引き続き、
平成15(2003)年6月議会一般質問
市立中央病院に関する議論について
=====ここからが本会議場での議論の概要======
■主張
医師の数が減少している中で
人材の確保が難しいと小児科では言われております。
小児科医を希望する医師は、
他の部門に比べて女性の割合が高くなっているようで、
仕事の内容も忙しいため育児中の小児科医の中には
現場に残ることができないケースが多いそうです。
そこで、医師の確保方法として
昼間の診療に限定される可能性はありますが、
病院の近くに託児所を用意し有償ボランティア(非常勤)として募集すれば
協力してくれるではないかという話を聞いています。
育児のために家庭に入っている小児科医の方は
育児がある程度落ちついたら、
また現場に復帰したいと考えておられるようで、
その休んでいる間に自分の技術を落としたくないと考えておられるそうです。
昼間の少しの間、子供を預かってもらえれば
現場に出たいと思っている医師は少なくないと聞いています。
つまり、人件費が多少安くても診療を引き受けてくれる可能性があります。
■質問
将来的なことを考えると、嘱託職員を採用するなど将来的な人件費の抑制策を講じると同時に、
(上述のように)医師の獲得方法を工夫して、より質のよい特徴ある医療サービスの提供を行うべきと考えますがいかがお考えでしょうか。
■回答
現状では、関係大学医局との連携によりまして必要人員は確保していますが、
全国的に小児科医が不足している中で御指摘の有償ボランティアの導入など、
人材の確保については将来的課題と考えています。
本院としては、
小児医療等の救急医療の充実については
阪神地域における機能分担を踏まえ、
中長期的観点から医師の人材確保の問題も含め、
総合的に研究すべき課題と考えています。
■結論・要望
公立病院として、経営改善が進められる中で、
市民がいつでも安心して医療サービスを受けられる
環境づくりをしなければなりません。
そして、
西宮市の状況を反映した特徴ある公立病院づくりを進めるべきと考えています。
その一つの例として、私にとりましても身近な小児科を取り上げて、
医師の確保の方法を通じて
医療サービスの質の向上を図ることを今回は提案しました。
せっかく救急車のアクセスがいい場所に病院施設を持ちながら、
限られた地域の人たちにとっての総合病院としての役割のみを果たしているだけでは
税金投入の意義も薄れます。
これからも具体的な公立病院としての質の向上について考えていきたいと思います。
=======ここまでが、本会議場での発言の概要========
「研究する」という回答に期待をするしかないですが、
市の回答は公立病院として役割(小児救急の充実等)を
もっと果たそうとする意欲が感じられない回答でした。
今後も、中央病院改革を求めて参ります。
■最終目標
●中央病院の基準内繰入れのみでの黒字化
■講じるべき手段
●嘱託医師の確保(例:育児休業中の医師の募集・環境整備)
●公立病院としての特色化及び質の向上(例:小児科の救急対応などの充実)