指定ごみ袋の導入を3ヶ月後に控えて②

2022年1月4日[カテゴリ:環境衛生, 自然環境, 質問

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 今年こそは新型コロナウイルス感染症が終息することを願っています。そして、今年は、西宮市政の評価と方向性を市民が選択することができる西宮市長選挙が行われます。さらに情報発信に励みたいと思います。
 本年も宜しくお願い致します。

 さて、今回のコラムも前回に引き続き、令和3年12月議会で取り上げました「ごみの指定袋の導入」に関する議論について掲載します。

 
↑4月から指定される西宮市の家庭用可燃ごみ袋

 西宮市のホームページによりますと、令和3年12月27日現在、10店舗で購入できると掲載されていましたので、本日、購入してきました。私が購入した店舗では、値段は黒の不透明のごみ袋よりも少し安く設定されていました。


↑その他プラのごみ袋は透明、可燃ごみ用は半透明

 前回のコラムで掲載しました通り、まず、令和4年4月以降、当面は、分別が不十分な状態で出されたごみも、指定ごみ袋を使用していれば収集するという方針を確認しました。次に、令和4年4月以降、指定ごみ袋を使わずに黒い不透明のごみ袋等で出されたごみの対処について確認しました。

====ここからが、本会議場での議論の概要====

令和3年12月議会一般質問

4.指定ごみ袋の導入について

■質問の背景(田中まさたけ)
 (令和4年4月以降、)収集されずに残されたごみの対応についてもお尋ねします。
 (現在透明の袋で出さなければならない)その他プラのごみとは異なり、生ごみが含まれた燃やすごみは、収集されずにそのまま長時間放置された場合、カラスの餌になる可能性も高くなるなど、不衛生な状態が続くことになります。
 そして、ごみステーションのカラスよけのネットなどの片づけは住民が当番制で実施しているところが多く、収集されなかったごみの対応を住民に委ねていては一部の方の負担だけが増大するおそれがありますので、残されたごみの処理についても市が責任を持って行うべきであると常任委員会でも指摘致しました。

■質問(田中まさたけ)
 指定袋の導入後、収集されずに残されたごみはどの程度発生すると見込み、そのごみの処理をどのように対処される予定なのか、お尋ね致します。

■市の回答
 ごみステーションに残置した後の対応についてですが、残置されたごみについては、排出した方が速やかにごみを引き揚げ、次回の収集日に正しい排出方法にて排出し直していただくのが理想でありますが、ごみステーションに放置されたままになるケースも想定されます。
 放置された状態が長期間に及びますと、ごみステーション周辺の美観を損ねるとともに、衛生上の問題やカラス等の鳥獣による散乱被害の拡大、ごみステーションの場所によっては通行に支障を来すことも考えられることから、定期収集とは別に、一定期間経過後、残置したごみを収集することも含めて対応方法について検討しているところです。

 ごみの減量及び再資源化を推進するためには、全ての市民や事業者の理解と協力が不可欠です。指定ごみ袋制度の円滑な導入に向け、今後も引き続き周知啓発に努め、適切なごみの分別及び排出方法の遵守を呼びかけてまいります。

■意見・要望(田中まさたけ)
 これは、他人が出した生ごみを近所の方が一旦家に持ち帰って、袋を入れ替えて出さなければならなくなる、そういった事態だけは避けていただきたいと思っています。それはつまり、収集されなかったごみの処理をルールを守ってらっしゃる住民の善意に頼ることになるからです。そんなことがあってはいけないと私は思っておりますので、しっかりと市が責任を持って対応していただきたいとに思います。
 本日の御答弁では、市が対応するというお答えを頂きましたが、そのことの周知がまだまだ不足していると感じています。
 
 この指定袋の導入にあたっては、試行期間を設けている自治体もあった様子です。本市においては、このコロナ禍で十分な周知ができていないことが懸念されます。(残置されるごみがどの程度あるのか回答がなかったことから、)指定袋導入後の状況が全く想定できていない、そういった状況だと思いますので、準備不足の面は否めないと感じております。

 ですので、令和4年4月からいきなり本格実施ということにこだわらず、延期を含めて激変緩和措置の期間を設けたほうがいいと私は今の時点では感じておりますので、こちらは、3月議会での対応を検討して頂きたいと思います。

====ここまでが、本会議場での議論の概要====
 
 その他プラごみの分別を始めたときは400回を超える住民説明会を実施したそうです。それでも、その他プラの分別が進まなかったので、今回の指定ごみ袋の導入に至ったとも言えるわけですが、今回の指定ごみ袋の導入については、11月30日までに住民説明会を81件しか開催できていないことを市は明らかにしています。明らかに準備不足です。

 それでも現時点では、市民の皆様が4月までに品切れなどで指定袋を購入できないような事態にならない限り、指定袋を使用せずに出されたごみは収集されなくなる見込みです。

 今回の市の回答では、残置されたごみは、一定期間をおいて市が改めて収集するという方針を明らかにしました。残置されたごみの対応は市がするべきですが、生ごみ入りの可燃ごみが啓発ステッカーを張られたまま残置され続け、それを市がそのまま収集するのであれば啓発になりません。そして一定期間残置する意図を住民に周知せずに、結局、カラスによってごみが荒らされた時と同じように善意の住民が処理をするようなことがあれば、いつまで経っても啓発にならないのではないかと心配しています。

 また、4月以降、どの程度のごみが指定袋を使用せずに出されるのか具体的に想定されていませんが、約16000か所あるステーションのどこに残置されたごみが発生しているのか記録して回ることは難しいと思われますので、再度、全てのステーションを回るようなことになれば、二度手間になるだけだとも感じます。

 以上のことから、私は、本会議場でも述べた通り、激変緩和措置の期間を設定して様子を見ながら周知を図る期間を確保するべきだと考えています。

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