備えは機能しているのかークラスターの判断の遅れと市立小学校児童の感染確認

2020年7月25日[カテゴリ:危機管理, 学校教育

本日、西宮市では12名の感染が確認されました。過去最多です。

そして、7月10日に最初の感染が確認されてから2週間以上経過した今日になって、ようやく市内のカラオケ店がクラスターと判断されるなど、油断が見え隠れします。今日確認された12名のうち、9名の方は感染経路が判っている(すでに感染が確認されている方の濃厚接触者である)ことから、クラスターの早期検知・早期対策を実行し、感染拡大防止対策を徹底する必要があります。

先日来、感染者数の発表に一喜一憂する段階は終わり、備えた通りに対応する段階に入っていると書きましたが、その備えが本当に実行できているのか気になる点があります。

1つ目は、今日が4連休の真っただ中の土曜日であったせいか、市が発表する情報(市のホームページで確認できます)のほとんどが「調査中」となっており、調査の手が回っていないことが伝わってくることです。

2つ目は、本日判明した12名のうちの1名(80歳代の方)は、今日クラスターと判断された市内のカラオケ店を利用し7月10日(金)に感染が確認された方(50歳代)の濃厚接触者です。昨日23日(金)にも、このカラオケ関係の方の濃厚接触者の感染が確認されており(60歳代)、検査されたのが最初の判明から12日も経過した7月22日(水)、しかも、7月21日(火)まで勤務先のパートに勤務していて、発症日が7月9日となっており、呼吸状態が悪く中等症の状態になってしまっているということです。

濃厚接触者の特定がちゃんとできているのか、感染がどこまで拡大している可能性があるのか、クラスターと判断するまでになぜこれほどまでに時間がかかったのか、保健所を設置する西宮市には、報告、説明する責任があります。

この説明がなされなければ、これまでの積極的疫学調査に対する不信感を抱かれかねず、市民を不安に陥れることにもなります。積極疫学調査の実施体制を強化するとともに、クラスターの早期検知により感染拡大を図り、市内事業者への指導の強化など備えた通りの対応をしていかなくてはなりません。
単なる「外出自粛」を呼びかけるような対応で終わるようでは、備えができていなかったと言っているに等しいと言わざるを得ません。

そして、今日確認された12名のうち1名が市立名塩小学校の児童(10歳代学生)であることが判明し、市より報告がありました。こちらは、今のところ・・・・・、備えた通りの対応ができている様子です。

市の文書の抜粋
1.該当児童に関する情報
(1)学校:西宮市立名塩小学校
(3)経過・症状
7月19日 38℃の発熱
7月20日 37℃台の微熱が続くため、A医療機関受診(風邪と診断される)
7月23日 前日に家族の陽性が確認されたため、濃厚接触者としてPCR検査を受検
7月25日 PCR検査の結果、該当児童の陽性が確定
(4)登校状況
該当児童及び家族の健康状態に問題はなく、朝の検温でも平熱を確認していたため、7月17日(金)までマスクを着用のうえ登校していました。なお、18日以降は本日まで登校していません。
(5)濃厚接触者
保健所による積極的疫学調査の結果、該当児童が所属する1学級の児童39名及び職員3名の計42名が濃厚接触者と認定されたため、PCR検査を実施します。なお、現時点において健康状態に問題のある児童や職員の報告はありません。
2.市の対応
(1)消毒
該当児童がPCR検査を受検したとの情報を受け、本日25日、教室等の消毒作業を実施します。引き続き保健所と連携しながら適切な措置を講じてまいります。
(2)学級閉鎖
該当児童の所属する1学級を7月27日(月)から7月31日(金)まで学級閉鎖とし、濃厚接触者は経過観察のため自宅待機とします。

当該児童に症状がないわけではなく軽症で入院調整中とのことです。軽症と言っても、症状は幅広いと聞いていますので体調が心配されます。また、市の発表した感染者情報によると、同じ感染者の濃厚接触者の感染が他に4名確認されていることから、おそらくこの児童のご家族も感染している可能性が高く、入院後、どのように過ごすことになるのかも心配されます。
そして、7月22日のコラム5月28日のコラムに掲載してきた通り、この児童の個人情報を守るとともに、大人への差別偏見の防止啓発、夏休み明けの復帰支援をしっかりと行わなければなりません。

2つ目の心配事として、1学級のみを1週間の臨時休業にして、そのまま2週間の夏休みに突入することになることです、このクラスの児童とのコミュニケーションや学習のフォロー等どのような対応がなされるのか、保護者に対する説明が絶対に必要です。これも、先日の議会で主張したことです。特に、新学習指導要領に移行された最終学年に対しては迅速にです。

3つ目に心配されるのは、学校外に濃厚接触者はいないのか、校内で感染が拡大していないかも心配されるところです。クラスターの早期検知、同じ学校に通う子供たちへの心のケアも重要です。

今は、続報を待つしかありません。

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