包括外部監査結果に対する質疑③-公立幼稚園の経費

2012年6月13日[カテゴリ:子育て・教育, 財政・財政改革, 質問

②の続きです。
公立保育所の運営に対する指摘に続いて、
公立幼稚園の運営に対する指摘についても、包括外部監査人に対して質問しました。

平成23年度包括外部監査結果報告書 子育て支援 幼稚園部分抜粋
↑クリックしてご覧ください。

80ページに
3.公立幼稚園の事業費の縮減に努めるべき(意見)とあり、その中で、

園児一人当たりの事業費をみると、公立幼稚園は63,300 円、私立幼稚園は39,100 円と、公立幼稚園では私立幼稚園に比べて1.6 倍のコストがかかっている。幼稚園よりも保育時間の長い保育所との比較においても、公立保育所とほぼ同水準、民間保育所よりも高い水準である。
~中略~
公立幼稚園事業費の支出に見合った成果をあげることが求められるとともに、人員の配置方法の見直しなどにより、事業費を縮減していくことが求められている。なお、前述したような、幼稚園の統廃合は、経済性や効率性の視点からは有用な方策である。」

と監査人の意見が掲載されています。
この部分について、監査人の見解を確認するため、質問しました。

========ここからが、本会議場での発言の概要=======
平成24年3月議会質疑より。

■田中の主張
○公立幼稚園の事業費の縮減について
公立幼稚園に対する公費投入額につきましては、民間保育所における3歳以上の児童の保育に対する児童1人当たりの公費投入額、3万5,600円と比べても、約1.5倍となっておりまして、あわせて、私立幼稚園に対するものとの差を鑑みると、公費投入額は異常であり、事業費の縮減は喫緊の課題であることは明白であります。

■質問
報告書では人員配置などによってとなっておりますが、具体的にどのような人員配置の改善が可能なのか、そして、そのほかにどのような経費縮減が可能とお考えになって御意見されたのか、お聞かせください。また、それらの取り組みによってどの程度の事業費の縮減が可能とお考えなのか、あわせてお聞かせください。

■包括外部監査人の回答
公立幼稚園の事業費の縮減なんですが、公立の幼稚園につきましても保育所と同じように、これもかなりいろいろ経費削減のほうはやっておられるんだろうと推察しております。いろんな努力をされているということですけども、先ほど御説明しました表にもありますように、公費投入額については、私立幼稚園とはやっぱり差があるので、その辺を事業費の削減ということで考えていかないといけないということで考えております。
 
具体的にといっても、これもかなりぎりぎりのところでやっておられるということもありますが、一つは、人員構成です。西宮市さんの公立幼稚園の人員構成、職員の構成ですが、各論の中にも記載しておりますけども偏りがある。偏りというのは、四・五十代の人がかなり多いとか、若手のほうは臨時の職員の人が多いとか、そういったこともありますので、この辺、なかなか簡単に見直しができるというわけでもありませんが、それが一つの方策かと。
あわせて、空き教室の問題もありますので、統廃合によって全体の事業費が縮減されるという、それも一つの考えかなと思っております。

■意見・要望
公立幼稚園についても同じことが言えると思っています。こちらも、先般の行財政改善計画で経費の削減に取り組んで頂いたと思っておりますので、残るは人件費(の削減)しかないかと考えています。それがもし無理ということなのであれば、統廃合しかないと思いますので、統廃合については、先般の代表質問の中で御答弁があったところですので、この辺は、早急に検討して頂いて、取り組んで頂きたいと思います。
その検討の間にも公費の投入は続いていくわけですから、早期の決断が必要であると意見として申し上げたいと思います。

=======ここまでが、本会議場での議論の概要========

保育所需要が高まったことで、幼稚園需要は低下し続けています。
幼稚園については、私立幼稚園を中心に担っていただいてきたこれまでの西宮市の経緯を踏まえ、今後は、統廃合を進めるしかないと考えています。
引き続き、動向を注視してまいります。

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