学校体育館の有効活用ー中央体育館の補完的役割として

2015年11月5日[カテゴリ:スポーツ推進, 質問

表6、は、市内の体育館の利用状況について、
スポーツ活動が盛んに行われている10月を抽出して資料を市に提供していただきました。

ごらんのとおり、

平日の夜間19時から21時の時間帯は、
軒並み90%を超えております。
その他の時間帯も、
塩瀬体育館を除いて、
どの時間帯も軒並み80%を超えております。

そこで、
人口1万人当たりの体育館の延べ床面積を他の中核市と比較すると、
図1のとおり、
45市中36位となっており、
西宮市は下位となっていることが調査を進める中で判明しました。

以上のことから、
老朽化した中央体育館の再整備を検討するにあたって、
今の規模よりも大きくすることはやむを得ないと思っています。
これを機に、
既存の学校体育館を地域の体育館として有効活用を図ることで、
さらにニーズを満たし、中央体育館との役割分担を明確化することで、
再整備の内容が過大なものとなることを防げないか、
一般質問において議論しました。

平成27年6月議会一般質問より

=====ここからが、本会議場での発言の概要=====

2.スポーツ推進によるまちの活性化と施設整備について
■質問の背景・田中まさたけの主張
(学校体育館の活用について)
既存施設の活用の観点から、
本市に60カ所ある小・中学校の体育館に着目したいと思います。

教育委員会に使用状況を問い合わせたところ、
学校によってばらつきがあるものの、
小学校は夜間に約60%、
中学校は夜間に約10%が開放されているとのことでした。

まだまだ使える余地があることから、

不足している市立体育館の補完的役割も担える可能性があると考えています。

特に中学校の体育館は、
一般市民に開放ができるという規則になっています。

■質問
学校の体育館の利用を一層進めるために、
リアルタイムの空き情報の提供が好ましいのですが、
まずは、
定例的な使用状況を月ごとに公開するとともに、
一般利用が可能なことと手続の方法を周知し、
一般の人が申し込みやすい体制を構築すべき
と考えますが、
教育委員会は今後の一般の方の利用をどのように進めようと考えているのか、お尋ねいたします。

■回答
教育委員会としましては、
小・中学校の体育館の利用状況から、
全市的にスポーツ施設が限られる中、
学校の体育館を、学校教育に影響のない範囲で、
一般の利用を進めていく対応が必要と考えております。

しかしながら、
学校の体育館の利用状況を教育委員会で把握し、
周知していくまでには、
体育館内にトイレがないなどの施設面の課題のほか、
部活動の状況や鍵の管理方法、夜間の近隣への影響など、
学校教育上や管理上の課題を整理する必要があります。

今後は、1年をめどに課題を整理した上で、
地域及び学校のほか、関係部局と協議しながら、
その課題の解決を含めた地域や学校への負担のない対応が図れないかを検討してまいります。

■まとめ・要望
公共施設マネジメントにおいて、
市全体では施設総量の抑制の方針が示される中で、
足りないからと言って
どんどん体育館をつくっていくというわけにはいきません。
そこで、今回は既存施設の活用の観点から
今回は学校の体育館について取り上げました。

うまく制度化・活用すれば、
一般の方々からの利用収入で
学校体育館のメンテナンスにかかるコストの負担軽減にも
つながる可能性が広がると考えています。
(学校体育や部活動の環境改善にも大きく貢献できる可能性があります)

=====ここまでが、本会議場での発言の概要=====
回答では、課題の整理を1年以内に行うということでしたので、
また改めて、1年後に進捗を確認することにしました。

そして、課題の整理だけではなく、
同時に庁内の関係部局(スポーツ推進担当)との協議も
進めてもらえるよう強く要望しました。

中学校の体育館の開放については、
現場で某公立中学校の校長先生のお話を聞く機会を頂いて、
いくつかの課題を伺うことができました。

①中学校のクラブ活動はかなり専門的になることから、一般の方にフロアのコンディションを荒らされると困る(メンテナンスに教員の手が取られる)
②クラブ活動と一般利用の日程調整の手間が増える
③夜間に一般人が学校内に入ると生徒との区別も付きにくく、生徒指導や防犯に支障をきたす可能性が増す

など、施設管理上の問題を懸念されています。

ですので、
特に学校との協議に際しては、
そういった課題に関しては、
市が課題をカバーするための体制を構築するなど
教員の負担を軽減する姿勢を示してもらえるよう求めました。

記事一覧