を目指しつつ、相談のタイミングを早めるために少しずつでも「できる方法」を考えて実行する姿勢が大切であると思います。

 これまでにも、既存の制度として、生後3ヶ月までのお子様がいるご家庭を保健師の方や助産師の方が訪問する「新生児訪問」(←クリックするとコラム「産後のケア体制について①」が開きますので、詳しくはこちらをご参照ください。)という取り組みが行われてきました。
 この新生児訪問は、希望されたご家庭に対して行われています。

 そこで、令和5年3月議会では、切れ目のない相談支援を可能にする「新生児訪問」の機会を活用することを市に提案し、今後の対応を質問しました。

===本会議場での議論の概要===

令和5年3月議会一般質問

1.産後のサポートについて
イ)新生児訪問指導
■質問の背景(田中まさたけ)

 現在の体制でも、より早期に相談支援を実施することが可能と考えられる機会として、新生児、低体重児や希望者に対して、出生後3か月未満のお子様がいるご家庭に保健師等が面談を行っている訪問指導がございます。
 現在、3か月未満の乳児に対する訪問指導の実績は、資料にも掲載しましたが、令和3年度816件となっておりまして、割合としては5人に1人が受けているということになります。

■質問(田中まさたけ)
 この新生児訪問指導を受けている御家庭では自己負担を伴うケアが必要なケースもあると考えられることから、この新生児訪問指導の際に、所定のアンケートや子育てガイドによる情報提供を行うことで必要なケアにつなげるとともに、より早期に経済的支援を行うことが可能となると考えますが市の見解をお尋ね致します。

■市の回答
 新生児訪問指導につきましては、議員御質問のとおり、出生連絡票はがき(以下「連絡票」)のほか、電話で訪問希望があった場合や、医療機関からの訪問依頼があった場合に実施しております。
 新生児訪問指導では、国が伴走型相談支援のツールとして示しているエジンバラ産後鬱質問票や赤ちゃんへの気持ち質問票、育児支援チェックリストを用いた面談を実施し、にしのみや子育てガイドを活用しながら必要なサービスにつなげる支援を行っております。
 議員御指摘のとおり、早期に子育て応援給付金を届けることは課題でありますことから、新生児訪問指導の際、伴走型相談支援所定のアンケートやにしのみや子育てガイド等による情報提供を行い、より早期に経済的支援が行えるよう取り組んでまいります。

■意見・要望(田中まさたけ)
 大変意欲的なご答弁でございまして心強く思っております。ありがとうございます。
 まずは、保健所とこども支援局の連携が不可欠ですが、今の体制で実施可能な新生児訪問指導、3か月未満の乳児への家庭訪問事業を活用して、必要性の高い方により早期に必要なケアと経済的支援が行われるように体制を整えていただけるよう要望致します。

====ここまでが本会議場での議論の概要====

思っていた以上に迅速に検討して頂いて、前向きの回答を得ることができたと感じています。
今後、実際の対応を注視したいと思います。

さらに、新生児訪問指導についての議論は次回のコラムに続きます。

フェイスブック投稿より

■2月22日投稿

夢のある一日。
先週18日(土)は、息子がお世話になった報徳学園高校の卒業式が挙行されました。いまだ、保護者の出席は一名しか許されず、妻が出席しました。私は入学式も出席できず、卒業式までも出席できずでした。
ただ、無事卒業ができ、進学先が決まったことを感謝したいと思います。
家に帰ってから式次第を見ましたが、各種競技で全国大会に出場した卒業生が表彰を受けていました。
この中から、将来、プロとして世界で活躍する選手が輩出されるかもしれません。

そして、同時間に、しかも学校から歩いて3分の距離にある河川敷を会場にして、私が所属している西宮甲山ライオンズクラブ主催で、3年ぶりに第36回西宮市小学生駅伝競走大会が開催されました。
朝の7時から準備と警護にあたりました。
小学5年生チームと6年生チームが多数参加してくれましたが、こちらもコロナの影響は続き、チーム数はまだ半分くらいしか戻っていません。
それでも、たすきを繋ごうと懸命に走っている姿を見て、未来に繋がる大会になったのではないかと感じています。
この中から、将来のオリンピック選手が輩出されるかもしれません。

午後は、西宮戎ライオンズクラブ杯第19回中学生硬式野球大会の決勝戦を観戦し、硬式少年野球連盟の会長として、表彰式に出席しました。
こちらも緊張感の中で接戦となり、選手たちにとっては、いい経験になったのではないかと思います。
この中から、将来、甲子園に出場する選手が輩出されるかもしれません。

小学生と中学生と高校生の、夢のある一日となりました。

■3月4日

26分×16回=416分。
西宮市議会で、4年に一度の選挙で当選すると与えられる一人当たりの本会議場での一般質問の持ち時間です。
本会議場で、これからの西宮市をつくるための提案や指摘、議論ができる貴重な時間です。
少ない。というのが正直な気持ちです。
3月2日(木)に、今任期最後の一般質問を終えました。
産後のサポートについては意欲的な答弁を頂き、幼児教育・保育のあり方と小中学生の居場所づくりについては、問題提起とそれに対する提案ができたと思っています。
防犯カメラの設置による公園の安全管理については前向きの答弁を頂きましたが、防犯全般については、市はまだまだ消極的で、今後も注視していく必要があります。
高齢化に伴う交通課題については、問題点の指摘と新たな政策を提案するにとどまりましたが、次の任期をいただいて、さらに取り組まなければならないと感じています。
詳細につきましては。今後、ホームページのコラムで順に掲載していきたいと思います。

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