スポーツを活用した地方創生ー平成28年6月議会一般質問

2016年9月8日[カテゴリ:スポーツ推進, 質問

地方創生。

国のホームページを引用すると、

「人口急減・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し、政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指します。 」

とあります。
そして、

人口減少を克服し、将来にわたって成長力を確保し、「活力ある日本社会」を維持するため、
①「稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする」
②「地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる」
③「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」
④「ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくる」

という4つの基本目標と
a「多様な人材の活躍を推進する」
b「新しい時代の流れを力にする」
という2つの横断的な目標に向けた政策を進めています。

とあります。

私はこれまで、
西宮市は甲子園球場のある街ということを謳っていることからも、
野球を中心としたスポーツを活かしたまちの活性化に取り組むべきと主張してきました。

そこで、平成28年6月議会においては、
特に上記の基本目標の①と②と④、
横断的目標のaを満たすことができる
「スポーツによる地方創生」を推進することを提言しました。

======ここからが、本会議場での議論の概要========

平成28年6月議会一般質問

1.スポーツ推進について
エ)地域創生
(スポーツコミッションの設立)
■質問の背景・田中の主張
西宮市は、
よく甲子園球場のあるまちとしてPRされています。
しかし、
西宮で野球をする子供たちの練習環境が恵まれているとは言えません。

また、
昨年からプロバスケットボールチーム「西宮ストークス」の本拠地にもなり、中央体育館でも試合が始まりましたが、
市民の認知度はまだまだ低いと推察されます。

そして、
西宮の海辺は日本でも有数のマリンスポーツのスポットであるにもかかわらず、
こちらも市民の認知度は高いとは言えません。

また、
3年前に県内唯一の貴重な通年型アイススケートリンクも建設されましたが、
こちらもまだまだ認知度が高いとは言えません。

このように、
スポーツ資源が豊富にあるにもかかわらず、
まちづくりに活かされていないことから、
これらを活用した施策をさらに展開し、
スポーツによるまちづくりを進めるべきであると
以前から提言して参りました。

本日は、スポーツに関連した地域創生の取り組みとして、
スポーツコミッションを取り上げたいと思います。

スポーツコミッションとは、
スポーツ資源を活用し、
大会やイベント、合宿などの誘致とその開催支援を通じて、
スポーツの分野で新たな観光、交流人口の拡大を図り、
スポーツの振興と地域活性化を図る組織のことです。

私は、平成24年度の市民文教常任委員会で
行政視察を致しましたさいたま市において、
スポーツコミッション基本計画を策定して
積極的に取り組まれていることを知り、
その年度の施策研究テーマ報告書の中でも導入を提言しています。

本市においても、
早急にスポーツコミッションの組織を設立して取り組むべきと考えます。

現在、2019年のラグビーワールドカップ、
そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、
そして、2021年の関西ワールドマスターズゲームズが開催される
この3年間をゴールデンスポーツイヤーズと呼び、
自治体レベルでイベントやキャンプの誘致合戦が始まっています。
決してこれらの大会を他人事として取り扱うのではなく、
チャンスと捉えて取り組むべきです。

そして、
本市のこの3年間の取り組みが
その後のスポーツ推進による本市の活性化に大きな影響を及ぼすと私は考えます。
また、
大会の開催に関する財源の確保策として、
民間企業や民間団体との協働も有効であり、
市内で行われる大会運営の協賛に意欲的な民間団体や民間企業と
大会の開催意欲のある団体をコーディネートする機能も必要
と考えます。

■質問
恵まれたスポーツ資源を有する本市にとって、このゴールデンスポーツイヤーズは地域創生の絶好の機会と考えます。大会のコーディネート機能を持たせたスポーツコミッションを早急に立ち上げ、本市の豊富なスポーツ資源を活用した地域創生の取り組みを始めるべきと考えますが、市の見解をお尋ね致します。

■市長の回答
現在、本市ではスポーツコミッションの設立を行ってはおりませんが、
スポーツコミッションが担う大会やスポーツイベントなどの主催や誘致、
セミナーや講習会などの情報発信、
それから、
児童生徒を初めとする市民の方々に見るスポーツの楽しさを伝えることとともに、
関係団体の連携強化や経済への波及効果など、
スポーツによる地域活性化事業は重要であると考えております。

そのため、
スポーツ行政の市長事務部局移管を機に、
トップアスリートの方々の公益財団法人西宮スポーツセンター理事長及び理事への就任、
異競技連携組織「アスレチック・リエゾン・西宮」との連携事業、
プロバスケットボールチーム「西宮ストークス」の本拠地移転など、
関係団体と連携し、
スポーツによる地域活性化に取り組んでいるところでございます。

今後におきましても、
東京オリンピック・パラリンピックなどの各種大会や
新体育館整備など、スポーツに対する機運の上昇に合わせ、
スポーツによる地域活性化に努めるとともに、
都市の魅力を高めるため、
大会開催におけるコーディネート機能を含めたスポーツコミッションの設立も視野に入れて、
関係団体と連携して取り組んでまいります。

■まとめ・要望
御答弁どおりに実行していただきますように
お願いをしておきたいと思います。

=======ここまでが、本会議場での議論の概要=========

ゴールデンスポーツイヤーズと言われる3年間に
間に合わせる動きとなるかどうかまでの明言は得られませんでしたが、
スポーツによる地域活性化に対しては、市長も意欲的な姿勢を示しました。

せっかくの大きな機会がもう3年後に迫った現在、
地域のスポーツに対する機運を盛り上げる活動と並行しながら、
スポーツコミッションの設立が実現されるよう、
動向を注視したいと思います。

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