患者の治療環境の整備と感染の拡大防止のフェーズ

2020年3月2日[カテゴリ:お知らせ, 危機管理

刻一刻と事態は変化します。
前のコラムの続きとなってしまいました。

先ほど、西宮市において新型コロナウイルス感染症患者が確認されたとのニュースが流れました。

以下の内容の報告文書がメールで流れてきましたので、掲載します。

=======ここから、文書の内容のコピー(3月1日21時50分)========

新型コロナウイルス感染症の患者の発生について
西宮市内で新型コロナウイルス感染症の患者の発生が確認されましたので、ご報告します。

1 患者の概要
(1)年 代 : 40歳代
(2)性 別 : 男性
(3)居住地 : 西宮市内
(4)症状・経過
2月23日 大阪市内の会社へ出勤(24日以降の出勤なし)
2月25日~ 発熱38度台が続く
2月26日 A医療機関受診 インフルエンザ陰性
2月27日 B医療機関受診 インフルエンザ陰性、X線撮影異常なし
2月28日~ 咳が出現
2月29日 A医療機関受診 X線撮影にて肺炎像あり。C医療機関(帰国者・接触者外来)を紹介
C医療機関受診 CT検査で、すりガラス様陰影。薬処方され自宅安静による経過観察。検体採取

※ 患者・ご家族等の人権尊重・個人情報保護にご理解とご配慮をお願いいたします。
※ 3月1日(日)22時30分から市長記者会見を行う予定です。それまでは取扱注意でお願いします。
以 上
========ここまでが文書のコピー========

↑県のホームページには、同じ文書が9時30分に公表されていました。そして、県知事もほぼ同時刻に記者会見されておりました。取扱注意なら、県との連携を密にして、的確な情報を流さなければなりません。

娘が見ていたツイッターで教えてもらったのですが、NHKのホームページで配信されていた県知事の記者会見を、ほとんど見ることができませんでした。記者会見では、『この男性の同居家族は成人女性2人で、男性は集団感染があったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」には乗船しておらず、中国への渡航歴もない』ことが公表された様子です。

これからは、新たな対策のフェーズに入ることとなります。

まずは、感染によって発症した男性の十分な治療が最重要です。

そして、感染拡大の抑制、重症化の防止のために、類似の発症者に対する早期対応と治療ができる医療体制の整備が重要だと思っています。
もちろん、最も近いと思われる濃厚接触者の健康観察と外出自粛要請、その他、感染の急激な拡大を抑えるための市・県による感染経路等の調査や市民との情報共有が必要です。

そして、感染拡大の防止に重要となるのは、自身の身を守るための行動、感染を防ぐための私たち市民県民の行動です。
パニックにならずに、咳エチケット、マスク着用、手洗い、うがい手洗い消毒の励行、人ごみを避ける等の基本的な感染対策を実行する必要があります。「マスクが手に入らないか。」という問い合わせが寄せられていることから、市で確保できるようであれば、市民への配布も急務の段階になったと思います。

先のコラムにも掲載しましたが、平成26年に西宮市新型インフルエンザ等対策行動計画が策定されています。

31ページには次のようにあります。

========行動計画より=========
2.患者発生施設への情報提供
県内発生早期においては、患者や濃厚接触者を特定し、これらの者の行動によって感染が拡大しないよう努める必要がある。このため、保健所は、患者の感染が疑われる時点以後の行動履歴を可能な限り詳細に調査する。その一環として、患者が在勤・在学する施設の管理者等に対し調査を行うが、その際に、必要最小限の患者の個人情報を提供する。提供にあたっては、管理者等が患者や濃厚接触者に対応する際の方策や、個人情報を取り扱う際の注意点などを十分説明し、患者や濃厚接触者が不利益を被らないよう徹底する。
=========抜粋終わり==========

51ページ以降で、県内発生早期の対応が掲載されています。
保育所や幼稚園、学童保育等の対応についても、慎重に見極めなければなりません。

明日(厳密には今日)は、9時半から議会運営委員会、10時から本会議が開かれる予定です。
個人情報が特定されるような内容は、公表すべきではありませんが、これからしばらくの間、情報共有に努めたいと思います。

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