市町村合併ー財政難の克服から

2005年6月11日[カテゴリ:財政・財政改革, 質問

財政難を克服するためには、
様々な観点からの対策を検討する必要があると思います。

また、
近隣他市との合併も視野に入れて、
まずは、各市町村で実施している事務事業を
別々に行っていることによる非効率なところを洗い出すべきです。

平成15年6月議会一般質問で
現在の動向を確認しました。

======ここからが、本会議場での議論の概要=======
1.財政難の克服について
イ)市町村合併
■主張
これまで蒼志会では、
合併も視野に入れた阪神間での広域行政の推進によって
効率的な行政事務を図るよう提案をしてきました。
そして今後、
阪神広域行政圏協議会の場で
調査研究していくとの前向きの回答をされているのですが、
まだまだ時間がかかる様相を呈しています。

また一方で、
行財政改善にはさらなる努力が必要とされ、
本格的な地方分権時代が間近に迫っている現在、
過去につくられた行政区分にこだわって本市の中だけで努力していても、
よほど大胆な施策を推進しない限り
ここ数年で改善できる状況ではないと思われます。

合併はもちろんのこと、
様々な行政事務の効率化を広域で図る際には
本市だけが前向きに協議会で問題提起するだけでは他市の賛同を得られず、
議論にならないことは容易に想像できることです。

そこで、もう一歩踏み出して、
先ほども申しましたとおり、
近隣自治体の財政状況も程度に差があるとはいえ厳しい状況であるようです。
財政改善を軸に
合併も視野に入れた広域で行政事務を行うことの
各市にとってのメリット、デメリットを、本市が先行して調査研究し、
阪神広域行政圏協議会の場で
具体的に提案することも検討すべき
であると考えます。

何故そんなことを
本市がやらなければならないのかといった意見もあるでしょう。

しかし、
他市の動向を伺っていて、
どこかの市が言い出すまで待っていて
この調査研究が前に進むとは考えにくい
わけでして、
本市にとって調査研究にかかる経費
つまり、
先行投資に対して
それ以上の行財政改善効果策を見出し提案をすれば、
主導権を握れることも考えられますので、
これは有効な投資になる
と考えます。

また、
先日から新聞をにぎわせ具体的に動き始めれば
本市も大きく影響を受けるであろう
地方分権改革推進会議による三位一体の改革についての意見によると、
「財政上さらなる地方分権を進めるにあたって、
各地方公共団体の意思で合併が進み、
財政力アップを図り、地方公共団体間の財政力の格差がなくなることに期待しながら」
という文言が含まれているようです。

■質問
現在の地方自治体のあり方そのものが問われていると言ってもいい
地方自治体の自立が求められている時代において、
このような発表を受けた現在、
阪神間での近隣自治体との合併も含めた
広域的な行政事務の連携体制の進め方について見解を再度お聞かせください。

■市の回答
現在、必ずしも十分であるとは申せませんが
阪神間共通の横断的課題について、
阪神広域行政圏協議会で取り組みを行っています。

本年3月末をもって阪神広域行政都市協議会が廃止され
阪神広域行政圏協議会に統合されたことを機に、
各都市が連携して効率的かつ効果的な事務事業を進めるために
研究会を設けたところ
でして、
今後この研究会において具体的取り組みを検討します。

■まとめ・要望
西宮市としての方向性はこれまでと変わっていないことは確認できました。
合併については非常に消極的で、
当面は過去につくられた行政区分の範疇で
できる限りの行政改革を実施していくしかないわけです。

今回は、阪神広域行政圏協議会の中で
行政事務の広域連携についての研究会ができたとのことです。

しかしながら、
本市の財政改善には時間的猶予はございません。
この研究会がどの程度の頻度で開かれていくのかも
これからでないとわからないとは思うのですが、
中核市となることも含めて、
本市がこの研究会で主導権を握れるように、
独自で合併を視野に入れた広域行政を進めるに当たってのメリット、
財政上の効果額等の調査研究も行っていただきたいと思います。

========ここまでが、本会議場での議論の概要=======

西宮市としての方向性は、
これまでと変わっていません。
合併については消極的です。
そして今回の質問では、
阪神広域行政圏協議会の中で
行政事務の広域連携についての研究会ができたとのことで、
少しずつではありますが前進していると理解しておきたいと思います。

しかしながら、
本市の財政改善には時間的の猶予はなく、
ペースアップするべきです。

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