介護サービス事業者への支援―令和2年6月議会一般質問

2020年8月3日[カテゴリ:医療・福祉, 質問

7月31日、西宮市では新たに16名の方の感染が確認され、市外在住の方が1名含まれており、勤務先が市内の医療機関の方ということでした。
これで西宮市では、7月は市外在住の方も含めて90人の方の感染が確認されたことになります。

8月1日(土)は、3名全てが市内在住の方で、10日連続の確認となりました。
昨日2日(日)は、12名の方の感染が確認されましたが、そのうち半数の方は、家庭内での感染の可能性が高いようです。

そのような中、西宮市立小・中学校、義務教育学校、幼稚園では、1日(土)から夏休みに入りました。例年でしたら、地元の夏祭りがある週末ですが、今年は中止が決定していました。ということで、昨日は昼から仕事が入っていなかったので、午後から子供たちを連れて淡路島に行ってまいりました。


入場者は数組という状況でした。

これから本格的に台風シーズンとなりますが、地震に対する備えも忘れてはいけません。

さて、
今回は、令和2年6月議会一般質問の3番目の項目「介護保険事業について」掲載します。
第1弾は介護サービス事業者への支援についてです。

=====本会議場での議論の概要=====

令和2年6月議会一般質問(6月26日)

3.介護保険事業について
■質問の背景

このたびの感染症の拡大により、市からの情報が行き渡らずに不安を抱き、感染の有無に関わらず、介護保険サービスの利用を控える傾向があると伺っています。通所や訪問介護サービスを利用していた高齢者が利用を控えた際の御家族の負担は大きかったものと推察されます。一方で、市は、介護保険サービスの利用状況の変化を把握しようとせず、特にこの3か月間、訪問や通所によるサービスを利用する高齢者や事業所に対するケアはほぼ何もなされていない状況です。

本市の高齢者は、公表されている最新のデータでは、資料に示しましたけれども、令和2年1月末現在、約11万6,500人、要介護認定を受けている方が全体の約2割に当たる約2万2,000人、そのうち居宅介護サービス受給者が約1万3,200人と約6割を占めています。また、一般介護予防事業(いきいき体操など)は停止しましたが、特に独り暮らしの高齢者は不安を抱きながら生活していた中で、市は、高齢者に対するケアができていません。

■質問1
感染症克服後のことも考慮すると、介護人材離れの抑止と介護サービス事業者の継続に対する支援は不可欠であると考えます。利用者の減少により一定の収入が減少した介護サービス事業者や介護従事者に対する支援をするべきと考えますが、市の見解をお尋ね致します。

■市の回答
本市では、感染者が発生した場合においても介護サービスを継続して提供するために必要な消毒費用や衛生用品購入費用などの経費、また、濃厚接触者等への介護サービス提供を行った従事者に特殊勤務手当を支給する事業所を支援する補助事業を実施しているところです。
また、国の2次補正予算では、介護従事者に対する支援策として慰労金の支給が計上されました。併せて国は、介護事業所の減収対策として、人員基準の緩和などによる様々な介護報酬算定における柔軟な取扱いを示しております。

しかしながら、緊急事態宣言が発令されました4月の介護報酬データを分析しましたところ、通所系サービスにおいて、昨年10月と比べて給付費が増加した事業所が約3割ある一方で、20%以上減少している事業所も約4割あることを確認しております。
国から示されました介護報酬算定の支援策は、中には利用者負担が増えるなど、サービスを提供する上で事業者が利用者に説明しにくいものとなっていることから、利用者の費用負担が生じない新たな加算の創設などを国へ要望してまいります。

現在、市としましては、市内介護サービス、障害福祉サービスを提供する事業所へ、新型コロナウイルス感染症に係る影響調査としてアンケートを実施しております。収入への影響や現場でのコロナ対応への課題、行政へ求める支援などを調査項目としており、現状の介護事業所等の実態把握を行うこととしております。
今後、アンケートの分析結果と併せて、感染防御資材の確保も難しい中、新型コロナウイルス感染症への感染リスクのおそれと向き合い、日々サービスの提供に尽力して頂いた事業所への継続支援も含めて、支援策の検討を行ってまいります。

■意見・要望
これまでの常任委員会での議論、こちらのほうを重く受け止めて頂きまして、本日は前向きの御答弁を頂いたと受け止めています。西宮の高齢者が安心して住み慣れた地域で介護サービスを受けられる環境をつくるためには、介護従事者、そしてまた、介護サービス事業者の存在は不可欠です。

本日は、4月の状況について、2ヶ月が経過してようやく、20%以上減少している事業が約4割もあることが明らかとなりました。また、介護事業所などの実態把握を行うとの御答弁も頂きました。その中で、介護従事者がこの3か月間でどの程度離職してしまったのかといったことも把握をして頂きまして、状況に応じた支援を迅速に講じて頂きたいと思います。
そしてまた、国の支援策に期待するのももちろんいいのですが、地方自治体の本来の強みであるはずのきめの細かさ、そしてまた、スピード感、こうしたものを発揮して頂いて、この分野については、もう既に他市より後れを取っていて、この6月議会で上程されている補正予算にも盛り込まれていません。ですので、市独自の介護環境を守るための支援を大至急講じて頂きますよう改めて強く要望をしておきたいと思います。

=====ここまでが本会議場での議論の概要=====

この日の市の回答を引き出すまでに、5月22日の健康福祉常任委員会において、5月の補正予算の審議の際に、以下の質疑をしておりました。西宮市議会のホームページから議事録もご覧いただけますが、概要を掲載しておきます。

常任委員会での議論の概要
■田中の質問 
(「障害福祉サービス事業所新型コロナウイルス感染症対策支援事業」に対する質疑の後)次に、介護施設等新型コロナウイルス感染症対策支援事業ですが、現場での高齢者について、私ももちろん全員から聞き取りはできませんが、聞いている情報では、2割ぐらいの方が利用を控えているという情報を頂いております。
介護、特に通所や訪問のサービスをされている事業所の状況はどのような形(聞き取り調査等)で把握されているのかお尋ねします。

■介護保険課長の回答 
市として全体を把握できる方法としましては、介護報酬の請求内容によって確認するといったことが可能となります。アンケート等につきましては、事業所様に負担をかけるという面もありますので、現時点では市のほうに届いております介護報酬データのほうを見ております。
介護報酬データのほうは3月の利用実績が5月になって判明するという形ですので、現在把握しておりますのは3月の実績ということでございます。介護報酬ですので、利用の件数や介護報酬としての請求額がどのぐらいかといったものが把握できます。実際のところ、4月以降の緊急事態宣言が出てからのものの把握は6月になってからという状態です。

■田中の質問 
今の仕組みでいうと対応が大変遅くなると感じていますが、現在、介護認定業務はどういった状況になっているかお尋ねします。

■福祉部長の回答 
介護認定の審査の状況は、審査委員さんの負担も少し減らすということで1割ぐらい審査件数を減らしておりますけれども、そのぐらいの状況で認定のほうを進めております。

■田中の質問 
こちらのほうはおおむね数字の把握をしているということでした。
通所と訪問のサービス事業者の数はどの程度ありますでしょうか。

■介護保険課長の回答 
申しわけございません。ただいま正式な数値を手元には持っておりません。データ等を見ておりますと300件前後のデータを見ておりますので、正しい数値につきましては、また後ほどお知らせさせて頂きます。

■質疑のまとめ 
今日は比較を致しました。障害福祉サービスの場合は、聞き取りで一定の現在の動向を把握されていると理解致しました。介護のほうは、事業者の負担になるからということで聞き取りをされずに、介護報酬の数字で把握していくというお答えでした。

■意見・要望 
まず1点目は、
現場で今何が起こっているのかという把握ができていないというのは大問題だと思います。通常時であれば介護報酬を見て云々でいいと思うのですが、先ほども指摘しましたけど、障害者施設の場合はジョブステーションのほうでアンケートをしっかりとって、状況をつかんで今回の支援につながっています。しかし、介護のほうは全くそういう動きはされていません。働く人に対する支援も同じですが、どのような支援が必要なのかということすら、まだ把握できてないというのは大問題だと思いますので、どのような支援が必要なのかを大至急調査して、また補正予算で対応して頂きたいと要望しておきます。

次に広報です。
 これは前の常任委員会のときにも申し上げた(市民の立場に立った広報)のですが、利用者もそうですし、その御家族にとっても情報がないというのは非常に不安だと思います。施設の方は安全性を確保して適切に運営しているということですが、利用する側の方が正確な情報が入っていないがゆえに、偏見も入って不安に思い、利用を控えているというケースもあるといったことは、ひとえに広報不足だと私は思います。
今日の議論でも、「ああ、そうなんだ。」という内容もありましたので、ホームページがどこまで確認されているかということも問題なのですが、そうしたことは、Q&Aとしてまとめてホームページに掲載して頂いて、それを介護事業者の方々はプリントアウトして利用者の方々に配ることも可能だと思いますし、そうしたできることを考えて取り組みを迅速にして頂かないといけないと思います。現在の危機の状態だとは思えない対応は本当に残念です。

少し落ちつきつつはありますけれども、また秋以降、第2波、第3波といった話もありますし、まだ今後、夏場もどうなるかわかりません。ですので、早急に介護の環境、障害者の皆さんの環境をしっかりと守って頂きたいということを強く要望致しまして意見とします。

5月22日の段階で、同じ市の同じ局の中で、障害者サービス事業に対する対応と介護サービス事業者に対する対応に差があることを指摘した上で、通常時とは異なる迅速な調査で現状を把握して支援策を検討する重要性を主張しました。
危機の時は、なお一層、議会は市役所の動きをチェックして、不足している部分を指摘しながら、行政と議会が両輪となって市政を動かしていくという機能を果たしていかなければならないと思っています。

先週、8月の補正予算が示されました。8月7日に臨時議会を開いて審査します。私は今年度は民生常任委員会を担当しますので、直接の議論には携わりませんが、この補正予算の内容については、後日掲載できればと思っています。

次のコラムに続きます。

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