前回のコラムの続きです。
医療体制を整えるためには、担い手が最も重要であり、その次に設備が重要だと考えています。機械だけが発達しても操作できる「人」がいなければただの物体です。
市立中央病院には、常日頃、しつこいくらいに「公立病院としての役割」を果たしてもらうよう求めてきましたが、医療スタッフの状況とスタッフに対するケアについても議論をしておりましたので、掲載致します。
当日の報告の際に配布された資料はこちらです。
====常任委員会での議論の概要====
令和3年8月19日 健康福祉常任委員会での議論
■質問の背景(田中まさたけ)
次に、職員の状況の項目に入ります。
職員の方々の心理的なストレスが大きいという説明がありましたが、それは想像しかできません。というのも、私も、もしお許しいただけるのであれば、是非とも現場を視察させていただきたいぐらいですけれども、邪魔にもなるでしょうから遠慮しています。
■質問1(田中まさたけ)
職員の声を聞く機会がなかなか設けられない状況にありますから推察しかできないのですが、現在、職員の中で長期休職されている方はいらっしゃらないですか。
■中央病院の回答
職員の中で、特に看護師について、現在、心身の不調ということで休職している職員はおります。
■再質問(田中まさたけ)
それはどれぐらいいらっしゃいますか。現在、何人の看護師がいらっしゃって、そのうちの何人がそういう状況なのかということを教えて頂けますか。
■中央病院の回答
正規職員、看護師で123名おりますけれども、休職といいますのはいろいろな要因がございます。心身の治療、例えばがんの治療等もあります。
その中でも、メンタルでの不調等もあり、およそ3名程度お休みをされているという状況です。
■質問2(田中まさたけ)
まず、その方々へのケアは非常に重要と思っております。
残業が多いのかどうか、要因が私たちには伝わってこないのですが、スタッフの方々が今どういう状況に置かれているのかというのも、この経営の分析の中であまり触れられていないと感じます。この3名以外の方に病気の治療等で長期に休まれている方がいらっしゃるのであれば、他の職員にもまた負担がかかってくるようであれば(体調を崩してしまう恐れがありますので)、対応をしっかりとしていかないといけないと思っているのですが、人員の措置はできていますか。
■中央病院の回答
休職中の職員につきまして、育児休業等の場合については、基本的には代替職員といった形で会計年度任用職員を採用するといったことはございますが、看護師につきましては、会計年度任用職員を常時雇用しておりまして、例えば1人休職が出たからといって直ちに採用するといった対応は取ってございません。
先ほど3名程度と申し上げましたが、それが長期になる場合もあれば、比較的短期で療養を済ませて復職するといったこともございますので、そういった状況の中でお答えさせていただきました。
■意見・要望(田中まさたけ)
その辺の状況につきましても、経営分析の中でもう少し詳しく教えていただきたいと思います。
■質問3(田中まさたけ)
今回、医療従事者の方にはワクチンを優先的に接種もして頂き、これまでは御自身の感染リスクが非常に心理的なストレスになっているという面があったと思いますが、その点は一定解消はされているのでしょうか。優先接種は全部終わってますよね。
■中央病院の回答
職員に対する優先接種は4月に終えております。
■意見(田中まさたけ)
スタッフの心理的なストレスを少しでも軽減しないといけないでしょうし、先ほど言いました、休職されている方も出てきている中で、恐らく残業も増えていたりするということもあると思いますので、その辺のケア等どういう対応をしているのかということも一定またお示しいただけたらありがたいと思いました。
(市民に対して公立病院としての役割を果たすために)適切に対応していただきたいと思います。
====常任委員会での議論の概要====
これまでの中央病院の経営分析は、お金や患者さんに関する数字がほとんどになっています。
コロナ禍になり、担い手に関する視点が欠けているように感じるようになりました。
今後も、丁寧に市立中央病院の経営についてみていきたいと思います。