前回コラムに引き続いて令和4年6月議会一般質問で取り上げて議論しました不登校対応について掲載します。
現在の日本の社会環境では、学校に行けなくなったことによって、本人は自信を喪失し、多くの保護者は焦燥感を抱いているのではないか推察されます。
何らかのきっかけで学校に行けなくなった子供にとっての居場所づくりが喫緊の課題となる中、学校での勉強や生活は貴重な機会であり重要であることを認めつつ、それ以外に何か打ち込めることを見つける手助け・きっかけも非常に重要になってきていると感じています。
4日(日)開催の市政報告会で使用した段上公民館
社会教育施設である公民館は西宮市内に20館、中学校区に1か所の割合で整備されています。そして現在、塩瀬、上ヶ原、浜脇の公民館を活用してサテライト型の教育支援センター「あすなろ学級」が実施されています。
先般、市政報告会を開催した帰りに改めて感じたのですが、館長として元教員の方が再就職している公民館もあり、せっかく中学校区に1か所整備されているのですから、すべての公民館において、地域の方々の協力も募りながら、不登校の生徒の居場所や進路を考える機会を創出する場に活用する事業を展開するべきだと思います。
令和4年6月議会では、不登校の子供たちの進路指導が状況の変化に対応できているのか、現在の状況と教育委員会の取り組みを問いました。
====本会議での議論の概要====
1.不登校の対応について
イ)進路指導
■質問の背景(田中まさたけ)
不登校の状況になっている児童生徒にとって、学校での友人との日常会話で得られるような情報が入りにくくなり、進路を考える上での精神的な負担や不安が大きくなっていると推察され、通常よりも早期のアウトリーチ型の支援が必要ではないかと感じております。
■質問5(田中まさたけ)
不登校生徒の進路の状況と不登校の状態にある生徒に対する進路指導の進め方をお尋ね致します。
■教育委員会の回答
不登校生徒に対する進路指導については、生徒自らが主体的に進路を考え、社会的自立を目指すことができるよう支援することが重要だと考えています。
学校が発行する進路通信や進路説明会の資料などを家庭訪問や生徒の登校時等に提供したり、口頭による説明をしたりするなど、定期的に情報提供しております。
また、進路希望を確認する際には、調査票の確認に加え、家庭訪問や懇談時等に希望内容とその理由を確認し、必要な助言に努めております。加えて、不登校児童生徒の公的支援を提供する教育支援センター「あすなろ学級」においては、教育支援員が定期的に行う懇談会や普段の活動時に生徒や保護者から進路に関する相談も受け付け、在籍校と連携しながら生徒の支援に努めています。
このように、個に応じた指導を行いつつ、本人の希望を踏まえ、現在の生活や学習の状況を振り返らせながら、主体的に進路選択ができるよう支援しています。
なお、令和3年度卒業生のうち、不登校生徒の進路先としましては、私立または公立の通信制高校に約6割の生徒が進学しており、そのほか、全日制私立高校、専修学校、公立多部制高校等に進学しております。
■背景の背景(田中まさたけ)
進学先を決める際には、本人の意思や希望のみならず、授業料等、保護者の経済的な負担も考慮しなければならないご家庭は、これは不登校に限らず多いと推察されます。
国の高等学校等就学支援金は、通信制も対象とはなっているものの所得制限が設定されています。また、兵庫県の私立高等学校等生徒授業料軽減補助制度は、国の制度同様、所得制限があり、さらに、通信制は対象となっておりません。
通信制は、全日制と比較して選択肢が少なく、全日制も同様ですが、私立の場合、授業料以外にも多額の費用が必要となる学校もございます。
■質問6(田中まさたけ)
義務教育を修了し、進学した後のことにも配慮して、通信制高等学校の授業料や必要な費用に関する情報提供、そして経済的な負担の軽減など、サポートを強化すべきと考えますが、教育委員会の見解をお尋ね致します。
■教育委員会の回答
通信制高等学校の授業料や経費の情報提供、負担軽減のサポートについてお答えします。
教育委員会では、本市中学生が高校へ進学する際、経済的状況に関わらず生徒が安心して学べるよう、兵庫県や本市が講じている給付・貸付制度などをまとめた各種奨学制度一覧を作成しております。各校では、中学3年時の進路説明会や個人懇談時にその一覧を配付し、生徒、保護者に対する就学制度の説明に活用しています。不登校生徒については、家庭訪問の際、当該資料を用いて説明も行っています。
本市の高校生を対象とした奨学制度については、通信制高等学校も対象となりますが、所得要件を設けていることから、その要件を満たさない場合は制度の対象外となります。
本市の財政状況から、奨学制度の所得要件緩和は困難ではありますが、進路選択を考える際に参考となる奨学制度等の情報が確実に生徒、保護者に伝わり、家計の負担軽減が図られるよう進路指導担当者会等を通じて各校に周知してまいります。
====ここまでが本会議場での議論の概要====
保護者に対する奨学制度の周知については十分に行われているとの回答でしたが、実際に保護者の皆様から頂く相談を聞く限りでは、不登校の生徒の6割が進学している通信制については、学校の選択肢が少なく、学校に行けていないことで情報が入りにくくなっていることから、学校によって異なる負担金や通学費のことも含めて、さらにきめ細かな情報提供が必要ではないかと感じています。
合わせて、自分の進みたい道、進路を考え抜くことは大切ですし、義務教育の期間に周りの大人がその手助けをすることも重要になってきていると考えられることから、公立学校に通えない状況になっても、しっかりと自分の進路を考えられる「ライフスキル教育」を、家庭や学校以外の場所で受けられる環境整備が急務であると感じます。
教育委員会の回答では、「あすなろ学級」での進路相談についても言及されましたが、公民館事業に参加したり、公民館活動に携わっている地域の大人から話を聞くなど、進路を考えるきっかけとして、学校で行われる進路指導とは違った、「個に応じた指導」としてできることがまだまだあると感じました。
名実ともに、「子育てするなら西宮」を実感できる西宮の教育環境を作れるよう、今後も市民の声に耳を傾けて政策を考え、提案していきたいと思います。
また、私は以前より、子供たちがスポーツに打ち込むことも、ライフスキルを身に着ける一つの貴重な機会だと感じており、多くの方のご協力のもとで積極的に関わらせて頂いてきました。
共働きやひとり親家庭が増加している状況を鑑み、スポーツだけに限らず芸術文化、創作活動も含めて、地域で子供たちが自分に合ったものを選んで打ち込めるような環境づくりが必要ではないかと、最近感じています。
以下、最近のスポーツ活動に関するフェイスブック投稿を掲載します。
兵庫県スケート連盟の理事会で情報をいただいたのですが、兵庫県スポーツ協会が実施されている「ゴールデンエイジプロジェクト」も、今後の参考にしたいと思います。
●●●●フェイスブック投稿●●●●
■9月3日投稿
今日は、西宮市浜甲子園運動公園多目的グラウンドで開催されました「第13回兵庫県ティーボール大会」の開会式にお招き頂き出席しました。
3年ぶりの大会となりました。
開会式の写真は、山田賢司外務副大臣の秘書さんにご提供頂きました。
この大会は、普段は少年野球チームに所属して練習をしている低学年の小学生が親子でチームを組んで点数を競うティーボール大会です。
日差しはまだまだ強いですが、日陰で吹く風は涼しく、スポーツの秋の始まりを感じました。
■9月2日投稿
昨日、第77回国民体育大会の本大会を直前に控え、兵庫県スポーツ協会主催で開催された「チーム兵庫プロジェクト・1」会議に初めて出席しました。
今年の国体は3年ぶりで、栃木県で開催されます。各競技団体の役員の皆さんの出席のもと、大会出場者の注意事項の確認や激励、目標の発表などが行われました。
兵庫県スケート連盟の会長に就任したということでご指名を頂き、冬季大会出場競技団体を代表して、激励のご挨拶をさせて頂きました。
今年の1月から2月に開催された冬季大会では、兵庫県の選手たちが天皇杯で過去最高得点を獲得しました。
本大会に兵庫県の代表選手の皆さんには、目標の成績を目指して、ベストを尽くしてもらいたいと思います。
■8月29日投稿
昨日は、第36回兵庫タイガースヤング大会が淡路島にあります兵庫県立淡路佐野運動公園の球場で開催されました。
中学生の硬式野球で、兵庫、大阪、和歌山、三重、岡山のヤングリーグ加盟チームのうち、32チーム参加のもとで、昨日と今週土日、来週の土曜日の4日間、トーナメント方式で試合が行われます。
顧問をさせて頂いているチームの主催ですので、午前中の1試合だけでしたが、観戦をしに会場へ行ってきました。
海沿いにある運動公園で、大変広く、硬式野球でも6面を使って大会運営ができる規模でした。
毎年、この大会の初日は西宮市内の球場を借りて開会式と試合が行われてきましたが、今年の初日はすべての会場が淡路島で、開会式も行われませんでした。
兵庫タイガースヤングは、1回戦を勝利しました。選手にとって有意義な成長の機会となることを願っています。
午後からは、兵庫県スケート連盟の理事会が西宮市の鳴尾浜にあります「ひょうご西宮アイスアリーナ」の会議室で開かれましたので出席しました。
兵庫県スケート連盟は、スピードスケートとフィギュアスケートの選手等で構成されています。
フィギュアスケートは先月から今シーズンの大会が始まっていますが、フィギュアもスピードもこれからシーズンが本格化します。
まだ不慣れですが、徐々に慣れていきたいと思います。