公園整備と維持管理についてー平成15年6月議会一般質問

2005年6月17日[カテゴリ:子育て・教育, 環境衛生, 質問

公園が新しいうちは、安心して子供を遊ばせることができますし、快適に過ごすことができます。

しかし、

犬猫の糞尿で汚れた砂場が放置されたり、
壊れた遊具やベンチがそのまま放置されたり、
樹木の枝葉が生い茂って公園全体が暗くなっていたり、
ごみ箱にゴミが溢れて不衛生であったり、

などなど、当選前から、様々な課題を個別具体的にご意見・指摘を頂いてきました。

これは、公園を整備することばかりに焦点が当てられ、維持管理については場当たり的な対応に追われてきたことにより、財政難の状況と相まって、対応が仕切れない状態になっていることによるものと考えてきました。

そこで、初当選直後の平成15年6月議会において、維持管理を念頭に置いた新公園整備と、公園の維持管理への予算の重点配分について取り上げて議論しました。

========ここから本会議場での議論の概要========

平成15年6月議会一般質問

2.環境について
イ)公園整備
(新公園整備と維持管理計画)
■質問の背景

市長は、緑の基本計画を発表し、これから精力的に取り組んでいくとのことです。
そこでまずは、これから新設することが決まっている予定の公園についてですが、しっかりと維持管理の計画はできているのでしょうか。

維持管理を住民、主に自治会の活動に頼っていて、現在はいいかもしれませんが、数年後、数十年後にも現在と同様に自治会の協力を得られる保証はありません。今の自治会組織はしっかりしていても、時代の変化とともに価値観も多様化している中で、数年後には活動が鈍化していることも考えておかなければなりません。

■質問1
自治会の協力が得られなくなったときには、当然市が維持管理を強化しなければならなくなることも予想されます。公園の維持管理についてどうお考えなのか、お伺い致します。

■質問1に対する市の回答
都市における公園緑地は、市民の憩いの場であるとともに、都市に美しさと潤いをもらたす貴重な空間であり、災害時においては、市街地のオープンスペースとして、また避難地や救援基地など地域の防災拠点としても重要であります。

御質問の公園整備に対する住民の意見の反映でございますが、今後の公園新設につきましては、昨年策定致しました「緑の基本計画」に基づいて進めてまいりますが、従前から整備計画案の作成や整備後の施設の維持管理と運営面については、地域住民の方々と行政とが一緒になり勉強するワークショップ方式を活用しながら十分協議を行い、公園が地域から親しまれるコミュニティーの場となるように努めております。

具体的には、平成11年度に完成した森具公園は、この方式で整備を行い、今年度末の完成を目指しております高木公園も、北口・高木まちづくり協議会の御参加をいただき、住民の方々の御意見を反映し、整備を進めてまいりました。

(既存の公園の維持管理)
■質問の背景

市内には502カ所の公園が整備されているようですが、その既存の公園についての維持管理はどうなっているのかということであります。
砂場の入れかえや遊具の維持管理が後手後手に回り、除草、清掃に関しても、住民が見かねて通報に至るケースが多いのではないでしょうか。それでは「市民が言うまでは行政は動かないのか」といった批判を受け、行政に対する不信感を募らせているのではないかと感じます。

また、市民からの要望があってようやく動くようでは、声が大きい者勝ちになってしまいます。

そこで、新たに公園を設けることに予算を充てようとしている中、既存の公園の維持管理についてはどうお考えなのでしょうか。

きちんと維持管理の計画は立てておられるのでしょうか。

既存の公園では、ただの空き地となってしまっている箇所も見受けられます。
犬のふんがたまっていて、とてもじゃないけど公園としては使えなくなっている箇所
、これは犬の飼い主のマナーにもよるところではございますが、そのほかにも、除草が不十分な箇所、たくさん見受けられます。

■質問2
既存の公園について、市民が使いやすい公園の整備にも予算を配分するべきではないでしょうか。どうお考えなのか、お聞かせください。

■質問2に対する市の回答
現在の厳しい財政状況のもと、維持管理経費も年々抑制せざるを得ないのが実情でございます。

このため、管理経費の大きな部分を占めます公園や街路の樹木管理と致しましては、樹木剪定、害虫防除、かん水作業などがありますが、作業内容や回数を細部にわたり見直したり、また、新たに植栽する場合にも、地域住民の御意見もお聞きしながら、可能な限り管理しやすい樹種の選定や植栽手法の工夫をすることにより、管理経費の抑制にも努めているところでございます。

また、遊具の維持管理につきましても、平成14年度に専門家による一斉点検調査を実施し、緊急を要する遊具につきましては、直ちに使用禁止として修繕などを行っております。今後、点検結果に基づき必要経費を積算し、計画的な補修、修繕に努めてまいりたいと考えております。

さらに、こうした管理につきましては、日々利用される地域の方々の御理解と御協力が欠かせないことでございます。

このため、身近な公園をより良好な状態に維持するために、地域住民による公園清掃等管理委託要綱に基づき、清掃、除草、樹木のかん水及び設置された施設等の破損状況の通報の業務をして頂いております。
この委託につきましては、公園の維持管理に対するボランティア的な要素を含むものでございまして、住民の方々の自主的な申し出によるものであり、受託していただいている団体も、自治会を初め、子ども会、老人会や各種のグループなど様々でございます。

公園施設と致しましては、樹木や遊具のほかに、園路広場、ベンチなどの休養施設、照明灯、水飲み場などの便益施設、さらにはくずかごなどの管理施設など、多くの施設がございます。これらの施設の管理は当然市が行うものでございます。

今後とも、公園の管理者として、地域住民の方々にとりまして過度の負担とならないように配慮しながら、良好な公園施設の維持管理に努めてまいります。

■意見・要望
維持管理に関しては、徹底して住民の協力を得ていくということでしたが、私の場合は、自治会の活動にも関心を持っていますが、我々の世代というのは、自治会にあまり関心を持っていない世代だと言えます。年齢を重ねれば関心を持ち始めるという可能性もありますが、私は楽観視していません。

ですので、今回、維持管理について質問をさせて頂いたわけですが、現在でも自治会の協力が頂けていない公園についても、また御配慮を頂きたいと思います。そして、質問でも申しましたとおり、いつまでも自治会が協力してくれる保証はありませんので、協力が得られなくなった時の備えも今のうちにしておいて頂きたいと思います。

========ここまでが本会議場での議論の概要========

公園を利用しやすい環境で維持するためには、日頃の清掃が重要であり、それらは、地域の方々が担ってくれています。その担い手がいなくなった時のことは、今のところ、想定されていません。

今後も、子供たちが安心して遊べる公園環境を目指して、動向を注視してまいります。

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