歩行者空間の確保の観点から、
無電柱化について、
初当選直後の平成15(2003)年6月議会で取り上げました。
======ここからが本会議場での議論の概要=======
4.まちづくりについて
ア)歩道の整備
(電線地中化)
■田中の主張
例えば、電話はもちろんのこと、
電柱自体が邪魔になって
一たん歩道をおりなければならない箇所も多数ございます。
そこで、
利用しやすい歩道の整備のために、
フラット化を進めるとともに、
電柱の地中化を一般市道にも進めることはできないものでしょうか。
これもやはり相当大がかりな工事になるため、
財政難に置かれた本市では厳しいかとは思いますし、
また、民家の隣接している道路は、
引っ越しや分筆の際に電線を敷き直す工事が
電柱からの引き込みより費用がかかるといった課題が考えられるため厳しいかとは思います。
■質問
この電柱の地中化に対してはいかがお考えか、
将来的なビジョンも含めてお答えください。
■回答
道路の無電柱化のためには、
主要鉄道駅周辺地区や公共施設周辺、主要幹線道路などで
重点的に整備を推進する地区あるいは路線を各道路管理者等が選定し、
県が電線類管理者の意見も聞いて
策定する電線類地中化計画に組み入れて
計画的に整備を進めることとなっています。
本市もこの計画に沿って取り組んできています。
電線類地中化には、
一定の歩道幅員が必要な上、
事業化のためには多大な工事費が必要となることや、
関西電力、NTT等の電線類事業者との合意が前提となりますので、
市街地開発事業や街路事業とあわせて実施することしています。
このため、本市では、
阪急西宮北口駅周辺地区や山手幹線などの電線類地中化路線を選定し、
現在その整備に努めているところです。
お尋ねの市街地内の歩道のない、
または歩道の狭い一般道路における電線類地中化については
先ほどの要件に合致しないことから、実施することは困難と考えています。
なお、既に選定済みの電線類地中化路線については、
今後とも地中化に取り組んでまいりたいと考えています。
■まとめ・要望
現在の規格では
一般の生活道路での電線の地中化については、
道路の条件的にも財政的にも非常に厳しいと思われます。
ですので、
技術も進歩する中で水道管の老朽化対策(入れ替え工事)や
下水道、ガス管の工事の際など
(より安価でできるような)チャンスがあれば取り組むべきと意見しました。
=====ここまでが本会議場での議論の概要=====
電線の地中化事業については、
様々な課題があることから、
当面は、一部の箇所を除いて、
全市に渡って計画的に事業を進めることについては、
厳しいことが明らかになりました。
今回の質問では、
歩行者の安全対策の観点から質問しましたが、
災害時の対応についても想定をしなければなりません。
電柱が倒れれば、それだけで被害は拡大しますし、
停電のリスクが高まります。
地中化すると、
ダメージを受ける確率は低減されるでしょう。
しかし、
ダメージを受けた際の復旧には、
電線の復旧よりも時間がかかることが想定されます。
メリットとデメリット、
費用対効果を十分に検証する必要があります。
効率的に無電柱化を進める方法や
効率的なメンテナンスが可能な方法について調査・研究をし、
いい事例が見つかれば、市に対して提案したいと思います。
いずれにしても、
財政状況が悪ければ、事業の実施は困難ですので、
まずは、財政改革に全力で取り組みます。