車止めポールとカーブミラーの設置ー歩行者の安全対策

2019年9月16日[カテゴリ:交通安全, 質問

先日のコラムでも掲載しましたが、
2019年6月25日の一般質問の議論の内容を掲載します。

=======ここからが、本会議場での議論の概要=======
1.交通環境について
ア)歩行者の安全対策
■質問の背景・主張
これまでも
たびたび通学路の安全対策も含めて
歩行者の安全対策の強化を求めてまいりました。
そして、
先月の8日に、大津市におきまして、
保育園児2名が死亡、17名が重軽傷を負う交通事故が発生し、
全国に大きな衝撃が走りました。
御遺族の皆様に対しまして心からお悔やみを申し上げます。
 
また先日、西宮市でも、
自動車が保育園児の列に突っ込むという痛ましい事故が発生しました。
重軽傷を負った園児と御家族の皆様方に
心からお見舞いを申し上げます。
 
自動車交通量の多い本市においても、
決して他市での出来事を他人事として受けとめるのではなく、
あらゆる安全対策を講じる必要があると考えます。

■質問1
大津市での事故を踏まえ、
まずは、生活道路の接続部も含めて
幹線道路の全ての交差点部の歩行者スペースを検証し、
ガードレールやポール(車どめのこと)、
ポール未設置の箇所に順次設置していくべき
と考えます。
また、交差点部のみならず、歩道においても、
ガードレール未設置部分にはポールを設置するなど、
自動車の進入を防ぐ対策を至急講じるべきと考えますが、
市の方針をお尋ねいたします。

■質問1に対する回答
まず、幹線道路の交差点部などにおける
ガードレールの設置についてでございますが、
市では、大津市の事故を受け、
本年5月に、
交通量の多い市道のうち歩道が設置されている幹線道路同士が交わる交差点約80カ所について、
ガードレールや車どめなどの設置状況を調査いたしました。

また、 本年6月19日付で
国から未就学児の移動経路についての緊急点検に関する通知があり、
この通知に基づき実施する点検調査の結果も踏まえて、

交差点やその他必要な箇所で順次ガードレールや車どめなどの安全対策を実施してまいります。
 
■質問2
昨年12月議会でも指摘いたしましたカーブミラーの設置の考え方について
交通事故が発生する前に、
自治会など地域団体から要望された箇所については、
物理的に設置ができない場合を除いて全て設置するといった方針が必要と考えますが、
市の方針をお尋ねいたします。

■質問2に対する回答
カーブミラーは、交差点やカーブ区間など見通しが悪い箇所において設置しているもので、
設置に当たっては、現地において設置場所や視認性を確認しております。
昨年度に議会からいただいた御意見も踏まえまして、
今年度からは、カーブミラーの設置にあたって、
現地での交差点形状や障害物の有無など技術的な設置基準だけでなく、
歩行者や自転車の通行環境の視点や地域の方など
利用者の皆様の御意見もお聞きしながらカーブミラーの設置を行っているところ
でございます。
昨今は、さまざまな交通事故が多発し、
市民の交通安全に対する関心や意識が高まっていることから、
今後も引き続き、地元要望を十分に踏まえ、
カーブミラーの必要性を総合的に判断しながら、
道路交通の安全対策に努めてまいります。

■まとめ・要望
本市でも保育園児があわや命を落としかねない交通事故が発生したわけです。
にもかかわらず、
御答弁を伺っておりますと、
どこかまだ他人事のように対応しているように感じるのは私だけだったのでしょうか。
御答弁にもありましたけれども、
国の通知待ちの姿勢もその表れの一つであると思っております。

また、御答弁の中では、
幹線道路同士が交わる交差点、こちらでの調査とありましたけれども、
幹線道路におきましては、
特に右折車両がそのままハンドル操作を間違える、
もしくは直進車両が右折車両と衝突して――この間の大津市のように、
直進車両が右折車両と衝突して
歩行者空間に車両が突っ込む可能性が少しでもある交差点に対して、
「基本的に全ての箇所で車どめのポールぐらいは設置する」
というような方針が必要である
と私は考えております。

そのためには費用はかかると思いますが、
これもまた緊急で行っていただきたいと思いますので、
補正予算を含めて予算を獲得していただいて、
対策を講じていただきたいと要望
しておきます。
 
合わせまして、
高齢運転者による交通死亡事故の数値もお示しをいたしました。

つい先日、東京都のことが報道されておりました。
アクセルとブレーキを踏み間違えたときの急発進を防ぐ装置があるそうでして、
これが数万円するそうなんですけれども、
そうした装置を事故防止に効果的な装置として、
新たに取りつける高齢者に対して補助制度を創設
されたということでございました。
これも大変財源を要する内容かもしれませんので、
費用対効果もしっかりと検証し、
この制度の創設に向けても検討していただきたいと
要望しておきます。

======ここまでが本会議場での議論の概要=======

市は、まだまだ受け身ですが、
車止めのポールの設置、
及び歩行者や自転車も安全確認が可能となるカーブミラーの設置について、
一定、前向きの答弁を得ました。

今後、
市民の皆様から具体的に設置の必要性の高い箇所について
ご意見を頂きながら、
歩行者が犠牲となる死亡事故が発生する前に、
設置を進めてもらえるよう活動していきたいと思います。

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