児童館の地域偏在の解消についてー平成22年12月議会

2011年2月21日[カテゴリ:子育て・教育, 質問

放課後子ども教室の拡充に向けて②の続きの議論となります。

平成17年12月議会では、子供の遊び場として、屋内での乳幼児を対象とした親子の居場所づくりの拡充について取り上げて質問しました。

平成22年12月議会では、屋内の遊び場については児童館の地域偏在と公園整備の方向性について議論しました。

========ここから本会議場での議論の概要=======

平成22年12月議会一般質問

1.子供の居場所づくりについて
ウ)子供の遊び場づくり
今回は、遊び場としまして、児童館と公園について取り上げます。

(児童館の地域偏在)
■質問の背景・田中の主張

まず、児童館(児童センターを含む)は、市内にわずか9館しかなく、地域偏在の問題がある中で、年間の運営経費は約2億円となっております。

先日視察させて頂いた我孫子市放課後子ども教室事業が始まったきっかけは、保護者による児童館の設置要望だったそうです。
本市においても、公平性の観点から、放課後子ども教室の立ち上げと連携して、児童館のない小学校区に対して効率的な事業展開を検討するなど、児童館のあり方について全市的課題として再考すべきであると考えます。

また、平成17年9月議会での一般質問において、地域での居場所、遊び場の拡充について質問したところ、具体的な計画はこれからですが、拡充については、身近な地域で既存施設の有効活用を図ると御答弁なさっています。

■質問1
表6のとおり、小学生の利用が子供全体の約6割を占めている中、ひどい地域偏在の問題を抱える児童館の今後の方向性についてお考えをお尋ねいたします。

■質問1に対する市の回答
児童館、児童センターは、地域における子育て支援の拠点施設として、在家庭の子育てを支援する講座やサロンなどを設け、相談業務に取り組んでおりますほか、小学生の放課後の健全な遊び場、安全で安心な居場所として、大きな役割を担っている施設であると考えております。

本市では、こうした児童館、児童センターが、民設の1施設を含めまして9施設ございます。平成21年度における保護者を除いた児童館、児童センターの利用者数は19万5,117人で、うち小学生の利用は11万1,521人となっております。夏休みなど学校が長期休業期間中は、終日、多数の小学生の利用がございまして、小学生を対象とするイベントや遊びの指導を行っております。

児童館、児童センターでは、乳幼児期から小・中学生まで長期にわたり、一人一人の子供の成長を見守ることができます。また、発達障害児や不登校児への対応につきましても、職員が学校や関係機関と連携して利用者に密接にかかわることにより、きめ細やかな対応を行っております。

しかしながら、児童館、児童センターは、その立地場所には地域的な偏在があり、近隣に児童館のない地域における児童館事業の機能の確保が課題となっております。現在の本市の財政状況を考慮した場合、新たな施設の建設を推進することは困難な状況であるため、児童厚生員が児童館のない地域の公民館に出向く移動児童館を実施しており、平成19年度に1ヶ所増設致しまして、現在市内4ヶ所で実施しているところでございます。

今後、移動児童館の活動場所を既存施設に拡大することは、児童館の地域偏在の解消を図る上でも有効な方策の一つであると考えておりますので、移動児童館事業の拡充について検討をしてまいります。

こうした子供の遊び場、居場所づくりは、次世代育成支援行動計画後期計画において、重点施策にも位置づけており、児童館、児童センターにつきましても、従来の役割に加えて、地域の高齢者等との交流事業など、多世代、異年齢の交流の場としての機能の充実を図るなど一層の機能強化に取り組んでまいります。

=======ここまでが本会議場での議論の概要========

既存施設の活用の観点から、移動児童館の拡充も一定有効であり、ありがたいのですが、放課後子ども教室など地域の方々の子供の居場所づくり活動と連携してもらわなければ、利用者にとっては、効果を実感しづらいものとなります。

また、新設はせず、既存の児童館児童センターの機能の拡充を検討するとのことで、地域偏在は解消できそうにありません。
今後も、児童館機能の拡充について、調査研究を進めたいと思います。

次に、屋外の遊び場である公園整備の方針に続きます。

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