幼児教育振興アクションプログラムの策定の進捗確認

2012年11月17日[カテゴリ:子育て・教育, 質問

 前回のコラムの続きです。
 
 平成21年12月議会一般質問(←クリックするとコラム「幼児教育振興プログラムの策定を提案」が開きます。)で指摘しておりました「幼児教育振興アクションプログラム」の策定については、その後に完成した「西宮市次世代育成支援行動計画後期計画」の中で、名称は異なりますが「幼児教育のあり方」の策定という形で盛り込まれました。
 
 しかし、西宮市幼児期の教育・保育審議会が設置されて2年が経過しましたが、一向に策定される気配がありませんでしたので、平成24年9月議会一般質問で取り上げて議論しました「子供の居場所づくり」に関連づけて、このアクションプログラムの策定の進捗を確認するとともに、保護者に対する遊びの環境に関する情報提供や環境整備について市の考えを質問しました。 

=====本会議場での議論の概要=====

平成24年9月議会一般質問

1.子供の居場所づくりについて
ウ)幼児教育振興アクションプログラムの策定の必要性
■質問の背景(田中まさたけ)

 (西宮市では、都市化が進んだ昨今、)幼児期の遊びや自然体験など、さまざまな実体験を通じた情操教育の観点から、多様な体験ができる遊び場などの環境整備が重要性を増していると考えます。

 そのような中、平成21年12月議会において「幼児教育のあり方」について質問をした際に、幼児教育振興アクションプログラムの策定について提案したところ、市は、「就学前全ての子供たちの幼児教育について、外部委員なども入れた総合的に審議を行える場を設けて取り組みを進める」と答弁をされております。

 そして、次世代育成支援行動計画後期計画には、「幼児教育のあり方」の策定が盛り込まれました。

 その後、審議会が設置されて2年が経過しましたが、策定される気配はございません。

 保護者や就学前児童を対象とした施設に対する市内の豊富な自然環境や遊び場に関する情報提供はもちろんのこと、不足している環境整備について、学童期の子供の居場所とともに総合的に検討し、計画的に取り組む体制が必要と考えます。
 そして、自然環境や公園、児童館、公民館、体育館など公共施設で行われる事業など、遊び場が豊富に存在している本市においては、それらを一層活用してもらう方策を講じるべきと考えます。

■質問1(田中まさたけ)
 そうした(保護者等に対する)遊び場の(活用による教育効果等の)情報提供の仕方や、環境整備について市はどのようにお考えか、また、遊び場の環境整備について、(策定を検討していると思われる)アクションプログラムに盛り込むお考えはあるのか、お尋ね致します。

■質問1に対する教育委員会の回答
 子供の育ちに必要な遊び場の情報提供の仕方や環境整備及びその幼児教育振興アクションプログラムへの反映という御提案につきましては、現在、健康福祉局が中心となって地域子育て支援拠点事業、いわゆる「子育てひろば」を推進しており、子育て支援関連施設を初め、子育てに必要な情報を「にしのみや子育てガイド」などで情報提供しております。

 また、現在も審議を継続しております西宮市幼児期の教育・保育審議会におきましても、地域における子育て支援の観点から、就学前の子供の遊び場など、子供の育ちに必要な環境のあり方や環境整備について御審議いただいているところでございます。

 審議会の中間答申では、本市の特質である豊かな自然環境を遊び場に、生きる力の基礎を培う教育・保育を展開できるよう、子供たちが自然と触れ合う遊びとそのための環境整備が望まれるとの考え方が示されております。

 こうした現在の取り組みや審議会の中間答申を踏まえ、今後、健康福祉局と教育委員会が連携して幼児期の教育・保育のあり方を策定する中で、遊び場などの環境整備についても検討してまいります。

■質問2(田中まさたけ)
 生きる力の基礎を養う幼児教育の実践に向けて、幼児教育振興アクションプログラムをいつまでに策定する御予定か、お尋ね致します。

■質問2に対する教育委員会の回答
 また、御提案の幼児教育振興アクションプログラムにつきましては、審議会の最終答申を受けて、国の動向も踏まえながら、健康福祉局と教育委員会が連携し、平成26年度をめどに、幼児期の教育・保育のあり方を策定していく中で検討していきたいと考えております。

====ここまでが本会議場での議論の概要====

 残念ながら、アクションプログラムの策定については、まったく進展がない状況と言えます。

 単に「遊び場はここにあります。」「このような子育て支援をしています。」という情報提供にとどまるのではなく、そうした場を活用して子供を遊ばせることの大切さや効果、注意点など、幼児教育のあり方を「アクションプログラム」を通じてと伝えたほうがいいのではないかと私は考えています。

 西宮市次世代育成支援行動計画後期計画の計画期間は平成26年度までとなっています。市の回答では、その計画期間が終わるぎりぎりに期限を設定して「平成26年度をめどに」と答弁していますが、平成24年度の時点で市に具体的な動きがない状態で本当に策定が可能なのかどうか、引き続き、動向を注視してまいります。

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