消防団の役割①ー令和元年6月議会一般質問

2019年10月15日[カテゴリ:質問, 防災対策

台風15号に引き続いて、19号が襲来し、
広範囲で甚大な被害が出ています。

お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
そして、
被災された方には心からお見舞い申し上げますとともに、
一日も早い復興をお祈り申し上げます。

令和元年6月議会の一般質問では、
災害に対する備えについて議論しました。

数回に分けてコラムに掲載しています。
避難行動要支援者名簿を活用した防災訓練
防災マップを使った防災訓練
火災対策ー非常用電源の点検
↑こちらをクリックしてご参照ください。

========本会議場での議論の概要========

令和元年6月議会(6月25日)一般質問
3.災害に対する備え
ウ)消防団の役割
■質問の背景・主張
消防庁では、
南海トラフ地震などの大規模災害の発生が危惧される中、
多様化・増加する消防団の役割に対応するために、
「消防団員の確保方策等に関する検討会」が開催され、
昨年1月に報告が発表されました。
(↑クリックすると内容をご覧いただけます。)

その中では、
基本団員を一定数確保することが引き続き重要であるとし、
基本団員を確保するにあたっては、
活動の負担等を考慮し、
基本団員の活動の合理化等についても検討していく必要がある
との記載がございました。

そして、
同年1月19日には消防庁より通知が発出され、
地域を挙げて消防団員の確保等に取り組むよう依頼をされております。

そこで、本市の状況を見てみますと、
お手元の資料の表2のとおり、
(↑クリックしてご覧ください。)
平成30年で92.45%と充足率が決して高いとは言えず、
団員の高齢化も進んでいます。

消防団の役割とその重要性をいま一度見詰め直し、
近い将来到来が予想される南海トラフ巨大地震に備え、
団員の士気を高めつつ、効果的な団員確保策を講じなければなりません。

 
■質問
今後、団員を確保するためには、
地域団体との連携を一層深め、
地域の人材を推薦していただくような仕組みも必要であると考えます。
また、本市では機能別消防団員制度が導入されていますが、
大規模災害発生時には人手不足が懸念され、
災害現場で活動できる団員をふやす必要がある
と考えます。
基本団員及び機能別団員の確保策について、
消防局の見解をお尋ねいたします。

■回答
消防団は、地域防災の中核として非常に重要な位置づけであり、
活動は、火災対応だけでなく、
台風や豪雨による風水害や土砂災害、
また、地震などの大規模災害においても、
水防活動、人命救助、避難誘導や災害広報など、
その役割は多岐にわたっております。

また、平常時におきましても、
地域の防災訓練での市民指導、
火災予防の啓発活動や各種イベントにおける警備など、
その活動は高く評価されているところでございます。

一方で、議員御指摘のとおり、
消防団員の高齢化や消防団員の確保は全国的な課題となっております。
本市消防団におきましては、
定員755人に対し、6月1日現在704人、充足率93.2%
で、
一定の消防団員数は確保しているところでございますが、
定員に満たない分団もあり、
また、高齢化につきましても進んでいる状況でございます。
そのため、消防団では、
毎年4月から6月までの3カ月間を団員募集強化月間と定めて力を入れているほか、
個々の分団におきましても、
自治会と連携し、ポスターの掲示やリーフレットの配布、
また、地域のイベントに参加して入団を呼びかけるなど、
年間を通じて団員募集の取り組みを行っているところ
であり、
今後もより一層、各地区、各分団が行っている
団員募集の取り組み内容を消防団全体で広く情報共有するなどし、
入団促進を図っていければと考えております。

消防局といたしましても、
地域住民の安心・安全な生活を守る上で、
消防団員を確保することは重要であるとの認識から、
市政ニュース、地域情報誌、消防局のホームページや
市の広報掲示板、さくらFMなどを活用して、
消防団の知名度やイメージアップを図り、募集を行っているほか、
市内の大学に出向き消防団員の募集ポスターの掲示を依頼するなど、
さまざまな媒体を通じて広報を行っているところでございます。
 
また、
消防職・団員のOBで構成している機能別消防団員につきましても、
大規模災害が発生した際、避難誘導や情報収集など災害活動の支援を担っていることから、
今後も充実を図っていくことが重要であると考えておりますので、
引き続き入団促進を図るとともに、
平成30年1月19日付で消防庁長官から発出されました
「消防団員の確保等に向けた重点取組事項について」の通知の趣旨も踏まえ、

(↑クリックしてご参照ください。)
効果的な消防団活動についてさらに協議してまいります。

加えて、
地域団体との一層の連携についても、
消防団と調整をしながら検討し、
市民の方が消防団に対する理解を深められるよう努め、
消防団員の確保や高齢化対策につなげてまいりたい
と考えております。

■まとめ・要望
各分団に対して安全装備品が配られているわけなんですけれども、
これが適切な状態で配備されているかということをもう一度チェックしてみてください。
不足を迅速に補充されるように、
これも予算もしっかりと確保をしていただけますように
要望しておきたいとに思います。

======ここまでが、本会議場での議論の概要=======

消防局の回答は、非常に前向きでした。

しかし、
消防と救急を担う消防局、
防災を担う防災危機管理局、
地域活動の支援を担当する市民局、
少なくとも、
これらの部署がしっかりと連携しなければ、
消防団員の確保はさらに難しくなることが懸念されます。

これまでのような非効率な「縦割り行政」、
成果を問わない「お役所仕事」が続くことが懸念されます。

引き続き、動向を注視してまいります。

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